出演(初登場)
感想
政財界や官僚ともつながる大手宗教団体を、あの手この手で切り崩していく話。
ステロタイプではあるが、占い師みたいな人を仕立て上げ、ネガティブな予言をして不安にさせ、高価なものを買わせる商法には依然として多くの人が引っかかっているので、そういうやり方のえげつなさを1時間半描いたのは意味があったと思う。畳み込むように次から次へと出てきて、面白かった。
息子の運転する自動車が事故に遭い、同乗していた娘を死なせてしまった佐藤信一、恵子夫妻および息子は、前世が悪かった、お祓いを受ける必要があるなどと言われて多額の献金をし、恵子と息子は信者となって家に帰らなくなってしまう。そこで、信一の第一の依頼は妻と息子を取り戻すこと、いんちき霊能者のアイス・クリスタルを社会的に葬ること。
アイス・クリスタルに大恥をかかせ、目を覚ました恵子を家に連れ帰ってくるが、息子はいじめに遭って殺されていた。その事実を知った恵子は心が壊れてしまい、信一は第二の依頼――この教団を潰す――をする。
テレビ編の最終回で、怨み屋の正体では? と思わせぶりに登場した新城聖美が再登場。実は彼女の家族は教団の主催者、桐生善道に殺されたらしい。彼女が一人生き残ったのは、聖美は父の子ではなく桐生善道の子だったから。そして……清美は身を守るために心の病気を装っているが実は正気で、家族の怨みを晴らすため桐生善道の殺害を怨み屋に依頼していた。桐生善道は娘に財産を残すべく、(形式的に)聖美を妻に迎えようとしていたから、怨み屋が桐生善道の懐に入るため、聖美を整形して同じ顔にさせた……という、なんとも壮大な話だった。
里奈と十二月田を潜入させたが何の役に立ったのかわからない。隠しカメラを持ち込ませられればそれで良かったのかも知れないが。いずれにしても、シュウも含めて、手下の使い方がお世辞にもうまいとはいえない。それに、寄木刑事が普通に登場したのが気に入らない。前作「家族の闇 モンスター・ファミリー」で死んだのではなかったか?(テレビ編では死んでなかったようだけど)
それにしても、木下あゆ美の怨み屋と新城聖美の演じ分けが見事。怨み屋は本当にひとクセもふたクセもありそうな、ぞっとする美しさだが、新城聖美は清楚な少女で、さらに怨み屋が聖美を演じ、聖美が怨み屋を演じる場面まであったから……、それだけで十分視聴に値するドラマだと思う。
過去記事
- 映画「大阪ハムレット」(DVD)(2009/08/09)
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