出演
- 松平竹千代(岩田琉聖)
あらすじ
- 1548年、小豆坂の戦い。三河で織田と今川軍が激突。
- 十兵衛は鉄砲の試射を繰り返すが的に当たらない。藤田伝吾に「戦では使えない」と言われてしまう(番組ラストでようやく命中する)。
- 小見の方の具合もだいぶ良くなってきたため、望月東庵は京に帰ることになった。利政が京へまっすぐ帰るのか、どこかへ寄り道するのかと尋ねるとまっすぐ京へ帰るという。「この利政に嘘は通じませんぞ」と言って、東庵はこれから尾張に行くつもりであろうこと、東庵と織田信秀はかねてより昵懇で、たびたび双六をする仲であり、しかも十貫という借金を抱えていること、信秀が東庵を呼んだのは、先の小豆坂の戦いで傷を負ったからではないかと喝破する。
- 信秀を診たら病の具合を報告せよと迫る。東庵は最初は拒否するが、命を取ると言われれば承知するしかない。代わりに織田からの借金十貫を用立てろと条件を出す。
- 尾張に行った東庵は、信秀に「利政に何か言われたのでは?」と訊かれると密命の内容をぺらぺらとしゃべってしまう。
- そこに農民に扮した十兵衛と菊丸がやってくる。東庵は、信秀は戦で流れ矢が当たり、そこから毒が回って既に手遅れであると十兵衛らにひそかに告げる。
- 東庵を待つ間、織田家で竹千代と出会う。竹千代は十兵衛らに助けを求めるが十兵衛は断わる。
- 信秀は、東庵の元に来た二人の農民が怪しいとにらみ、斬り捨てるよう配下に告げる。が、二人が襲われた時に手助けをする集団があり、命拾いをする。
- 美濃へ帰った十兵衛は東庵から聞いた信秀の様子を利政に伝える。利政は小躍りして喜ぶ。
- 十兵衛が駒に「京へ帰っていいですよ」と告げると駒は「十兵衛さまは私が京へ帰ってもいいのですか」と逆ギレ。
- 本能寺が登場。本能寺では将軍家に命じられて鉄砲の製造を行なっているというのだ。この時代の本能寺は、軍事基地としての側面もあったか。信長が常宿としたのはそういう理由もあった?
雑感
東庵を通じての利政と信秀の駆け引きが見事。利政は、十兵衛の「京の名医です」という言葉を信じなかったわけではないのだろうが、ちゃんと身元を調べるあたり、さすがは殿さまだというか、恐ろしいというか。そして医師という立場を利用し信秀に対するスパイに仕立てようとする。信秀も、利政ならばそうするだろうと読んでいて、東庵に、自分のことを探るように言われているのだろうと迫る。ここまでは両者とも見事。
わからないのは、
- 数ヵ月美濃に滞在して、美濃の生活や政治形態など、それなりに詳しく知った東庵を、信秀と親しいとわかっていてなぜみすみす尾張に行かせたか。美濃の様子をしゃべられては困るのではないか?
- 東庵がスパイだとわかった信秀は、どのような措置を取ったのか? 東庵に「わしが助からないと利政に言え」くらいのことは言ったのではないか? 利政は十兵衛を通じて信秀が重篤だと知り喜ぶが、それが事実だとどうしてそう簡単に信じられるのか?(もっとも、ちょっと蹴鞠をしただけで汗をかき、水をがぶ飲みしたとか、夜うなされるとか、病気の兆候を示すフラグはいくつか立っていたが)
- もともと信秀の様子を見たら再び美濃に帰って利政に報告するという手はずだったはず。そのために駒を人質に取っていたのではなかったか。それなのになぜ十兵衛らはわざわざ尾張に侵入したか。助かったからよいが、一歩間違えば命がないところだった。(駒を人質から解放させるためか?)
- 東庵先生は尾張から、もう二度と出られないのではないか。美濃はもちろん京に帰ることも許されないのでは……僕が信秀ならそうするが。
雑感(その他)
- 小豆坂の戦いの結果は痛み分けというが、戦場にされた三河は痛いだけだろう。弱小国はつらい。この戦いには井伊谷の人も多数招集されていたんだろうな。そして何人もの男衆が死んだんだろうな……
- 十兵衛が前回鉄砲を撃って一発で当てたのはまぐれだったのか?
- 当初は東庵と駒は一緒に京へ帰るつもりだった(少なくとも駒はそうするつもりだった)。帰蝶から、せっかく仲良くなれたのに寂しい、駒だけ残ってはどうか、と言われた駒は、そう言ってくださるだけで十分です、東庵先生は自分がついていないともらったお金をみんな賭け事につぎ込んでしまうから、そばにいないとダメなんです、と言って「囲碁、双六、闘鶏、足相撲」と例を挙げる。最初の三つはわかるが足相撲ってナニ?
- 菊丸は何者だとネットで話題になっているが、え、ただの農民ではないの? 何者かなの?