ワーナー・マイカルのポイントカードの失敗(その1)

映画を一回観て1,800円、というのが決して高いとは言わないが、安く観る手段があるのであればそれを選びたいのは人情である。

まだ映画館に行くのが年間10回前後の頃で、当時はほとんどワーナー・マイカル・シネマズか109シネマズだった。109シネマズは東急のTOPカードを、ワーナー・マイカル・シネマズはマイカルカード(のちのポケットカード)を持っていると1,500円で観られた。TOPカードは既に持っていたから、問題はワーナー・マイカルの方である。

クレジットカードは三枚までと決めて、それ以上は増やさないことにしており、しばらく悩んだが、結局カードを新しく作ることにした。それは、カード払いにするとすべての金額が1%引きになるという特典に魅力を感じたためである。

カードを作ってからは、毎回1,500円で観られたのはありがたかった。今から思えばたいした回数ではなく、金額もたかが知れているが、だからこそ確実に値引きしてもらえることに満足していた。

ところが、あっという間にこのサービスが終了となってしまった。もともとマイカルカードはマイカル資本の傘下にあったが、マイカルの経営破綻の影響で既に2001年には三洋信販に売却され、2004年にはマイカルとの提携も終了していたため、この割引サービスも遠からず終了する運命だったわけだ。新規顧客を獲得したい会社側の意向はわかるけれど、こうした経緯をいっさい伝えることなく、導入意欲を煽る姿勢(ポケットカードを持つとこんなに世の中ハッピーになるよ、というイメージを描いたCMが、毎回上映前に流された)には、不信感が残っている。この時点で既にワーナー・マイカル・シネマズはイオンの傘下にあったわけで、映画館で割引が利く、ということを第一義に考えるなら、イオンカードを作った方がよほど永続性があったことになる。

ただし、1%の割引きというのは悪くないサービスだ。この時まで、僕はクレジットカードも持つけれど、現金で払える限りは現金で支払う主義だった。が、ポケットカードを持ってからは、カードが使える限りはカードを使う主義に変わった。クレジットカードの登録が必要な場合はすべてこのカードを使用しており、ワーナー・マイカル・シネマズとの提携を打ち切ったからといってこのカードを解約するわけにはいかなくなった。そういう意味では、いいカードと巡り合ったというべきかも知れない。

ちなみに、三枚以上持たないつもりだったクレジットカードは、その後やむにやまれぬ事情で増えることはあっても減ることはなく、現在7枚になってしまった。