窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

「アシガール」第7回「待ってます戦国で!」

概要

感染症も治り、戦国の世へ戻る準備を始める忠清。そんな忠清に、尊は、タイムマシンがあと二回しか使えないことを告げる。忠清が戦国へ戻ったら、あと一回。それを知ったら、唯は現代には戻って来ないと言い出すのではないかと心配する両親に、責任を持って唯をご両親にお返しする、と忠清は約束する。

戦国では、指名手配となり逃亡する唯だが、行く当てもなく、忠清とただ一度デートした思い出の場所で物思いに耽っていると、天野信茂が腹を切ろうとするのを目撃する。忠清が死んだのは自分の責任、若殿が好きだったこの地で腹を切るのだという。「忠清様は次の満月の夜に必ず戻ってきます!」という唯の言葉に動かされ、その言を信じて待ってみることと、その日まで唯を匿うことを約束する。

天野家では足軽の格好では誰に見られるかも知れないと、女装させ、下女として下働きをさせる。そんな折、吉乃が捕らえられ、城に連れて来られた。唯の行方を調べるためだが、白状しなければ拷問にかけられるかも知れないという。唯は仕方なく出頭する。それを知った吉乃は「せっかく逃げおおせたのに……そんなことをして私が喜ぶとお思いか」「いえ、叱られると思いました。でも、黙って見過ごすことはできませんでした」

吉乃は釈放され、唯は牢に入れられる。その夜は満月、これで忠清が戻ってくれば解決と信じて待つが、忠清は帰って来ず、寒い牢の中で風邪を引き発熱してしまう。

翌日、朦朧とした中で取り調べが行なわれる。羽木忠高は、こやつが間者とはとても思えぬと、唯を解放しようとするが、成之が、忠清が姿を消す直前に唯が吉田城に忍び込んだところを見た者がいること、また、我らに隠し事をしていると言い、服を脱がすように指示する。

まさにその時、忠清が城へ戻ってきた。吉田城からくる途中の川の橋が落ちていて、回り道をしていたため遅くなったのだ。忠清は、誰に命を狙われたのかわからないため、吉田城にとどまっていては危険と判断し、ひそかに城を抜け出し民家にて養生をしていたこと、また、唯は自分の命の恩人であると告げ、唯を抱きしめる。残念ながら唯は高熱のため意識がなかったが……

忠清は天野に、唯の介護と、看病は吉乃(とその子)のみで行なうよう言いつける。ある夜、元気になった唯のもとを忠清が訪れる。そういえば、タイムマシンのエネルギーがあとわずかだと尊が言っていたんですけど、という唯に、「あと一回だそうだ」と忠清が答える。「と、言ったらどうする?」「使わずにずっとこの世界にとどまります」「……嘘じゃ。あと二回使えるそうだ。ご両親も尊もとても心配していた。次の満月の夜にはとにかく一度家へ帰れ。そして改めてここへ戻ってこい」と言ってタイムマシンを唯に返す……

雑感

なかなか見どころが多かった。

どうやら成之は、唯が女だということを知っているようだが、いつ知ったのか。というより、幼児ならともかく、仮にも17~18歳の大人の女が一ヵ月も二ヵ月も生きていて、女だと気付かない方がおかしいのだが。生理の時はどうしていたのだろう? 二度目に戦国へ行った時は生理用品を持参したかも知れないが、初めて行った時はそんな用意もなかったはず。当時の用具を使うにしても、男で通していたらそれもままならなかっただろう。原作者(森本梢子)は女なので、そのことが気にならないはずがないと思うが、あえて「なかったこと」にしているようである。

責任をもって唯を現代に返すと唯の両親と約束した忠清だが、いったいどうやって約束を果たすつもりだったのか。はらはらしながら気にしていたが、そうきたか……。二度と戻れない覚悟で戻って来い、と自分が言えば唯は従うだろうという確信、その唯を、本当は自分も傍に置いておきたいけど、現代へ帰るのが唯にも唯の家族にもいいことなのだという判断。壮大な両思いだなあ。唯よ、キミは忠清様にここまで愛されておるぞ。



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(2020/6/4 記)