テレワークドラマ第三話。チーム直虎とも呼ばれ、大河クラスタでも話題になった。
題名
- 「転・コウ・生」
スタッフ
- 脚本:森下佳子
雑感
第二話よりずっと面白かった。
魂が入れ替わる話というのは「とりかえばや」から「君の名は」まで腐るほどあって、その意味では意外性はないが、ここでは、それぞれの役者が別人を演じるのが見物なのだ。特にノエルになった高橋一生の目が本当に猫で、ビックリ。
人間同士が入れ替わった時も、twitter界隈では「うまい!」「似てる!」「さすがに大河で一年間一緒に過ごしただけある……」などと賞賛の声が相次いでいたが、正直なところ、自分はちょっと物足りなかった。
柴崎コウが表情を作る時は、あの大きな目をくるくる動かす。それが彼女の大きな特徴である。が、彼女に中にムロないし一生が入った時も、やはり目を動かしていたし、逆にコウinムロ、コウin一生の時、あまり目を動かしていなかった。
とまれ、ドタバタコメディがスピーディに進み、良かったのだが、これ一体どういうオチにするのだろうと思っていたらオチがなく、肩透かしを食った感じだった。そこが物足りなかったけど、よくよく考えてみると、そこが一番大事なメッセージだったのだろう。
状況の変化に対し、落ち込んだり、元に戻ることだけをひたすら考えたりするのではなく、この状況を楽しもう、これはこれで悪くないと。
一生が柴崎コウに「殿」と呼びかけたことだとか、二人が月を見る場面はあのシーンのアンサーになっているとか、いちいち井戸の底から歓声が上がっていたが、そこまでいちいち直虎に結び付けなくてもいいのではと思う。これは直虎のスピンオフではないのだから。
(2020/5/12 記)