ドキュメンタリー映画。癌告知を受けてから家族が看取るまでを、実娘が撮影したもの。
題名 | エンディング・ノート |
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撮影・編集・監督 | 砂田麻美 |
出演 | 砂田知昭、他 |
公式サイト | 映画「エンディングノート」オフィシャルサイト |
制作 | 日本(2011年10月1日公開) |
劇場 | キネカ大森 |
公開されたのは約半年前。観に行った知人から、ぜひ観た方がいいと言われていたのだが、邦画は基本的にあまり興味ないし、観たい(けど時間がなくて観られない)作品がたくさんあるしで、一日延ばしにしていた。しかし、ロングランの本作品も、27日が最後(厳密には埼玉では28日まで。広島、沖縄では5月に上映する館がある)。ちょうど雨も上がったので、重い腰を上げた。
こういう映画はどのような感想を持てばいいのだろう。創作なのであれば、画質がちょっとアレだけど、よくできていますねーと素直に思える。が、ドキュメンタリーとなると、また別の感じ方がある。このように内輪のことを曝け出されて、これは故人の希望することだったんだろうかとか。故人だけでなく、肉親はまだしもとしても、息子の嫁まで克明に映っていたが、本人は承知しているんだろうかとか。
砂田麻美監督が映像制作に関わるようになったここ15年くらいはまあともかくとして、1970年の大阪万国博覧会の時の映像が残っているのがすごいなとか。そんな当時からハンディなビデオカメラなんてあったっけ? とか。
この人段取り段取りと言う割に、元気なうちに洗礼を受けていなかったのかよ、とか。事前にあれこれ話をしていたのに、肝心な時に神父さんは来てくれないのかよ、とか。でも本人は、実は(クリスチャンである)娘にやってほしかったのかな、とか。
砂田知昭氏の価値観には、正直、共感できる部分は少ないが、それを論じるのは映画作品とは別の話なので、省略。
劇中、主人公は、つらいとか苦しいとか死にたくないとか怖いとか、そうしたことを一度も言わない。本当に言わなかったのか、その部分は撮らなかった(撮ったけどカットした)のかは不明。少なくとも娘の前では言わなかったような気がする。本心はどうだったか。
告知を受けてから半年後の死はずいぶんと早いが、苦しまずに済んでよかったですねと、かつて7年寝たきりだった父を見送った経験を持つワタシは思うのだった。
リンク
- 【砂田麻美監督インタビュー】サラリーマンの父の最期にカメラを向けたエンターテイメント・ドキュメンタリー『エンディングノート』(ソフトバンク ビジネス+IT、2011/10/14)
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