窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

「私の家政夫ナギサさん」最終話

サブタイトル

  • 「トライアル結婚生活! 今わたし恋をしている!? とっ散らかった心の結末」

放送日

  • 2020年9月1日

出演

概要

公式サイトより転記:

ナギサさん(大森南朋)の家政夫としての契約が終了すると知ったメイ(多部未華子)は激しく動揺。「トライアルで私と結婚生活を送りませんか?」とナギサさんに突然のプロポーズ! 困惑しながらもその提案を受け入れたナギサさんとの4日間のトライアル結婚生活がスタートする。そしてメイは、田所(瀬戸康史)ときちんと向き合うため、正直に自分の気持ちを打ち明けることに……。

一方その頃、天保山製薬では新病院設立に向けて、他社との情報戦が佳境を迎えていた。駒木坂(飯尾和樹)から、新病院の薬剤部長についての情報を掴んだメイたちは、早速接触を試みようとするも、その手前で大きくつまずく。新病院の最重要人物、ジャギこと阪本先生(高木渉)を瀬川(眞栄田郷敦)の一言で怒らせてしまったのだ……。

解決すべく奔走するメイだったが、トライアル結婚生活でも大問題が発生! メイの前から突然、ナギサさんが姿を消してしまい……。とっ散らかったメイの心と、ナギサさんとの関係は、果たしてどんな結末を迎えるのか!?

今日の宣伝

最初と最後に、表札として。

今日の北斗の拳

畠中慎也は周囲からラオウと呼ばれている。なおジャギこと阪本洋二の義兄で、しかもこの二人は仲が悪い。ラオウとジャギの仲がいいはずがない、と周囲も諦めムード?

雑感

意外過ぎる顛末。自分は、このドラマは恋愛ドラマではない(恋愛要素はたっぷりあるが、それがメインテーマではない)と思っていたのだが、メイの結婚がラストにくる、ということが意外だったし、ナギサと結ばれるというのも意外。メイの相方としては田所、肥後先生、瀬川などが候補にあがったけれど、どれも違うだろうということは初めからわかっていたから、そうなると消去法でナギサしかいないことになるが。

メイは仕事はできるが精神年齢はせいぜい中学生どまり(以前触れたように、僕はそもそもメイが仕事ができるとは思っていない)。もういい年なんだから、そこは自分で気づいてしかるべきが、それはそれとして、メイの暴走にいい大人であるナギサまでが乗っかっちゃってどうするんだ。結局、メイはナギサを24時間使える家政夫として自分の専属にしたに過ぎない。そんなことは試すまでもなくわかるのに、若い女の子に口説かれて舞い上がっちゃったのかねぇ……。

役割分担とか、子どもをどうするかとか、夫婦の在り方について話し合いたいというナギサの申し出を逃げ回るメイだが、そもそもそういう話は一緒に暮らす前にしなきゃダメじゃん。だいたい新婚初夜に、二人の生活について話し合うでもなく、抱き合うでもなく、私は仕事をしますからどうぞ寝てください、ってそれはないぜ。

その他

  • 瀬川は自分の失敗を(異動前に)自分で解決した。エライ。この問題解決にもメイは何も役に立っていない。メイより瀬川の方が仕事ができるな。
  • 途中でクランクアップしたと思われたメイの両親に松平慎也、馬場穣二、いつの間にか出番がなくなっていた吉川かりんが再登場。最終回を盛り上げた。
  • 古藤の夫はしろくまメディカルの駒木坂春夫だった。薫の青い鳥も身近にいる予感。最後なのでいろいろなことが一気に進んだが、天馬あかりと瀬川の関係は前回の引きのままだったのが残念。「私の部下のハルトくん」の方で描かれているのだろうか?
  • 今日で最終回のはずなのに、来週もまた続きがある。これを最終回というのか。

配役

栗原心平は本作品の料理監修。



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「恐怖新聞」第一話

題名

放映日

  • 2020年8月29日

出演

  • 白石聖(小野田詩弦、京都中央大学2年生)
  • 黒木瞳(小野田歌子、詩弦の母)
  • 横田栄司(小野田蔵之介、詩弦の父)
  • 佐藤大樹(松田勇介、詩弦のバイト先の先輩)
  • 片山友希(宮沢桃香、詩弦の友人)
  • 坂口涼太郎(片桐ともを、詩弦の隣人)
  • 西村頼子(片桐美沙、ともをの母)
  • 駿河太郎(篠崎林太郎、刑事)
  • 猪野学(蜷川冬夜、引越し屋で働く不審人物)

概要

1970年代に一世を風靡した漫画の実写ドラマ化。公式サイトを見ると、登場人物に鬼形礼クンがいない。主役は小野田詩弦という女性らしい。原作のドラマ化ではなく、原作の設定を借りて新たなドラマを作ったということか。どんな作品か興味がわいたので、ちょっと見てみることに。

小野田詩弦は将来を考え、父親の反対を押し切って一人暮らしを始める。ある日、深夜0時に突然ドアを叩く音が響く。悪戯かと思ったが、郵便受けに「恐怖新聞」なる紙が入れられていた。そこには不気味なイラストと文字で女子高生が飛び降り自殺すると書かれていた。

