感動した……「終戦のエンペラー」

ようやく見られた。まだ公開してから三週間も経っていないし、大作だし、ちょうど終戦記念日でもあるし、先週の週末ランキングでも堂々10位にランクされているのだが、早くも上映回数が絞られてきている。だから観たくても観られなくなってしまうんだよ。新作を追いかけるのもわかるけど、もっと上映する側が作品を大切にしなければ、ファンだってついて行かれないんじゃないか。誰もが公開初日に行かれるわけではないのだ。

題名終戦のエンペラー(原題:Emperor)
制作奈良橋陽子、野村祐人
監督ピーター・ウェーバー
出演マシュー・フォックス(ボナー・フェラーズ、親日将校)、トミー・リー・ジョーンズダグラス・マッカーサー)、羽田昌義(高橋、フェラーズ専属の通訳)、初音映莉子(アヤ、フェラーズの恋人)、西田敏行(鹿島、アヤの叔父)、桃井かおり(鹿島夫人)、伊武雅刀木戸幸一)、夏八木勲(関屋貞三郎)、中村雅俊(近衛文磨)、火野正平東条英機)、片岡孝太郎昭和天皇)、他
公式サイト映画『終戦のエンペラー』公式サイト
制作USA(2013年7月27日日本公開)
劇場TOHOシネマズ ららぽーと横浜

内容紹介

1945年8月30日、ダグラス・マッカーサー、厚木飛行場に降り立つ。これからGHQによる戦後処理が始まるのだ。

ワシントンは天皇を戦争責任がありとして必ず処刑するように言ってきているが、日本を占領するためではなく再生するために来たのだとし、ワシントンの意向とは別に、本当に処刑する必要があるかどうかの調査をフォックス准将に命じる。親日家のフォックスは、天皇を処刑しようものなら日本は大混乱になると考え、なんとか天皇には責任がないことを示す証拠を集めようとするが、天皇の役割が明確にわからない。

フォックスは以前、アメリカに留学していた女子学生のアヤと恋仲だったことがある。突然帰国したアヤを追って日本に来、アヤの気持ちが自分にあることを確認するが、その後日米が開戦し音信不通になってしまった。今回の来日に際して、仕事とは別にアヤの消息を追うが、空襲の被害を受け亡くなっていたことがわかる……

雑感

いいものを観ると、いろいろなことを感じ、それを言葉にしたくなるものだが、本当にいいものを観た時は、何も言葉が出てこないことがある。ただ「はぁーっ」とため息をつくだけ。これはまさにそんな作品だった。

思えば「ラストスタント」も観終わったあとはじーんと痺れて、ただ興奮に身を包んでいたかった。あれはアクションシーンに痺れたんだと思っていたけど、似ているのかも知れない。

とにかく、いい作品が観られて良かった。終戦記念日からは一日ずれたけど、この日にこの作品を観られて良かった。そして、一言感想を述べるならば、平和憲法とも呼ばれる日本の現行憲法は、変えてはいけないということを改めて強く感じた。

配役

制作の奈良橋陽子は……どうも名前に憶えがあるような気がしたが……かつではゴダイゴの一連の歌曲の作詞家として名を馳せた人だ。プロデューサーとして映像業界への進出し、ハリウッド映画への日本人のキャスティングなどでも尽力しているという。そして、なんと(作中でも出てきた)関屋貞三郎の実孫なのだそうだ。いつかこの話を映画にしたいとの思いから今回の企画を立てたのだという。

日本語タイトル

予備知識を極力入れないようにしていた(予告編も観た覚えはない)ため、トミー・リー・ジョーンズマッカーサー役をやる(ということは終戦時の話なんだろう)ということぐらいしか知らなかったのだが、最初に原題のEmperorと表示された時に、これが誰の話なのかわかった。日本語で「エンペラー」と言われても、たいていの日本人は天皇陛下のことだとは思わないのではないか。この邦題は再考の余地が大いにあると思う。

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