窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

NHK大河第12回「蛤御門の戦い」

蛤ご飯の戦い、じゃなくて蛤御門ね。

出演

  • 松方弘樹(大垣屋清八、人足口入れ業の元締)

今日の見所

  • うらが八重とすっかり仲良くなって一緒に盗み聞きをする。
  • 覚馬、マトリックス並みの動体視力で弾丸を避けるも、新式銃に見とれて負傷。

粗筋

会津は伏見に本体を繰り出すが、その隙に長州勢は蛤御門に攻め入る。守るは覚馬たち。鉄砲を駆使して奮闘するも、押され気味。そこへ薩摩が参戦し、長州は敗走。なんとか帝をお守りすることはできた。が、この戦がもとで火が起き、折からの風に乗って京都市街が焼け野原になってしまう(2万戸以上が焼失した)。

このため、京都市民から会津は目の敵にされ、ののしられてしまう。自分たちは命懸けで都を守ったのに……。覚馬の苦悩は続く。覚馬も戦闘で負傷していた。

会津では覚馬の手紙で権八が尚之助と八重を夫婦にしようとする。他にめぼしい縁談のない八重の嫁入りの問題もこれで片付くし、尚之助が会津藩士ということになれば、新式鉄砲の提案もずっとやりやすくなる、という一挙両得の妙案だ。が、父にそう指示されると八重は拒否する……

感想

緊迫した京都パートとお花畑の会津パートがいいコントラストを描いている。特に今回の尚之助と八重の奥手ぶりは身悶えしながら眺めていた。オマイラ今あんつぁまが大変なことになっているのにー!! こういう話は昨年の平清盛にはなかったなあ。みんな、揃いも揃ってプロポーズがアレだったし。

京都パート、禁門の変をここまでちゃんと描いた時代劇は初めてではないだろうか。ちゃんと銃や大砲を撃ちあうので見ごたえがあった。……と言いたいが、このドラマに即して言うならば、会津も長州も、飛び道具の使い方がまるでわかっていない。新式銃の採用も結構だが、もっと銃の使い方(戦術)を学ぶ必要がある。

お互いの顔が見え、声が聞こえる距離まできたところで、おもむろに「鉄砲隊前へ!」では遅いのだ。あらかじめ構えていて、人の姿が見えたら即座に発砲してはじめて飛び道具として意味を持つ。こうした場合、移動している部隊より待ち構えている部隊の方が有利なはず(鉄砲を構えたまま歩くことはできないから)。

要するに、道具だけではなく戦略も戦術も戦国時代から進歩していなかったということなのだろう。まずはそこから改革する必要があるなあ。

ところで、戦国時代の大砲は単なる鉄の球だったが、この時代は炸裂弾になっていたのかしら。

で、会津パート。

当初、権八は、八重は頑固で下手な言い方をすると臍を曲げるから……と佐久と話をしていたくらいなのに、八重が何事かを嗅ぎつけて権八に訊きに行くと、直球ど真ん中で話をし、抵抗を示した八重に「父と兄の言うことが聞けないのか」などとさらに八重が反発するような言い方をする。権八は正直者だが、人の上には立てない人物だなあ。

八重が断わったのは、これまでずっと兄のように慕ってきたのに、急に夫だと言われても気持ちがついていかないということのようだ。が、尚之助から「私も断わるつもりでした」と言われて驚く。自分が振るのはいいが、振られるのは許さないってか? というより、ここで自分の気持ちに気づいたのではないかと思う。

京都開戦の知らせを聞いて、兄が心配だと尚之助の前で泣く。尚之助は、涙を拭こうとしたのか、抱き寄せようとしたのか、ただ八重に触りたかったのかわからないが、恐る恐る手を伸ばす……が、八重に気づかれるとさっとその手を引っ込める。おい尚之助、オマイはもう29だろうが! 恐る恐るではなくそこはがーっといってぎゅーっとしてぶちゅーっとするところだろうが!!

とまあ、気を揉みながら眺めていたのであるが、どうも来週はちゃんとプロポーズするようである。しかし、twiterでも何人もの人が指摘していたが、この二人、こんなにラブラブに描いてしまって、離婚→オダギリジョーとの再婚は、どうするつもりなんだろう? もちろん、ちゃんと視聴者を納得させてくれるストーリーが用意されているのだろうが……

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