窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

Anniversary For Yuming

武道館で行われたユーミンのデビュー40周年記念ライブに行ってきた。

何ヶ月か前に、新聞広告で、松任谷由実のデビュー40周年を記念してベストアルバムがリリースされること、テレビ番組が制作されること、武道館でコンサートが行われること、を知り、この機会にコンサートに行ってみようかと思い立った。これまでユーミンのコンサートに足を運んだことはない。いや、そもそもプロのアーティストのコンサートに行くのなんて、10年前のポールマッカートニー以来なんじゃないか。チケットは抽選のようなので、外れたらそれまで、と思って応募してみたら、当たってしまったというわけ。

行ってみてわかったけど、これは通常のコンサートとはちょっと違う。コンサートには違いないんだろうが、ユーミンの40周年を祝ってユーミンの仲間たちが順に(ユーミン自身も)ユーミンの歌を歌うという記念イベントで、肩の力の抜けたものだったらしい。チケットはかなり安いなと思ったが、そういうことだったようだ。

Golden Circleのサイトには、

幹事の妄想で勝手に当日のプログラムを考えてみました(あくまで妄想!)。たとえば、大貫妙子さんが「私のフランソワーズ」を歌うとか、薬師丸ひろ子さんが「Wの悲劇」を歌うとか、あのメンバーで「ひこうき雲」とか、みんなで「やさしさに包まれたなら」とか。

とある。妄想! と強調してあるものの、ここで述べられていることはすべてその通り実現した。まあ、確定したことを書いたのだろうけど。

プログラム

  • スタート時の楽器構成は、Drums×1、Percussion×1、Bass×1、Guitar×2、Keyboard×3というもの。KBが3という構成に驚いたが、昨今の音の厚みはこのくらい必要ということなのだろう。*1
  • Openningはメドレー
  • 最初のゲストはBase Ball Bear小出祐介関根史織
  • NIGHT WALKER/小出祐介関根史織
  • 寺岡呼人「なんでお前なんかが幹事をやっているんだと不愉快に思われている人もいると思いますが、言った者勝ちです(笑)。去年の夏、恐れ多くもユーミンさんに直接『おれにやらせてください』ってお願いに行ったら、『寺岡くんだったらいいんじゃない?』って言ってもらえて」
  • 何もなかったように/寺岡呼人
  • 薬師丸ひろ子登場。「30年ぐらい前に、私、仕事でいろいろ悩みがあって、事務所も辞めちゃって、行き詰っていた時があったんですね。ちょうどその時ユーミンの苗場のコンサートに行ったんですが、当日、突然舞台に挙げられて歌わされるというハプニングもありまして……そのあとユーミンと一緒にスキーをしたりして遊んでもらって。その時に、こんな風に気分転換をしてストレスを発散させて、それでまた仕事をすればいいんだって、そういうことをユーミンから教わりました」
  • Woman/薬師丸ひろ子
  • 卒業写真/薬師丸ひろ子
  • 大貫妙子登場。第一声は「私も40周年なんだけどな……」
  • 私のフランソワーズ/大貫妙子
  • 雨の街を/大貫妙子
  • Golden Circle BAND退場。
  • 代わって登場したのは林立夫鈴木茂細野晴臣松任谷正隆キャラメル・ママのメンバー。歓声がひときわ大きくなる(斉藤ノヴは引き続きパーカッション担当)。そして演奏を開始するとリズムに乗って松任谷由実登場。
  • コバルト・アワー/松任谷由実キャラメル・ママ(+斉藤ノヴ)
  • 「さっきター坊が歌っているのを、実は客席で聴いていたんだけど、それを聞いててね……ああ、やっぱいい曲だわって(爆笑)」
  • 雨のステーション/松任谷由実キャラメル・ママ(+斉藤ノヴ)
  • ここでピアノが運ばれてくる。ユーミンがピアノの前に座る。「私が音楽を始めた時に、いろいろと素晴らしい人と出会って、助けてもらって、それでここまで来れたんだと思う。そういう人と出会えたことに感謝しています」と右側を振り向いて「細野さん、ありがとう」後ろを向いて「林さん、ありがとう」左を向いて「茂さん、ありがとう」そして再度うしろを振り返って「…………」(場内爆笑)「…………お父さん、ありがと(は〜と)」(拍手)←ちょっと照れたような声が可愛い
  • ベルベット・イースター松任谷由実キャラメル・ママ(+斉藤ノヴ)
  • ひこうき雲松任谷由実キャラメル・ママ(+斉藤ノヴ)
  • これまでのゲストが全員再登場。
  • DESTINY/松任谷由実+ゲスト全員
  • これでいったん終了。アンコールがかかる
  • その後、大勢の著名人および今回のゲストからのメッセージ(色紙? に手書きしたもの)が順にモニターに映し出された(これはユーミンも知らなかったサプライズ演出だったらしい)。その中で、松任谷正隆の「40年間お疲れさま。でも、まだまだ旅は続く……これで終わりじゃないダロ?」というのが良かったなあ。
  • 「みんなも旅の途中ですよね? 今日は元気をもらいました。ありがとう!」

雑感

  • ユーミンが見れたのはもちろんだけど、キャラメル・ママのメンバーを生で見られたのは感動した。それと、あのパーカッションのおっさんが斉藤ノブだったとは!(いつの間にか登録名が斉藤ノヴになっているし!)もう62歳なのに出ずっぱりで精力的にリズムを刻んでいたのはスゴイ。
  • ユーミンのピアノがうまくてびっくり。
  • やっぱりユーミンにとって松任谷正隆という人は特別の存在なんだろうね。そして松任谷正隆ユーミンの一番の理解者なんだろう。こうして見ていても(演出もあるのかも知れないけど)二人の間には温かい空気が流れているようで、微笑ましかった。
  • 場内には大型モニターが6個ほど設置されていた。ステージが遠くてよく見えない人のために補助的に映し出すものだと思っていたが、今回はステージとは違うさまざまな画面が映し出され、それ自体がステージの重要な要素を成していた。それなのに、自分の席からはモニターがよく見えなかった(そのため十分楽しむことができなかった)。こういう演出に使うなら、あと数個モニターがほしいところだ……

リンク

「DESTINY」。イントロが流れるや、バックステージまでぎっしりと埋まった12,000人のオーディエンスは総立ちし、ミュージシャン、観客のみんなでユーミンの40周年を祝う。

総立ちは間違い。アリーナ席の人はほとんど立っていたように見えたけど、1階席の人は半分も立っていないかったし、2階席で立つ人はまばら。まあ、ユーミンの曲は座って楽しんだ方がいい。

「会費制お祝いパーティ」というのが言い得て妙。「コンサートというよりもユーミン40周年お祝いパーティ。だから演奏がどうの、歌がどうの、ゲストがどうのこうのというのは忘れます(笑)」「キャラメルママを観ることができたことで満足です」には全面的に同感(笑)。ちなみに、座った場所もかなり近かったようだ。

*1:メンバーは、Golden Circle BANDが宮田繁男(Dr)、松原正樹(G)、松原秀樹(Bass)、本間昭光(KB)、磯貝サイモン(KB)、ゲストに斉藤ノヴ(Per)、武部聡志(KB)、および寺岡呼人(G)