公開初日に観るのは久しぶりだ。
題名 | エンド・オブ・ホワイトハウス(原題:Olympus Has Fallen) |
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監督 | アントワーン・フークア |
出演 | アーロン・エッカート(ベンジャミン・アッシャー、大統領)、アシュレイ・ジャッド(マーガレット・アッシャー、大統領夫人)、メリッサ・レオ(ルース・マクミラン、国防長官)、ジェラルド・バトラー(マイク・バニング、元シークレット・サービス)、ラダ・ミッチェル(リア・バニング、マイクの妻・看護師)、リック・ユーン(カン、テロリスト)、ディラン・マクダーモット(デイヴ・フォーブス、元シークレット・サービス)、モーガン・フリーマン(アラン・トランブル、下院議長)、ロバート・フォスター(エドワード・クレッグ、陸軍参謀総長)、アンジェラ・バセット(リン・ジェイコブス、シークレット・サービス長官)、他 |
公式サイト | 映画『エンド・オブ・ホワイトハウス』6月8日(土)全国ロードショー |
制作 | USA(2013年6月8日日本公開) |
劇場 | 109シネマズ港北 |
粗筋
突如、アメリカ上空に正体不明の戦闘機が領海侵犯してきた。ワシントン上空から地上に照射をはじめ、一般市民に被害が出る。アメリカ空軍の戦闘機も撃墜するものの、最後は撃ち落とされる。
あれはなんだったんだ、と思っている隙をついて地上部隊がホワイトハウスに侵入。あっというまに制圧し、大統領や訪米中の韓国大統領、国防長官その他側近を人質に取り、地下の核シェルターへ。軍隊がホワイトハウスを取り囲んだが、攻撃を加えたら人質を殺すと言われれば手も足も出ない。核シェルターは内側から開けない限り、忍び込むことはできない。彼らの要求は……?
雑感
テロリストもの、パニック・アクションものというべきか。大統領が人質になるところは「エアフォース・ワン」を思い起こさせる。アーロン・エッカートの演技も、こころなしかハリソン・フォードに似ていた気もする。「エアフォース・ワン」を演技の参考にしたのではないだろうか?
最後まで気が抜けず、ハラハラする展開は、見応え十分。
テロリストは、最後は全員死ぬか捕まるし、大統領は助かる。それは映画である以上当たり前なのだけど、その過程でかなり多くの人が死ぬ。そういう意味では必ずしもハッピーエンドとはいえず、ちょっとつらいドラマである。
配役
- モーガン・フリーマンを観るのは「セブン」以来だと思っていたが、「ディープ・インパクト」でも合衆国大統領役で出ていた。大統領役を……黒人の役者が……? この映画はよく覚えているが、印象にない。「宇宙戦争」でもナレーター役で出ていた模様。記憶にない。
- アーロン・エッカートは「幸せのレシピ」のニック・パルマー。
- メリッサ・レオは「フライト」の調査班リーダー・エレン。
- ロバート・フォスターは「ファミリー・ツリー」でジョージ・クルーニーの義父役。これは覚えている。こういう憎まれ役をやる人なのかね。
- アンジェラ・バセットは「Black & White/ブラック & ホワイト」で主人公の上官だった人。
日本語タイトル
予告編のアオリが「世界最強の要塞 ホワイトハウス陥落」だが、原題の「Olympus Has Fallen」はまさにそういう意味なのだろう。そのままでは長すぎるなら「ホワイトハウス陥落」でも良かったと思うが、「エンド・オブ・ホワイトハウス」というカタカナ言葉はいただけない。わざわざカタカナにして意味不明にする理由はなんだ?
今日の英語
- I'll be in touch.(あとで連絡する)
- Doesn't make sense.(あり得ない)
過去記事
- エアフォース・ワン(1997/11/29)
- ディープ・インパクト(1998/06/20)
- 宇宙戦争(2005/07/05)
- 幸せのレシピ(2007/09/30)
- 確かにすごい職権濫用だ……「Black & White/ブラック & ホワイト」(2012/04/24)
- 浮気の報いは大きかった「ファミリー・ツリー」(2012/05/28)
- パニック&サスペンス映画ではなかった。「フライト」(2013/03/26)
- 二度目の方が面白かった「フライト」(2013/03/30)
- 子供たちの演技が素晴らしい「ファミリー・ツリー」(DVD)(2013/05/05)
雑感(ネタバレあり)
テロリストの攻撃で、大統領のSPは全員やられてしまった。が、一番の腕っこきのマイク(例の「事件」で現場を干されており)がその場にいなかったため、全滅が避けられた。そのマイクがテロリストを脅かす。この「一番の腕っこきが損場にいなかった」という点は話がうまくできていた。
しかし、その「事件」はもう少し何とかならなかったのだろうか。大統領夫人があまりに哀れだ。それに、いくら不慮の事故とはいえ、大統領を護衛する者があの程度でああした事故を引き起こすのもちょっと解せない。もっと車間距離を取っていればよかったのでは?
超人的なヒーローが問題を解決していくためには、深刻な事態が引き起こされている必要がある。「ラストスタンド」では内通者がいたためにFBIが裏をかかれた。「エアフォース・ワン」でも裏切り者がいた。今回は、元大統領のSPがテロリストの側にいたので、内部事情は聞けたかも知れないが、基本的には正面衝突で撃破している。人数は50〜60人くらい? 武器は、戦闘機一機が大物だが、それ以外は通常の重火器で特殊なものはない。
内部情報に通じていたこと、まさかの隙をついて迅速に行動したこと、あとは、死をも恐れず命令を実行する部下が(大勢)いたこと。テロリスト側に有利な材料はこのくらいか。この程度でホワイトハウスが陥落するのなら、あまりにももろい。ここまで一方的にやられてしまう、説得力がもう少しほしかったところ。
「ラストスタンド」では味方は一人しか死なない。それは非現実的だけど、エンタメとしてはそういう嘘は必要なのかも知れない。これだけ人が死ぬと、観終わっても爽快感はない。