猫が好きな人は「レンタネコ」

「めがね」よりはずっと面白かった。今月12本目。月間12本は過去最高。

題名レンタネコ
監督・脚本荻上直子
出演市川実日子(サヨコ、レンタネコ屋)、草村礼子(吉岡、夫と飼い猫に先立たれた婦人)、光石研(吉田、単身赴任中のサラリーマン)、山田真歩(吉川、レンタカー屋スタッフ)、田中圭(吉沢、サヨコの同級生)、小林克也(謎の隣人)、他
公式サイトレンタネコ
制作日本(2012年5月12日公開)
劇場テアトル新宿
『レンタネコ』(OPEN-G、2012/05/17)というブログの記事を読んだら、まさにその通り! 同感!! で終わりなんだけど……

  • 猫は特に演技をしない。周囲の人間にはいろんなことが起きるのだが、猫自身はただそこにいて、好き勝手をしているだけ。うまく自然な猫が撮れているということだろう。猫好きなら、「そこがいいんだ」と思うのでは。
  • サヨコの本業はレンタネコ屋のはずだが、本気で営業活動をしようとしているとも思えず、もちろん利用者が必ず心配するように、あんな費用で生活が成り立つわけもなく。利用者に「私の本業は○○なんですよ」という○○が毎回違う。それが嘘か本当か判然としない。また恐らくは祖母の遺してくれた家に住み、資産は持っているようだが、両親のことは全く出てこない。猫を可愛がる人はリアルな割に、全体的に生活感がなくシュールだ。
  • 心に穴の空いた人は身の周りに現実の穴があるという共通点。プリンを掬った穴、靴下に空いた穴、ドーナツの穴。
  • 猫をレンタルした人は猫に癒され、心の穴が埋まっていくようだが、サヨコ自身はあれだけ猫を飼っているにも関わらず、自分の穴は埋まっていかない。まあ、独身でいることが心の穴なのかどうかは賛否が分かれるところ。資産もあり、収入もあるなら無理に結婚する必要はないようにも思うが、隣のババア以外友人らしきものも存在しないようなので、明るく振る舞ってはいるものの、孤独なんだろう。
  • エンディングでは、本映画をネタにしたくるねこ大和の漫画が披露される。これがなかなか面白い。そもそもエンディングで漫画というのも珍しい試みなのでは。

邦画はWetなものが多くて、そこがどうにも苦手なのだが、この作品はほろりとさせずにからっとしているところがいい。