翌日、配達アルバイトの出先で、女子高生の飛び降りに遭遇。詩弦は落ちる瞬間を目の前で見てしまう。トラウマになることを気遣って部屋を訪ねてきた松田勇介が寝ている横で、またも恐怖新聞が配達される。そこには父・蔵之介が死ぬと書いてある。驚いてそれを勇介に見せるが、勇介には白紙にしか見えない。

女子高生の自殺事件で恐怖新聞の記事を無視できない詩弦は、実家に帰り、父親に翌日は家から一歩も出ないように頼む。いったんは了解した蔵之介だが、近所の神社へのお祈りに出てしまう。それに気付いた詩弦は大急ぎであとを追うが、蔵之介は事故に巻き込まれ、命を落とす。絶命の瞬間、「お前なんか生まれなければよかった」と詩弦に言い放つ――

蜷川冬夜は詩弦の前の「恐怖新聞」の読者だったらしい。してみるとこの世界では、「恐怖新聞は」読者が死ぬまで読ませるのではなく、ある程度のところで若くて元気な読者を見つけて移っていくということか。なかなか良心的(?)だ。しかし篠崎刑事がなぜ蜷川に目をつけ、追いかけていたのかは謎。

蔵之介は妻が詩弦を身ごもった時、生まれて来ないようにと必死で祈っていたらしい。理由は謎。

雑感

以前も漫画の感想として書いたけど、これは設定が本当にうまくできているので、何度でもリメイクができる。

今回の恐怖新聞は、真ん中にイラストがバーンとあって、その周囲に見出し的な言葉が散逸するというレイアウト。ビジュアルに訴えるのは21世紀ぽいが、文章が書かれていないため、状況がわからない。何月何日何時何町で何の誰それ何歳が飛び降りて……と書かれていないと、予告された内容と実際に起きた事件が同じかどうかの判断がつかない。飛び降りる時に笑ったことと髪飾りがイラストに合致したというだけでは、どうとでも解釈できてしまう。YouTube世代には細かい文字がびっしり書かれた新聞は敬遠されるという判断だろうか。

不気味な演出はあったが、怖いと思える箇所はなかった。死体を見せられたり、隣人のしゃべり方が不気味なのは、気味が悪いだけで、怖くはない。

恐怖新聞」の怖さは、記事に書かれていることがひとつひとつ着実に成就されていくこと、自分が読んでいる恐怖新聞が他の人には見えないこと、だから自分の抱えている切羽詰まった恐ろしさを誰にも理解してもらえないこと、これが一番の恐怖だと思う。が、勇介や父には恐怖新聞が白紙にしか見えないことを、詩弦は妙に納得していて、そのことを騒ぎ立てないのは不思議だ。

原作では、恐怖新聞を一回読むと寿命が100日縮まるため、鬼形礼は配達されないように、配達されても読まないように、あの手この手で逃げようとするが、恐怖新聞はそうした壁を軽々と超えて、結局読まされてしまう。それもまた恐怖だが、本作では恐怖新聞を継続して読んだ場合のデメリットを詩弦はまだ知らず、そのため読まないようにという防御をしていない。そのため、その恐怖もない。

ファッジさんはブログ(下記リンク参照)で、黒木瞳さんが可憐でお肌が綺麗なのにファッジさんより年上なのが一番音ホラーだと書いていた。それならば自分もひとつ。一人暮らしの若い女性が、内鍵(チェーン)をしない、人が訪ねて来ると相手が誰かを確認もせずにすぐにドアを開ける、というのが、今どきあまりにも防犯意識がなさ過ぎで、これが一番のホラーだった。

配役

黒木瞳がきれいなのは事実だが、それなりには歳を取っているのであり、二十歳の子の母親役はちょいと無理があるのではないだろうか。

恐怖新聞(1)

恐怖新聞(1)

リンク

「麒麟がくる」第二十二回「京よりの使者」

出演

あらすじ

1564年。桶狭間の戦いから4年。光秀は越前で浪人暮らしを続けていた。しかし子供は二人もこしらえていたのであった。

京より細川藤孝がはるばる訪ねて来る。京では三好長慶が権力を掌握し、将軍・足利義輝は傀儡に成り下がってふてくされていた。京に行って義輝と話をしてほしいと。牧が藤孝に孫二人(お岸とおたま)を紹介する。なんだか唐突な演出だが、ここで藤孝とおたまの劇的な出会いがあったとするわけね。

京へ来た光秀に、義輝は、三好長慶の暗殺を頼もうと思ったが、闇討ちなどを実行すればますます将軍の権威が落ちるだけと話す。光秀は、信長を連れてきましょうと提案する。

駒は、駿府で知り合った老人から教わった「何にでもよく効く薬」をたくさん作り、医者にかかることもできない貧しい人に与えようとするが、それを知った東庵は、そんなことをしてはいけないと叱る。薬というのは、今はよくてもあとで副作用が出ることもある、お前ごときが軽々に扱っていいものではないと。それに承服できない駒は東庵に腹を立て、家出をする。出た先で、貧しい人の施しをする不思議な坊主・覚慶に出会う。

