龍馬伝-08「弥太郎の涙」

出演

雑感

江戸で学問修行中の弥太郎の元に、弥次郎が大けがを負ったという知らせが届く。修行を一時中断し、普通なら江戸〜土佐まで30日かかるところを半分の日数で帰省。戻ってみると、悪い庄屋が水を一人占めしてしまい、村人に不満が募っていたため、弥次郎が文句を言いに行って逆に半殺しの目に遭っていたことがわかった。

奉行所も常々庄屋から賄賂を手にしているため、お咎めなし。弥太郎が庄屋や奉行所に異議申し立てに行ってもけんもほろろに追い返されてしまう。正義感が強いとの評判の吉田東洋宅までおしかけて直訴に及ぶも、力のない者は泣き寝入りが世の常だと言い返されて終わり。

万策尽き、奉行所の門に不正告発の落書きをしたところ、つかまって投獄されてしまう。

というお話。

吉田東洋に「おまえは何ができるのだ」と問われた時に「学問ができます」とでも言い返すのかと思ったが、黙り込んでしまったのは意外。あれは質問ではなく叱責だから、下手に口答えしたら手打ちにされる危険もあったわけだが、それでもそこで主張しない限り、彼が認められることはあるまい。

岡田以蔵佐藤健は、初回からずっと登場しているものの、これといったセリフもなく、ただの顔見せであったが、今回ようやくキャラが立った。武市とともに江戸へ行くことが決まったのだ(平井収二郎もいっしょ)。

これまで「祖母を置いては行けない」と言っていたのはたぶん本心ではなく、言い訳だったのだろうが、文武双方で土佐では名の通っていた武市のこと、江戸行きを申し出ればいつでも許可は下りたであろうに、これまでそれができず、今回実行に移したのはなんでだろう。お金の問題か。今回は費用も出してもらうことになったようだから。武市としては、江戸へ行きたくとも先立つものがない、それで援助を取りつけようとずっと工作していて、ようやく果たせたということか。

武市、平井、以蔵らと龍馬の間にはだんだん溝が深くなってきたが、一応龍馬も土佐勤王党には入るわけで、そのあたりの経緯は興味がある。

全般的には、下士の力の無さ、やるせなさを描いたのはわかるが、盛り上がりには欠けた。しいていえば、弥太郎が「親父は酒癖が悪く……金にだらしのない……困った親父だ。わしもさんざん迷惑をかけられちゅう。しかし、わしにとってはたった一人の親父なんじゃ。その親父が半殺しの目に遭わされて、黙っていられるわけがなかじゃろう」と龍馬に叫ぶシーン、これはこれで親子の愛なのかも知れない。