窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

NHK大河第7回「将軍の首」

出演

粗筋

容保以下、1000人の会津藩士が入京。尊王攘夷を掲げる志士たちとよく話し合い、耳を傾けつつ、穏便にことを収めようという「言路洞開」を実施。しかし、尊王攘夷とは名ばかりでその実態は倒幕運動であると気づいた容保は、方針を180度転換。厳罰に処すことを決意する……

感想

今年の大河は珍しく政治の動きをきちんと描いている(点が好ましい)と思う。3年前の「龍馬伝」は、坂本龍馬の女関係ばかり執拗に描き、肝心の薩長の関係だとか幕府の動きだとかはさらりとしか描かなかった。この点は昨年の「平清盛」も大差なくて、「武士の世を作る」と繰り返し言いつつも、清盛の考える「武士の世」というのが具体的にどういう世のことか、最後までわからなかった(のが残念だった)。その点今年の大河は、今のところはうまくいっている。

第三回「蹴散らして前へ」で見事な裸身を披露した覚馬だが、今回はなんと川崎尚之助との入浴シーン。この演出は明らかに、腐な方の萌えポイントを狙ってのことと思われる。自分もキライではないが、あまりわざとらしくならないようにお願いしたい。こうした点は昨年の方が数段上であった。

今回のタイトルにもなった「足利三代木像梟首事件」は史実である。これを受けて容保や修理が、尊王攘夷は単なるお題目であり、実態は倒幕だ、と喝破するところがうまい。尊王(勤王)、攘夷、倒幕、この三つは本来別の意味だが、最終的に同じ(人たちの行動を指す)と理解することは非常に重要である。

以前も書いたが何度でも書く。公式サイトの説明は不親切過ぎる。歴史(史実)そのものの詳しい解説までは期待しないが、登場人物の紹介くらいはていねいにしてもらいたいもの。また今回でいえば「御衣」だけではなく「言路洞開」「偽勅」の言葉の紹介と簡単な解説くらいは載せるべきではないか。

本家が期待できない代わりに熱心な視聴者が詳しい記録や解説を自ブログで展開してくれるので本当にありがたい。下記にリンクした3つはその代表的なサイトである。ぜひ合わせてどうぞ。

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