雑感

将軍義輝の権威は前回と比べてさらにいっそう落ちているということだが、義輝自身は開き直ったせいか、むしろ力強くなった。しかし義輝は何がしたいのだろう。戦のない世を作りたいなら、とりあえず京は三好が押さえていてくれているから、しばらく平和な世が続いている。自分も(形だけとはいえ)将軍職を続けさせてもらっている。それが不満で、自分が実権を握りたいなら自分が力をつけるしかない。三好に対抗できるような力のある大名を抱き込めば、今度はその大名の傀儡になるだけだ。

光秀は結局仕官しなかったようだ。畑を持っていないから作物を育てるというわけにもいかず、子どもに勉強を教えてもいくらにもならないだろうし、使用人もいるし、いったいどうやって生計を立てていたのだろう。自分に何ができるのか、と迷っているが、キミのすべきことは朝倉義景に頭を下げて禄をもらうことなのではないか?

突然やってきた藤孝に煕子は酒の肴に鯛を出す。何を質に入れたのか、大切なお方だから、という出来た嫁だが、藤孝は突然人の家にやってきて、手土産もないのかい? 自分は一応将軍の側近で、相手が貧しいぷう太郎であることは承知しているであろうに。

光秀を京に来るよう誘い、「ここへ来る前に朝倉義景殿に話は通しておいた」と言っていたが、家臣でもないのになぜ朝倉義景に話を通す必要があるのか、いったいどのような話を通したのか。そもそも今の明智家に京への旅費が捻出できるとは思えないのだが、朝倉義景の依頼で情報収集のために京へ派遣したという名目で、費用を朝倉が持つということだろうか。光秀不在の間の家族の生活費も。

義輝に対して調子に乗って信長を連れてくるなどと勝手に約束した光秀だが、今度は尾張への旅費を誰が出すのかが気になった。主軍からの直々の依頼ということで、将軍家に出させるのだろうか。

東庵先生が駒に言った、今は良くてもあとで問題が起きることがある、というのは、三好に対抗できる力ということで織田を連れてこようとした光秀に対する暗喩にもなっている? 自分は気付かなかったがネットでそのような意見があり、そうかも知れないと思った。

登場人物の満年齢(1564年)

氏名 誕生日後の満年齢 役者の年齢
明智十兵衛 36 42
煕子 34 32
1 ?
明智左馬助 28 27
足利義輝 28 38
細川藤孝 30 43
覚慶 27 43
松永久秀 56 61
三好長慶 42 66
近衛前久 28 29
朝倉義景 31 49

たまちゃんは本当に生まれたばかりだが、三女か四女のはず。今さら言ってもだけど、三好長慶役になんであんなベテラン俳優を配したかねえ? 覚慶も義輝様の弟なんだけど、とてもそうは見えない。左馬助や近衛前久はほぼ見た目通り。朝倉義景は見た目はあんなオッサンだけど、本当はもっとずっと若いんですよー!



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「私の家政夫ナギサさん」第八話

サブタイトル

  • 「おじさんと敵と恋の三角関係!? 本当に大切な人は誰」

放送日

  • 2020年8月25日

概要

公式サイトより転記:

メイ(多部未華子)とナギサさん(大森南朋)の親密な様子を目撃した田所(瀬戸康史)は、二人が親子ではないと確信。ナギサさんに核心を突く問いを投げかける。すると、ナギサさんは田所を伴い、メイの部屋へ……。ナギサさんの表情から状況を察したメイも観念して、田所にこれまで隠し続けていたヒミツを告白することに。

そんな中、天保山製薬ではこれまで経験したことのない症例の問題が発生。メイは田所に相談を持ち掛ける。

一方、ナギサさんは唯(趣里)から「ナギサさんに本社への異動の話が出ている」と聞かされ、思わず動揺してしまい……。

田所も同類だった

田所とメイが一緒に帰宅すると、田所の部屋から水が漏れている。慌ててドアを開けたメイが見たのは、しばらく前の自分と同じ、散らかり放題の部屋だった。田所は、こんな部屋の汚い人間から好きだとか言われても困っちゃいますよね、と自虐的に笑うが、メイは既視感に襲われていた。もちろんメイの取った行動はナギサに電話すること。すぐにかけつたナギサは、朝までに部屋をきちんと片付ける。その手際に驚いた田所が感心すると、メイはまるで自分が褒められたかのように得意になる。

陶山薫はいいやつ(そしてすごいやつ)

肥後先生と食事の約束があり、田所から告白され、どうしていいかわからないメイは、薫を自宅に呼んで相談する。外ではなく家に呼んだのは、もちろんナギサの料理を食べるためだ。最初は薫と二人で話をしているのだが、途中でナギサが口を挟んでくる。なんでこのオジサンが話に混ざってくるの? と薫は驚くが、その受け答えで、メイが自分よりもナギサを信頼し、その意見を拝聴している様子を見て何事かを悟る。

