長澤まさみの豊かな表情に注目「潔く柔く」

ようやく観られた。観そびれるところだった(まだ公開してから3週間だが)。

題名潔く柔く
原作いくえみ綾
監督新城毅彦
出演■高校時代/長澤まさみ(瀬戸カンナ)、高良健吾(春田一恵・ハルタ、カンナの幼馴染)、波瑠(川口朝美)、中村蒼(真山稔邦・マヤ、朝美と同じ中学出身)、古川雄輝(小峰清正、ハルタの従兄弟)、他
■社会人時代/平田薫(千家百加・モモカ、カンナの友人)、和田聰宏(柳原、カンナの上司)、岡田将生(赤沢禄、取引先)、MEGUMI(野原チカコ、漫画家)、田山涼成(バーのマスター)、池脇千鶴(桜場(旧姓・柿之内)愛実、赤沢禄の小学校のクラスメートの姉)、大滝愛結(桜場睦美、愛実の娘)、他
公式サイト映画『潔く柔く きよくやわく』公式サイト
制作日本(2013年10月26日公開)
劇場109シネマズ川崎

内容紹介

カンナ、アサミ、ハルタ、マヤは大の仲良し。いつでも4人一緒に行動している。だが、そこはお年頃。だんだんと単なる仲良しではいられなくなる。

カンナとハルタは幼馴染で、高校生になった今もハルタがカンナの部屋に遊びに来るときは玄関を経由せず窓から直接入ってくる。来るときはメールして! とは言うものの、拒否する様子もない。そして、唇を軽く触れあわせるキスは経験済み。

アサミはハルタのことが好き。ハルタはカンナのことが好きなんだろう。カンナはハルタのこともキライじゃないが、好きだと言われたわけではないし、ふわふわした状況を楽しんでいるようでもある。

ある日、カンナはマヤから二人で会いたいと誘われる。以前、4人でお祭りに行った時、浴衣を着てきてほしいというハルタのリクエストを「面倒だから」とあっさり拒否したカンナだが、この時は浴衣を来てマヤに会いに行った。マヤはカンナに好きだと告白。カンナもマヤに惹かれている自分を認め……

その時、ハルタが交通事故を起こしたという連絡が入る。慌てて病院へ駆けつけたマヤとカンナだが、既にハルタは息を引き取ったあとだった。ハルタはアルバイトの帰り道、自転車を漕ぎながら携帯でメールを打っていてトラックと正面衝突してしまったのだ。その時打っていたメールはカンナあて、「これから行く」というものだった……

先に病院に着いていたアサミは、マヤとカンナの様子を見て二人が一緒だったことを即座に察知。「ハルタが一人で冷たくなっている時に、あんたたちは何をやっていたのよ! ハルタがカンナを好きだっていうことはわかってたでしょ!! 私、一生カンナを許さない!!!」と吐き捨てる。結局、マヤと付き合うこともなく、カンナは幼馴染と親友を一瞬にして失ってしまったのだ。

雑感

長澤まさみかわいいよ長澤まさみ

上野樹里主演の「陽だまりの彼女」とは、タイプは違うが共通点もあり、つい比較してしまう。そして、ずいぶん差があるな……ということを痛感してしまった。作品の出来栄えに差があるとしても、監督も原作も役者陣も全然違うわけだから、個人の差にはならないとは思いつつ、長澤まさみのすごさを実感した。*1

長澤まさみはあのニコッと笑った顔が印象的だが(特に写真では)、こうして改めて動きを見ていると、笑っていない時の表情が実に多彩だ。よく考えて演じ分けていることがわかる。表面的には明るく、社交的だが、心にトラウマを抱える難しい役どころだが、うまく演じている。それに何より、怒ったところも含めて全編かわいい。

原作は知らないが、Wikipediaを斜め読みする限りでは、長い話の一部を映画用に抜き出し、再構成したものらしい。ありがちな話だ。あまりそういうことを感じさせずよくまとまっていたとは思うが、一点、禄がカンナの仲介でモモカと二人で飲みに行き、それなりに盛り上がったはずだが、このエピソードが回収されなかったのは残念。モモカは単に飲み相手が欲しかっただけなのか、男として禄を気に入ったのか。禄はもともとモモカを気に入っていたのか、女なら誰でも良かったのか。それをスルーするのはいただけない。カンナはモモカとは友達なのだから、禄と付き合う時にこの点は気になるだろう。

まあ、性格設定の難しい禄を、これまた岡田将生がよく演じていた。もっとも、岡田将生の演技力は当初からわかっているので、安心して見ていられたが。

配役

  • 池脇千鶴は思ったより背が低かった。というより岡田将生の背が高い。二人並ぶと頭一個分違う(池脇155cm、岡田180cm)
  • 大河ドラマに出演すると、注目されて、他の作品にも声がかかるようになるのか、旬の役者だから大河にも出られるのか。僕が知らなかっただけか。中村蒼古川雄輝ともに熊本バンドのメンバーだ(前者は徳富猪一郎、後者は小崎弘道)
  • 平田薫は「踊る大捜査線」に婦警で登場している……知らんがな。
  • 波瑠は「100回泣くこと」「ガール」で登場。

*1:つまり、「陽だまりの彼女」と比べると本作の方が、ストーリーの骨格も主演女優も、明らかに勝っていると自分は感じたわけである。が、ちょっと調べてみると、興行収入では全く逆だそうで。そういえばいまだに上映しているものなあ。不思議だ。