窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

こんな凶悪な作品は初めて「凶悪」

別に山田孝之が特に好きというわけでもなく、観られないなら観なくてもいいくらいの位置づけだったのだが、時間の関係でちょうどこれしか観られるものがなく、じゃあというので観た。観て良かった。こういうことがあるから、とりあえず観るということも大切なのである。

題名凶悪
監督白石和彌
原作新潮45編集部編「凶悪 -ある死刑囚の告発-」
出演山田孝之(藤井修一、「明潮24」記者)、池脇千鶴(藤井洋子、修一の妻)、吉村実子(藤井和子、修一の母・認知症)、村岡希美(芝川理恵、 「明潮24」編集長)、ピエール瀧(須藤純次、死刑囚)、松岡依都美(遠野静江、須藤の内縁の妻)、小林且弥(五十嵐邦之、須藤の舎弟)、斉藤悠(日野佳政、須藤の舎弟)、米村亮太朗(佐々木賢一、須藤の刑務所仲間)、リリー・フランキー(木村孝雄、先生)、ジジ・ぶぅ(牛場悟、牛場電機設備の経営者)、白川和子(牛場百合枝、悟の妻)、他
公式サイト映画『凶悪』公式サイト
制作日本(2013年9月21日公開)
劇場新宿ピカデリー

内容紹介

殺人事件で死刑判決を受け、最高裁にて上告中の死刑囚・須藤純次が、「明潮24」宛てにぜひ聞いてほしいことがあると手紙を書き、藤井が取材に行く。そこで聞かされたのは、まだ警察も把握していない殺人事件3件に須藤が関与しているという戦慄すべき話だった……

雑感

レーティングはR15+になっているが、確かに子供には見せられない。大人でもちょっとどうかというキツイ内容だ。とにかく登場人物、特に藤井修一と木村孝雄が、弱い人をいたぶり、傷つけ、挙句殺してしまうことに関して何の躊躇もないことには身も凍る思いである。こういう人間とは実生活では絶対に関わりを持ちたくない。

ピエール瀧リリー・フランキーの、尋常でない目つきの演技が凄い。二人とも、「そして父になる」では穏やかな性格だったのに。役者というのはすごいものだ。

実話をもとになっているという。何年か前に大騒ぎになった事件だというが……記憶にない。

配役

  • 池脇千鶴は「神様のカルテ」で知ったが、いい役者を知り得てよかった。「舟を編む」はまあそれなりだったけど、本作では存在感を放っている。
  • 松岡依都美は舞台が長い人で映画はこれが初出演。いきなり全身紋々でセックスシーンとは。
  • 村岡希美ガリレオ最終話「聖女の救済」以来。「夢売るふたり」にも出ていたようだが印象がない。