窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

「アンダー・ザ・スキン 種の捕食」

珍しく腹が立った作品。

題名アンダー・ザ・スキン 種の捕食(Under the Skin)
監督ジョナサン・グレイザー
出演スカーレット・ヨハンソン(女)、他
公式サイト
制作USA(2014年10月4日日本公開)
時間108分
劇場新宿バルト9(シアター3)

粗筋

女は、自動車でスコットランドの町を走り、一人の男に次々と声をかける。親しくなると彼らを家に招待する。彼女のあとをついていった男たちは、暗闇の中で黒い液体の中に沈んでいき、皮膚だけが残る(女は異生物であり、男を殺して食べたことの暗喩と思われる)。

ある時、顔に腫瘍を持つ男に声をかける。男はこの顔のためこれまで女と付き合ったことがないという。女は彼を家に入れるが、結局逃がす。しかし男は帰途襲われて、結局殺されてしまう。

女は人間を食べられなかったので、レストランに行くが、人間の食べ物は受け付けられず、吐いてしまう。レストランを出て歩いていると、男に声をかけられる、女は男を家に招き、ベッドに入って性交をはじめようとするが……

雑感

スカーレット・ヨハンソンのオールヌードが拝めるが、自分の記憶では、そのことが事前に喧伝されていた印象がない。そもそもこの映画自体、さほど騒がれていなかった。スカーレット・ヨハンソンといえば「ハリウッド女優屈指のセクシーなグラマー美女」。しかも2012年に「アベンジャーズ」に女スパイ役で出演して大ヒット、人気を不動のものにしていた時期である。その彼女の主演映画となれば、しかも初のヌードが披露されるとなれば、もっと注目されてしかるべきだと思うが。

今調べてみると、第70回ヴェネツィア国際映画祭コンペティション部門に出品されたとのことで、大衆人気より芸術性に重きを置いた作品だったということなのかも知れないが。興行収入は538万ドル、スマッシュヒットとも言えない。

僕が腹が立ったのは、スカーレットの裸はもっともっときれいに撮るべきだったということだ。本作における「女」のヌードはどうみても魅力的ではない。故意に貧相に映るように撮ったとしか思えない。仮にこれがスカーレットの真実だとしても、もう少し撮りようはあったのではないか。それがゲイジュツだというなら、何もスカーレットを起用することはなかった。

ストーリーは、エイリアンものだが、幻想的な話である。セリフが少ないため話がわかりにくい。抜群に面白いということはなく、詰まらないというわけでもない、といったところ。主役がスカーレットでなければ見ることはなかっただろう。

(2020/7/19 記)

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通常の検索方法では古い記事になかなかたどり着かない。劇場で見た人の感想が知りたいのだが(上記のブログ主はいずれもそうではないだろう)。