窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

「麒麟がくる」第十六回「大きな国」

出演

  • 池田優斗(松平元信)

あらすじ

十兵衛は尾張帰蝶の元へ行き、美濃のことは美濃で片を付けるので手出しをしないでほしいと願い出る。このたびの騒動のそもそもの発端は、帰蝶が孫四郎に、高政に代わって美濃を収めろなどとネジを巻いたからだと。が、孫四郎を冷たく追い返し結果死に追いやった十兵衛に対し帰蝶は不信感を持ち、高政殿は(信長に敵対する)岩倉城の織田信賢と手を結ぼうとしている、ほってはおけぬといって十兵衛を追い返す。

その話を隣の部屋で聞いていた信長は、光秀の言うこともわかる、親父殿はいま戦をすべきではないと帰蝶に告げる。が、帰蝶は収まらない。

駿河では太原雪斎がナレ死。東庵と駒は足止めを食らって動けない。松平元信登場。竹千代が元服したか。菊丸が薬を持ってやってくる。美濃が二つに割れて戦になると東庵に告げる。駒は居ても立ってもいられない。

十兵衛が稲葉山城に登城すると宴会の声が聞こえる。昼間から飲んでいるのだ誰だと思っていると、座の真ん中で踊っていたのは光安であった。高政に代が変わっても今の明智荘を安堵してもらいたいとご機嫌伺いに来たのだ。高政は十兵衛に国替えを考えていると伝える。明智荘を出て行けというのか、と問う十兵衛に、もっといい土地をやろうというのだ、と言いつつ、国衆が自分の領地を抱え込んで、穀物の取れ高もはっきりしない今のやり方では強い国を作れない、そこをはっきりさせるための国替えだと説明するが……

斎藤道三から、高政と戦をするから大桑(おおが)城に集まれとの命が届く。十兵衛が明智城へ行くと、光安は可愛がっていた小鳥を逃がし、新しい世を作るのならそれもよいが、自分は高政様ごときに付いていく気はないと言う。十兵衛は、ことは明智家の存亡にか関わること、二日待ってほしいと頼み込み、戦を辞めるよう説得すべく、一人、大桑城へ向かう。

大桑城で伊呂波太夫とすれ違う。帰蝶のはからいで、この戦は勝ち目がないからと伊呂波太夫の力を借りて道三を北陸へ逃がそうとしたのだが、道三は断わる。

十兵衛は、国が割れての戦は美濃にとって何一ついいことはないと必死で説得するが、道三は出発してしまう。

帰宅すると、既に光安は道三に合流すべく出発したという。十兵衛は道三と高政、どちらにつくべきか決断を迫られる……

今日の煕子&十兵衛

(十兵衛から、国替えがあるかも知れないと告げられると)「それが美濃のために良いことならば、私は十兵衛さまについていくだけでございます」

今日の斎藤道三&十兵衛

道三「高政は人を欺き、自らを飾ろうとしたのだ。十兵衛、人の上に立つ者は、正直でなくてはならぬ。偽りを申す者は必ず人を欺く、そして国を欺く。決して国は穏やかにはならぬ。わしはケチだが、それをわしは隠したことはない。そうは思わぬか」
十兵衛「それは、その通りかと」
道三「そなたは正直者だ」

さらに斎藤道三&十兵衛

道三「大きな国を作るのじゃ。誰も手出しのできぬ大きな国を」

再び煕子&十兵衛

「皆、既に覚悟を。あとは十兵衛さまのお心のままに

雑感

  • 今年の大河ドラマ斎藤道三」もいよいよ次回が最終回か……というような盛り上がりだった。セリフも演出も見事。
  • 十兵衛は道三に対して、初めて光秀だと名乗った。いつ光秀になったのだ?
  • 煕子はこれまでは大人しく、従順で、ちょっと天然が入ったような人物であったが、いざという時の覚悟の決め方が素晴らしい。さすが、戦国のおなごだ。
  • 「人の上に立つ者は、正直でなくてはならぬ」というセリフは、どこぞの政治家に聞かせてやりたいと、多くの人が思ったであろう。この脚本を書いた時には恐らくそこまで意識はしていなかったのではないかと思うが、見事に今のタイミングである。名作というのは、こういうものなのだ。

登場人物の満年齢(1556年)

氏名 誕生日後の満年齢 役者の年齢
明智十兵衛 28 42
煕子 26 32
織田信長 22 27
帰蝶 21 25
斎藤利政 62 54
斎藤高政 29 44
藤吉郎 19 52


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(2020/5/10 記)