ナギサと一緒にメイの家を辞した薫は、ナギサに「ずいぶんメイに信頼されているんですね」と話しかける。「私はメイさんのお母さんみたいなものですよ」「いいんですか? 娘さん、嫁にいっちゃうかも知れませんよ」「わ、私は家政夫ですから……」「それって自分の気持ちに向き合わない理由になるんですか? 私って、昔からこういうことだけは勘が働くんです」と薫に詰め寄られてナギサは眼をキョドらせる。

肥後先生の恋の行方

何週間もほっておかれた肥後先生とメイとの食事の約束がようやく実現。が、メイの答えは「真剣に向き合いたいと思っている人がいるんです」。はっきり言ってもらってよかったです、と精一杯明るく答えた肥後は、今夜は北斗の拳を語り合いましょうと持ち掛ける。そうか、北斗の拳は肥後先生が好きだからと(話を合わせるために)本を買ってきたところから始まったんだった。

瀬川くんも異動

間もなく研修期間が終わり、その後の配属先は改めて決められる。堀江は、このまま残してもらえるように掛け合うというが、天馬あかりは「いなくなっちゃうの……?」と目をうるうる。お前らいつの間に……(どうもスピンオフ「私の部下のハルトくん」でそーゆーことになっているらしい)。

今日の宣伝

ナギサさんのエプロン。真っ当過ぎて面白くない。

今日の北斗の拳

今日は北斗の拳みがたっぷりだった。

  • ナギサと田所が一緒にいるのを見たメイが「私はもう死んでいる」
  • 田所に正面から向き合わないと、と思ったメイが北斗の拳の単行本を何気なく開くと、そこにあったセリフは「愛ゆえに人は苦しまねばならぬ」「愛ゆえに人は悲しまねばならぬ」(サウザーの有名なセリフですね)
  • メイに振られた肥後先生「哀しみを知らぬ男に勝利はないのだ」(フドウはこの言葉をつぶやいて絶命してしまうのだが……)

雑感

次回が最終回らしい。普通、ワンクールは10回か11回。全9回は短くないか? 当初の予定通りなのか、新コロナの影響で放映が伸びたための措置なのか。今回は各方面の恋愛問題に関して、これまで棚上げになっていたことを一気に片付けた感じだ。

とにかく肥後先生が哀れだ。婚活アプリでいいねをつけられたから誘ったのに、さんざんはぐらかされた挙句に答えがこれでは怒ってもいいところだが、大人の態度を示した。立派だ。それに対してメイの態度はちょっと。恋愛経験に乏しいから、は言い訳にならない。人としての誠意の問題だと思う。

婚活の相手と考えたら、薫でなくても田所一択だろう。第四話で公園で意気投合している様子を見て、この二人は本当に似ているんだな、と思った。だから仲良しにはなれるだろうが、結婚となると似過ぎていてどうかな、とも思った。その問題が今回も浮上する。ただし家事に関しては何を気にしているのかと思う。メイは既に家事は外注できることを学んだのだ。二人で働けば経済的にも余裕があるだろうし、唯に頼んで毎日でも誰かに来てもらえばいいのだ。それより同業、同職種で競合会社というのは、いくらなんでもマズイでしょう。地区も同じだし。これは簡単にクリアできない問題だと思う。

ナギサに関しては……アンタ何やってんの、という感想しか出て来ない。プロだというなら、プロらしく仕事しなよ、と思う。

冒頭でメイが「やっぱ私仕事できるわ……」と悦に入るシーンがあったが、自分にはメイが仕事ができるとは思えなかった。メイだけではなく、ナギサも古藤も田所も、あまり仕事ができるようには思えない。唯一「できる」と思えるのは陶山薫のみ。能力もそうだし、性格も一番まともだ。この子だけが本ドラマで唯一の救いである。



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「麒麟がくる」総集編第三週「誇り高く」

放映日

  • 2020年8月23日

雑感

麒麟がくる」再開まで、三回にわたって総集編を放映する。その第三回目。第十六回から第二十一回まで六回分をまとめたことになる。

一回目は八回分のまとめだったため、少々駆け足で分断が激しかったが、二回目は余裕があったからか、キャラクターの性格描写につながるエピソードを拾ってくれて、そのためドラマとして広がりのあるものになっていた。今回は六回分のまとめなので、もっとじっくる描けるんだろうなあ、話としては長良川の戦いと桶狭間の戦いのほぼ二つだから、スッキリまとまるだろうなあと期待していた。

結論からいうと、期待したほどではなかった。

まず、話がつながっておらず、よくわからなかった箇所が多々あったこと。たとえば信長が信勝に「飲め、お前が飲めえ」と迫るシーンがあったが、何を飲めと言っているのか説明がなかった。

省略の仕方が適切ではなく、誤解を生む編集になっていた箇所が複数あったこと。松平元康が鵜殿長照の指示を無視して出陣しなかったのは、既に丸根砦を攻略して戦果をあげたからで、十分な休養を取らなければ働けないと判断したからだが、そのシーンが省かれていたため、単に今川憎さでサボタージュしていたように見えてしまう。また、戦力に差がある今川勢に勝つため、信長は冷静に敵の勢力を分断する手を打ち、十分戦えると確信して決戦を挑んだが、そのシーンが省かれていたため、イチかバチかで攻め入り、幸運にも勝てた、というようにしか見えなかった。

