シネマートに移動して「ラヴレース」を観るつもりでいたが、劇場で「ダラス・バイヤーズクラブ」を上映していることを知り、急遽変更。
題名 | ダラス・バイヤーズクラブ(Dallas Buyers Club) |
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監督 | ジャン=マルク・ヴァレ |
脚本 | ザル・バトマングリ、ブリット・マーリング |
出演 | マシュー・マコノヒー(ロン・ウッドルーフ)、ジェニファー・ガーナー(イヴ・サックス、医師)、ジャレッド・レト(レイヨン、ロンのパートナー/トランスジェンダー)、他 |
公式サイト | 映画「ダラス・バイヤーズクラブ」公式サイト |
制作 | USA(2014年2月22日日本公開) |
時間 | 117分 |
劇場 | 新宿シネマカリテ |
内容紹介
ロンはロデオと酒と女を愛する(そして同性愛者を忌み嫌う)テキサス男。ある日突然倒れ、病院へ収容されると、HIVに感染していること、余命が一ヶ月であることを告げられる。
生きたい、と強く願ったロンは、自力で病気について猛勉強を始め、未承認薬を処方してもらうよう頼み、断わられると、自らメキシコへ出かけ、直接購入するという行動力を示した。
その頃、アメリカではAZTという薬が推奨されるようになる。が、この薬は副作用が強い。ロンが持ち込んだ薬はアメリカでは未承認だが効果が高い。そこでその薬をほしがるHIV患者に配布するためのシステムを構築する。それが「ダラス・バイヤーズクラブ」だった。
しかし、AZTを推奨する医師、製薬会社、そして政府が、さまざまな形でロンの妨害を始める……
雑感
丸山ワクチンの話を思い出した。丸山ワクチンに本当に薬効があるのかどうか、僕は知らない。が、現在一般的な抗癌剤に比べると少なくとも副作用がはるかに少ないと言われる。が、さまざまな政治的な理由で丸山博士は疎外され、いつまでたっても薬として認められない……
医師から余命数ヶ月と告げられても、その後数年生きる例はいくらでもあるので、「医師の宣告した余命を大幅に超えて生きた」ことをもって、医師の言う通りにしていたらあっさり死んでしまった、自分で薬を探し、生きる道を探したから何年も生きられたのだ、とただちに結論づけるのはどうかという気はする。また、HIVは新しい病気であり、医師の診断や薬などに不十分な点があっても、責めることはできない。
それでも、主人公の「生きたい」とするバイタリティと、HIV感染が明らかになってからも変わらない無頼の日々が魅力、ということになるか。
「7年も生きた」というが、たった7年しか生きられなかったんだなあ。
今日の英語
- One left.(残り一本)
その他
この作品も実話に基づく話なのだそうだ。最近は実話ベースの作品が多い。それ自体は悪くないが、実話だから感動する、実話だから説得力があるなどと殊更に強調するのは空想物語の否定につながるわけで、あまり面白くない。
それにしても、日本の映画会社は「A true story」をなんで「感動の実話」と訳すのかね?
リンク
- ダラス・バイヤーズクラブ(アメリカ映画・2013年)(映画評論家 兼 弁護士坂和章平の映画日記、2014/02/28)
- ダラス・バイヤーズクラブ/必死に生にしがみつく人生は素晴らしい(Tunagu、2014/03/09)