出演
- 須藤元気(金坂大樹、門に来た男、ボクサー)
- 高杉瑞穂(川田正晴、大樹を死に至らしめてしまった対戦相手)
- 小林滋央(千堂鋭吉、大樹が挑戦するはずだったチャンピオン)
- 高橋かおり(麻木真知子、大樹の婚約者)
- 浅茅陽子(金坂貴代美、大樹の母)
感想
- ボクシングの試合中の出来事だから、まさに「不慮の事故」なわけで、お気の毒だとは思うが、各自がそれを受け止めるしかなかろう。人間ドラマはあるが、こうした事件で本当はイズコにあまり関わってほしくはない。
- 当初は、千堂と門の前で再戦するために千堂を呪い殺す、などとバカなことを言って、さすがにそれは思いとどまったが、そんな理由で殺された千堂やその家族はたまったものではなく、本人が希望しさえすればそれが通ってしまうこの門の仕組みはちょっとヘンだ。
- 最後、どうしても千堂と闘いたいという大樹の希望をかなえるため、イズコは千堂と練習試合をする川田の身体に3分間だけ乗り移らせてあげるのだが、この練習試合は川田にとっても再起を賭けた大事な一戦。それを無にされてしまった川田の今後の人生はどうなるのか。ちょっとひどいやり方だ。
- その上、大樹は人生を……いや、既に死んでいるんで人生ではないけど、魂を賭けて千堂に向かっていくが、千堂にとっては格下の川田とのただの練習試合。意気込みも真剣さの度合いも違うわけで、これで千堂に勝ったからといってなにか意味があるのか。このストーリー展開とイズコの措置はいろいろと解せない。
配役
須藤元気クンの表情が実に豊かで、彼を追いかけているだけで楽しめた。ストーリーが役者に救われた感じ。ちょっとイチローに似ているよね。(須藤元気はK1にも参戦したことのある、本物の格闘家だとのこと。びっくり。)