このような作品があることには全く注目していなかったのだが、karigariさんが「「パシフィック・リム」感想―これぞ怪獣vs巨大ロボットのリアリズム映画だ!」(ときどき休みます、2013/08/30)で激賞しておられたので、急に観たくなった。
題名 | ホパシフィック・リム(原題:Pacific Rim) |
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監督 | ギレルモ・デル・トロ |
出演 | チャーリー・ハナム(ローリー・ベケット、イェーガー「ジプシー・デンジャー」のパイロット)、菊地凛子(森マコ、イェーガーの研究者)、芦田愛菜(森マコ:幼少期)、イドリス・エルバ(スタッカー・ペントコスト、PPDC司令官)、チャーリー・デイ(ニュートン・ガイズラー、生物学者で怪獣オタク)、バーン・ゴーマン(ハーマン・ゴットリーブ、数理学者)、ロン・パールマン(ハンニバル・チャウ、闇商人のボス)、他 |
公式サイト | 大ヒット上映中! 3D/2D同時上映|映画『パシフィック・リム』公式サイト |
制作 | USA(2013年8月9日日本公開) |
劇場 | イオンシネマ新百合ヶ丘 |
内容紹介
太平洋の深海から怪獣が現れてサンフランシスコを襲った。アメリカは軍隊を総動員して最終的には怪獣を倒したものの、都市は大打撃を受けた。その後も継続的に怪獣が出現したため、太平洋沿岸諸国は環太平洋防衛軍(PPDC)を設立、巨大ロボット・イェーガーを建設して迎撃することになった。当初はイェーガーが有利であったが、徐々に怪獣は巨大化して戦闘力が増し、イェーガーの建設ペースが追い付かなくなると、沿岸に巨大防御壁を建設する方法に転換。しかし、この壁はあっさり怪獣に壊されてしまう。
ペントコストは、生き残ったイェーガーとその操縦者を率い、怪獣が出現する深海の「割れ目」を破壊して塞ぎ、二度と怪獣が現れないようにする「最終作戦」を計画する……
雑感
- 怪獣はハリウッドでも "Kaiju" らしい。
- 森マコ役の人は、当初、中国人か韓国人かと思った。英語はネイティブだったのに日本語がネイティブ発音ではなかったからだ。あとで解説を読んだら、日本に生まれたけど日本を離れて長いため、日本語を忘れかけているという(無駄に細かい)設定のため、わざとあのような発音をしたとのこと。日本人以外には全くわからないだろうその設定に意味はあるのか。
- パイロットが自分の身体を動かした通りにロボットも動く、というのはジャンボーグA(エース)を連想させる。Kaijuの吐く「何でも溶かす酸」というのはマジンガーZのルスト・ハリケーンを連想させるし、イェーガーの側の冷凍光線は、マジンガーZのブレストファイヤー(の逆)かな、と思った。さらに言えば、肘に噴火口があってそれによってパンチ力を増大させるというのはやはりマジンガーZのロケットパンチのアイデアだ。このあたりは、僕らの世代の日本人にとっては楽しい(僕が気づかなかっただけで、もっといろいろリンクがあるのだろうが)。
- パイロットの神経とロボットをつなぐ(ドリフトする)という発想は「アバター」のよいフォロワーであるように思われる。
- 日本(マコの故郷)の風景がなんかヘン。日本語の看板が並んでいるんだけどあまり日本の風景に見えない。よく見ると、「もえ&健太 ビデオ」とか「メトロは地下へ ゴミはゴミ箱へ」とか怪しい看板ばかり。アメリカ人が作ったからこうなっちゃった? それとも何かの意図が込められている?
- ちゃんと起承転結あったが、もっと長い話を要約してまとめたような印象も受ける。映画一作にていは設定が細か過ぎるというか、せっかくの設定を消費しないでどんどん話を先に進めているような印象。サイトを見る限りでは特に原作の記載はないが、ゲームか何かの元ネタがあるのではないか?
- 十分に見応えがあって面白かったが、ひとつだけ辛口コメント。これは最近の日本の怪獣もの、ヒーローものでもそうなのだが、CGで作った怪獣やロボットは動きが早過ぎて目で追えない。ひたすら画面が激しく揺れ動いて、静止したと思ったら決着がついていた、というのは面白くない。スピード感は大切だけど、スピード「感」は駒をスピーディーに動かすことのみで得られるわけではないことを、昔の「特撮」を見て勉強してもらいたいと思う。
配役
過去記事
- 松たか子の独白会「告白」(2010/08/25)
リンク
- 『パシフィック・リム』(すきなものだけでいいです、2013/09/04)