ここを省いたか、と残念に感じたのは、伝吾たちとの別れのシーン。もっとも本編ではこのシーンに尺を取り過ぎ、目の前に敵が迫っているのに何を呑気なことをと思わされたので、カットして正解だったのかも知れない。ただ、「その時のために、今、旅に出てくださりませ」は聞きたかった。十兵衛や牧は、再び伝吾に会うことができるのか。そういえば、伝吾はまり登場しなかったなあ。左馬助の方が、本当は登場シーンは伝吾より短いはずだが、総集編では伝吾より目立っていた。既に退場した人物とこれからの人物の差か。

駒の命を救ったのが十兵衛の父であることも省かれたが、これは致し方あるまい。



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「私の家政夫ナギサさん」第七話

サブタイトル

  • 「おじさんの元カノ!? 過去の秘密…敵から愛の告白!」

放送日

  • 2020年8月18日

出演

概要

公式サイトより転記:

メイ(多部未華子)の仕事先で、ある女性・箸尾(松本若菜)を見かけたナギサさん(大森南朋)は、それ以来料理の失敗が続くなど心ここにあらずな様子。ナギサさんの緊急事態と感じたメイは、彼の自宅を訪ねることに。するとナギサさんはこれまで秘密にしていた過去をメイに話し始める。

一方、メイと田所(瀬戸康史)は、互いのことを意識するあまり、ぎこちないやり取りを続けていた。そんな二人を見た薫(高橋メアリージュン)はあきれ顔。あと一歩踏み出すきっかけをつかめない田所は、メイと煮え切らない関係を断つべく思わぬ行動に……。

プレゼンテーション

徹夜して資料を揃え、忘れ物をナギサに届けてもらってまで臨んだアンタレス総合病院でのプレゼンテーションは、鍋島医師からの質問に答えられず、持ち帰りとさせてもらう。同席したオンコロジーチームの垣内からは、想定質問に対する準備ぐらいできなくてどうするのかと嫌味を言われる。が、改めて設定した打ち合わせの場では、メイらを試そうと少々意地悪な質問をする鍋島に対しても、天馬あかりは資料を準備しており、再評価される。

田所の恋の行方

薫に背中を押されるようにしてメイをゴルフデートに誘った田所だったが、メイはナギサさんのこと(正確には、ナギサさんを動揺させたと思われる女性のこと)で頭が一杯で、心ここにあらず。なお田所が隠そうとしていたのは玄関に立てかけたゴルフバッグだったもよう。隠すことか!?

今日の宣伝

足ふきマット。雑巾のように使われ、可愛そう。

今日の北斗の拳

しろくまメディカルの駒木坂から「ジャギ」と言われた阪本医師は、高木渉だった。どこがジャギに似ているんだろうと思ったが、なんとアニメ「北斗の拳」でジャギの声を担当したのが高木渉だったのだとか。

雑感

いろいろ暗い過去があるのだろうが、だからといって、それだけであんなに動揺し、家政夫なのに部屋の片づけができず料理も大失敗というのは情けなさ過ぎる。嫌なことがあったって、プロなら仕事をしろ、だ。

ナギサがまともでないからといって、先週の続きで、メイは踏み込み過ぎ。ナギサを訪ねるのはいいとして、おあがりくださいと言われる前に勝手に部屋にあがり、頼まれもしないのに勝手に料理を作り……。警察を呼ばれてもおかしくないレベルだが、今回はメイの強引さが問題をこじ開け、解決に導いたので、とても賛成はできないが結果オーライでいいことにしよう。

田所は哀れ。意を決して告白したのにメイは全然聞いていない。失礼にもほどがあるし、ネットでも、このメイの態度を批判する向きも少なからずあるようだ。それはその通りだと思うのだが、しかし、なんせ演じているのが瀬戸康史である。こんな風になると思ったので、そういう意味では驚かない(瀬戸康史は、決して下手ではないし、もちろん見てくれもイケメン。しかし、自分の知る限りちゃんとした二枚目役に就いたことがなく、いい人だと思ったらイヤな奴だったとか、本人は頑張っているのだが悲惨な目に遭うとか、そんな役ばかり。だから田所を瀬戸が演じている時点でメイとは(他の誰とも)うまくいかないんだろうと思っていた)。

肥後先生のプロポーズも、もう三週ほっておかれている。こちらはどうなるか、来週あたり進展あるか?



