12月10日、日刊スポーツ映画大賞・石原裕次郎賞が発表になった。
- 作品賞:「舟を編む」(石井裕也監督)
- 監督賞:是枝裕和「そして父になる」
- 主演男優賞:松田龍平「舟を編む」
- 主演女優賞:真木よう子「さよなら渓谷」
- 助演男優賞:リリー・フランキー「そして父になる」「凶悪」
- 助演女優賞:伊藤蘭「少年H」
- 新人賞:黒木華「草原の椅子」「舟を編む」
- 外国作品賞:「レ・ミゼラブル」
- 石原裕次郎賞:「少年H」(降旗康男監督)
- 石原裕次郎賞新人賞:該当者なし
- 特別賞:選出せず
選出された作品や俳優に特に異論はないが、嬉しかったのは、すべての俳優の出演した作品を観ていたことだ。強いていうと、上記作品の中で唯一「草原の椅子」は観ていない。観るチャンスはあり、観たいと思っていたのだが、実現しなかった。こうなってくるとますます惜しいものに感じられる。「舟を編む」を観たから黒木華はわかるが、これだけでは新人賞に該当するほどの印象はなかったからだ。
記事を読むと、真木よう子はダントツで、松田龍平は僅差で福山雅治を抑えての受賞とのこと。いずれも順当な線かと思う。個人的にはリリー・フランキーには大納得。対象になった作品が「そして父になる」「凶悪」のふたつというのも納得。この2作品での演じ分けは信じがたいほどであり、神がかり的ですらあったと思うからである。立て続けに両作品を観られたのは僥倖だった。
助演女優賞は正直、意外。田中裕子を抑えてのことだったそうで、それも意外。自分が感心したのは尾野真千子(「探偵はBARにいる2」「そして父になる」「謝罪の王様」)、宮沢りえ(「謎解きはディナーのあとで」)だが、もちろん伊藤蘭が悪いわけではない。(田中好子主演の「黒い雨」が1989年に作品賞を受賞しているのを受けて)「私ももらったよ」というコメントはすごく良かったな。
過去記事
- ジテンの定義をはっきりさせてくれ「舟を編む」(2013/04/19)
- こんなすごい見応えのある映画だったとは「さよなら渓谷」(2013/07/22)
- 水谷豊・伊藤蘭夫妻の主演「少年H」(2013/08/10)
- カンヌ国際映画祭審査委員賞「そして父になる」(2013/09/30)
- こんな凶悪な作品は初めて「凶悪」(2013/10/09)
リンク
- 日刊スポーツ映画大賞発表(日刊スポーツ、2013/12/10)