窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

ゲド戦記(追記)

「ゲド戦記」(2006/08/10)を書いたあと、これまでなるべく読まないようにしてきた他の人の感想を、ネットでいろいろ見てみたが、想像を絶する酷評ぶりに少々驚いた。

ただ、よくよく読んでみると、結局のところ、そういう人の大部分は、原作をよく知っている人か、過去のジブリ作品と比べて物足りないと言っているようだ。僕のように、原作は全く知らないという人は好意的に受け入れているように感じる。

ゲド戦記」という題名を使い、原作を明らかにする以上、原作ファンから注目されるのは当然だし、スタジオジブリ制作である以上、過去の(宮崎駿の)作品と比較されるのも致し方ないところだ。そうした人たちをも唸らせることができなかった、という意味で、批判もやむをえないのかも知れない。

しかし、小説と映画では世界が違うし、宮崎吾郎宮崎駿ではない。別の基準で評価されても、酷というものだろう。まあ、「映画を観る前に原作を読んだ方がいいのかな?」と思っている人がいたら、原作を読まずに観に行った方がいいですよ、と申し上げたい。

リンク

原作者のル=グウィンさんは、本作を観て「It is not my book. It is your film. It is a good film.」という感想を述べたそうだ。これに尽きるのではないか。