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(2020/8/21 記)

「麒麟がくる」総集編第二週「動乱」

放映日

  • 2020年8月16日

雑感

麒麟がくる」再開まで、三回にわたって総集編を放映する。その第二回目。帰蝶が信長に嫁ぐまでだったので、第九回から第十五回まで七回分をまとめたことになる。

前回は八回分のまとめだったため、少々駆け足で分断が激しかったが、今回は余裕があったからか、はたまた先週の僕のブログを制作陣が読んだせいか(?)、ドラマとしても鑑賞に堪えうるものとなっていた。

冒頭で、斎藤利政に呼び出された明智光安は、光秀に利政に対する不満ばかりを言うが、いざ利政の前に出ると従順な言葉を並べるくだり。光安の八方美人ぶりは西村まさ彦の芸の極みで、それが表現されていたのはよかった。

織田信広と竹千代との人質交換の様子を探るように言われて、光秀が「鬼め!」と吐き捨てるシーンや、今川と織田との戦の調停を将軍に頼むと金がかかるから「わしは金は出さん」と利政が言うシーンと、ケチで、光秀をこき使うところもちゃんと描かれていたし、また、帰蝶が十兵衛のことが好きで、十兵衛に会うために明智荘にたびたび来ていたことが妻木でも噂になっていたと煕子が言うところもちゃんと残っていたのはよかった。

とにかく、キャラクターの性格描写が結構細かく描かれていて、粗筋だけの前回に比べてぐっと奥行きがあった印象だ。

個人的に、信長が竹千代に、人質交換は断わりたいが、兄を見殺しにするのも躊躇する、と言ったのに対し、竹千代が「敵の懐に飛び込むのも策かと」と告げるシーンと、信長が貴重といちゃこらしているシーンは欲しかった(その分、駒ちゃんがロープの上で宙返りするシーンは省いてよい)、と思うが、このあたりは人それぞれだろう。

次回は六回分をまとめることになるので、かなりじっくりと描かれるのではないか。楽しみだ。



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「太陽の子」(NHK)

題名

  • 太陽の子(GIFT OF FIRE)

放映日

  • 2020年8月15日

出演

スタッフ

  • 作・演出:黒崎博

概要

舞台は京都。朝倉世津とその祖父は建物疎開で家を失い、近所の石村家の離れに居候することになる。

石村家の長男・修は京都大学の研究生で、専門は「アインシュタインと同じ」。実は修の研究室の教官は原子物理学の権威であり、陸軍に命じられて原子力を利用した新型爆弾の開発を進めていた。陶器屋でウランを調達してもらい、手作りの遠心分離機で核分裂を起こすウランを抽出しようとするが、最低10万回転が必要なのに3万回転までしか上がらない。その陶器屋の娘さんも、ウランを手に入れようと大阪まで出かけて空襲に遭い、帰らぬ人となる。

裕之は軍人だが肺病を患い、療養のために自宅に帰ってくる。しばらくはのんびり過ごそうと、ある日修、裕之、世津の三人で遊びに出かけるが、裕之は海に飛び込んで発作的に自殺を図る。気づいて止めた修に、裕之は「本当は怖いんだ……」と漏らす。

またある日、石村兄弟は幼い頃から世津のことが気になっていた様子で、お前、世津が好きなんだろう、と言い合っていると、声を聞いた世津がやってきて、自分は結婚などしないと言う。結婚しないでどうするんだと驚く二人に、教師になるのだと答える。

「日本はこの戦争でお金も物も使い果たした。残るは人だけ。人を育てないといけない。でも今は学校の先生もみな戦争に行ってしまって誰もいない。だから自分が教師になって、子どもたちを育てる。結婚は、そのあとじゃ」「世津は戦争が終わったあとのことを考えているのか、偉いのう」「男の人はそんなことも考えないで戦争をしているのか!」それを聞いた裕之は、そうだ、未来の話をしよう、戦争が終わったあとの世界のことを、と言って笑う。

しかし裕之は、仲間が次々と死んでいくのを知って、自分だけのうのうとしていることはできないと、矢憶測の期限を待たずして部隊に復帰。必ず生きて帰ってくるようにと約束させられるが、復帰した裕之には特攻の指令がくだった。

京都大学原子物理学研究室では、新型爆弾の開発に疑問を持つ者も出て来た。通常爆弾とは威力の桁が違うのだ。教授が言う。戦争はエネルギーの奪い合いから始まった。この方法で原子核からエネルギーを取り出すことができれば、そのエネルギーは無限大だ。もう戦争をする必要がなくなる。戦争がなくなったあとの世界で覇権を握るのは、この方法を最も早く実用化した国だ。そのためにやるのだと。

が、広島に新型爆弾が落とされてしまう。現地へ行った教授や修らは、そのあまりの威力、悲惨な結果に言葉を失う。……

雑感

なんといっても「三浦春馬の遺作」のイメージが強過ぎて、最初に帰宅した時に笑顔で「ただいま」と言った春馬にやられ、自殺をしようとした姿にやられ、「笑顔で特攻します、必ず戦果をあげてみせます」という手紙を読んでやられ……。こんな役をやったのがいけなかったんじゃないかとさえ思ってしまう。

日本は原爆には強いアレルギーがあって、日本も開発をしていたというと驚く人が多いけど、今回ドラマで描かれた程度のことは、当然していただろうと思う。そこまで学問のレベルは低くはないはずだ。しかし、劇中でも「開発を急がせるくらいなら電力くらいなんとかしろよ」と研究生がぶつぶつ言うシーンがあるが、狭い研究室、手作りの遠心分離機、すぐ停電になってしまう電力供給、ウランの入手に陶器屋に頼んでいる時点で「アチャー」という感じである。マンハッタンではどのような設備だったか詳細はわからないが、京大にアインシュタインがいたとしても、ここで開発するのは無理だっただろう。

