NHKが「今だから、新作ドラマ作ってみました」と銘打ち、三つのドラマを作った。新コロナウイルスのため緊急事態宣言がなされ、大河ドラマをはじめテレビドラマの収録が見合される中、打ち合わせから収録までスタッフ・役者すべてテレワークで制作したテレワークドラマである。話題になっていたので見てみた。第一話は見損なったが。
題名
- 「さよならMyWay!!!」
スタッフ
- 脚本:池谷雅夫
概要
道男は保険の外交員。客の家族構成や趣味などを暗記しようと必死になっているところへ、見知らぬ相手から電話がかかってきた。それは死んだはずの妻だった……
雑感
様々な制約の中、できることをやろうとした姿勢は立派。新コロナはそう簡単に完全収束するとは思えず、何ができるのかさまざまな試みをする中で新しい道が見えてくるのだろう。その意味で、積極的にこうしたドラマを作った役者やスタッフの姿勢にまずは拍手を送りたい。
テレワークでドラマを作るとなると、登場人物同士もネットを通じて会うしかないが、それを逆手に取り、会うことのできない人との連絡という設定にしたのは見事。またどんでん返しもあり、それなりに面白かった。
ただ、ベテラン二人の掛け合いなので、熟達した名人芸を期待したが、案外と単調であった。カメラマンがいないためカメラワークが単調なせいか、登場人物が本当に二人しかいないせいか。でも舞台だったらそんなことは普通なのだが、やはり顔を合わせることなく掛け合うのは難しかったか。
(2020/5/11 記)