世津が、戦争が終わったあと、お金も物もない世の中で最も大事なのは人材育成だとするのは誠に慧眼である。頭がいいはずの修らが、どうしたら戦局を有利にできるか、しか考えていなくて、その後の話をされて虚を突かれたのが興味深い。

配役

有村架純にこのような役が務まるか、少々不安だったが、見事にやり切っていて驚いた。黒崎博は「ひよっこ」の時の監督だそうで、有村架純の能力を見抜いての起用だったのだろうが、こんな役もできるのだ。柳楽優弥は期待通りの名演技。三浦春馬は正視できなかったけど。

ただ、不満がなくもない。修、裕之、世津の年齢がどういう設定だったのかはわからないが、柳楽優弥三浦春馬は誕生日が10日ほどしか違わない同い年(30歳)で、兄弟役と聞いた時にどちらが兄なのか戸惑った。修は大学院を出た後も研究室に残っている研究生ということなら、30歳という年齢もおかしくはないが、裕之は、特攻を命じられるにしては年がいっていないか。また、有村架純は27歳。「結婚はそのあと」というセリフは20代前半の女性なら問題ないが、20代後半の女性だと違和感が残る。

大河ドラマでも、役の上の年齢を無視したキャスティングが日常茶飯に行なわれているが、僕は役者は大勢いるのだから、年齢も近い人を充ててほしいと思っている。


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徹子の部屋(平野レミ)

8月12日の放送回で、平野レミが出演したというので見てみた。和田誠の永年のファンだったので。平野レミをテレビで見るのは初めて。ああいう話し方をする人だったのか。

現在73歳、夫の和田誠とは昨年亡くなるまで47年の結婚生活で、それで今でもあんなに好きなのかと驚いた。好きだという気持ちを大げさに口や態度に表わす性格でもあるんだろうけど。

平日は15分刻みで打ち合わせがあり、土日は打ち合わせも電話もないからやっと仕事に専念できると事務所にこもっていたとのこと。売れっ子作家だからそうなるのだろうなとは思うが、改めて聞いてびっくり。一緒に過ごす時間が短かったことが、長く新鮮な気持ちを保っていられた理由か。

週刊文春の表紙2000回の達成を期して、いろいろ抱えていた連載を全部やめましょう、といってやめさせたそうだ。それからあちこあちに旅行したとのこと。「やっと私だけの和田さんになった」と言っていたが、週刊文春の表紙の新作をやめたのは2017年だから*1、ようやく訪れた新婚(?)生活も、わずか2年足らずだったことになる。でもそのような時間が持てて、本当に良かったと思う。

というか和田誠は81歳まで仕事を続けていたのか。それは働き過ぎだ。

長男の唱さんが結婚する時、相手が女優さんだというので、誰かと訊いたら「お母さんは知らない人だよ」と言われ、いいから名前を言えと言ったらそれが上野樹里で、やっぱり知らなかったのよー、とレミが笑って話すのはいいが、どうも黒柳徹子も知らなかったぽい。大河ドラマで主役を張った女優を、司会者が知らないのはちょっと恥ずかしいのではないか。まあ、87歳で単独司会が務まっているだけで立派だが。


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(2020/8/16 記)

*1:和田誠は、1977年5月12日号より「週刊文春」の表紙を担当。2000回到達を機に、2017年7月27日号より過去の傑作選によるアンコール企画を続けている。

「私の家政夫ナギサさん」第六話

サブタイトル

  • 「おじさんの私生活調査開始! 敵の恋心も急加速!?」

放送日

  • 2020年8月11日

出演

概要

公式サイトより転記:

ナギサさん(大森南朋)が実は自分と同じMRだったことを知ったメイ(多部未華子)は、ナギサさんの過去にますます興味を抱く。しかしナギサさんは私生活については一貫して秘密主義を貫き、謎のまま……あの手この手でナギサさんの私生活を暴こうと、ついには尾行を決行! すると、いつもとは違うナギサさんの表情に出くわす。

一方、メイのことが気になる田所(瀬戸康史)は、ナギサさんが本当にメイの父親なのかと疑心暗鬼になっていた……。

新プロジェクト

新しい薬の認可がおり、天保山製薬は横浜支店でもプロジェクトチームを作って販売に乗り出す。また、1 on 1 ミーティングを取り入れることに。それらをメイはすべて上司として、リーダーとしてこなさなければならない。そこへ天馬あかり(第一話から出演していたがこれまでは目立った役どころではなかった)が大手の病院から説明会のアポを取って来る。これが成功すれば新規販売第一号だ! 張り切って準備をするが、時間が足りない……

陶山の恋の行方

薫は田所をデートに誘い、水族館へ行く。が、田所は「あのペンギン、相原さんに似てますね」とか「相原さん、年上の人と付き合ってるんじゃないですか」とか、相原の話ばかり。「メイのことが気になるんですね」「は、はあ」「田所さんのそうした嘘が付けないところ、私は好きですよ。でも、私には残酷です」といって帰って来てしまう。

一部始終をメイに伝えた薫は、もしメイが田所さんのことが好きなら、今がチャンスだよ、応援する、と告げる。

今日の宣伝

コースター? 箸立て?
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今日の北斗の拳

メイがナギサの家に行くことを、カサンドラの扉を開けることに喩えていた。

雑感

前回は笑える感動回だったが、今回は登場人物が片っ端からストーカーになるという、かなり後味の悪いドラマだった。

ナギサの前職が業界最大手の製薬会社で、自分と同じMRだったことを知ったメイは、どのように仕事をしていたのか、なぜ辞めたのかなど、いろいろと知りたくてたまらないが、本人に聞いても「昔のことですから」と語ろうとしない。私はナギサさんのことを何も知らない、ナギサさんは秘密主義だ! と憤る。

しかし、ナギサは家政夫として雇った(だけの)人だ。得意な料理や緊急連絡先などは聞いてもいいだろうが、前職のこととか家族がいるのかとか、全く仕事には関係ない話だ。そんなことを訊ねるだけでアウトだが、教えてくれないと、こっそりあとをつけ、見つかると病気を装ってナギサの家に上がり込むという荒業に出たメイは、頭がおかしいのではないか? さらにナギサの鞄の中から日記帳(らしきもの)を見つけ、手に取ったところでさすがに温厚なナギサの逆鱗に触れ、私、やり過ぎちゃった? とつぶやくが、とっくの昔にやり過ぎている。*1

そのナギサも、メイの仕事が忙しくなりそうだとわかると、食事はちゃんと取ること、遅くても午前0時には寝ることを無理やり約束させ、夜中に、食事は済ませましたか、早く寝てくださいねとメールしてくる始末。さらにメイの家に行く日、契約では22時までのはずなのに、メイが0時を過ぎて帰宅すると、まだナギサがいた。メイのことが心配だからと言うナギサに、メイは、そんなことまで頼んだ覚えはありません、と部屋を追い出す。このときのナギサの異常さは、閾値を踏み越えるなどというレベルではなく、表沙汰になればNTSクリーンハウスが潰れかねない行為だ。*2

ナギサの作った夕食を食べに来た美登里と唯が、ナギサと一緒にメイの家を辞すると、田所とすれ違う。田所は挨拶をし、美登里がメイの母であることは確認するが、美登里とナギサが夫婦であるようには見えず、こっそり引き返してあとをつける。そうすると途中でナギサが二人と別れて別方向へ歩き出すので、怪しい、彼はやはり相原さんの父親ではないのでは……と呟くんだが、引き返してあとをつけるということがキモイ。田所は、そうした自分の行為に疑問を感じなかったんだろうか?

ついでに言うならば、ナギサの前職がMRであると知ったメイは、なんでMRを辞めて家政夫なんかに? と思う。当初は家政夫という職業を下に見ていたメイは(美登里もだが)、ナギサと付き合ううちに、この仕事の大切さを知り、ナギサを、そして家政夫という仕事をリスペクトするようになったのではなかったか。忙しいMR職を続けながら、どうやって家事スキルを身につけたのか、ナギサさんてスゲエ、と考えるのではなく「家政夫なんか」と言ってしまうあたり、家政夫に対する差別意識は何も消えていなかったことが判明。ガッカリ。

美登里や唯の突撃晩ごはんも、自分で押し付けておいて、せっかくアポを取ってきたと思ったら、無理みたいだからキャンセルしましょなどと言ってしまう古藤も、ひどいなあと思うが、今回は周囲がひど過ぎて気にしていられないレベル。そんな中、陶山薫の男前っぷり*3が唯一の清涼剤だった。



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(2020/8/13 記)

*1:メイが、病院の医師を訪ね、薬の説明をしようとした時に、相手の医師が「相原さんって結婚してるの? 独身? 彼氏はいる? いない? どんな人が好みなの?」と訊いてきたら「いい加減にしてください」と言いたくならないか? でも客相手に文句も言えないから、笑顔で話を逸らそうとしているのに、「相原さんて秘密主義ですね」と言われたらどう思う? メイがナギサにしているのは、そういうこと。

*2:独身女性の部屋に、いい歳をした男が、約束の時刻を2時間以上過ぎても居座ったまま、帰ってくれないのだ。いくら顔見知りでも、恐怖ではないか? 警察を呼ばれてもおかしくないレベルだ。ナギサには実は余罪がいろいろある。メイが熱を出した時、朝まで部屋にいたり、いくら誘われたからといってもたびたびメイの家で食事をしたり酒を飲んだりしているわけで、勤め先にバレたら、ナギサは解雇、NTSクリーンハウスも業務自粛一ヵ月、くらいのことにはなるんじゃないか。

*3:女性に対する褒め言葉として「男前」と言うのは、PC的にはアウトだろうと思うし、あまり使いたくない表現なのだが、他に適切な形容詞を思いつかない。今回の陶山のような態度に対して、何と言うのが適切なんだろう?