窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

「世界は3で出来ている」(フジテレビ)

twitterをやっててよかった。

題名

  • 「世界は3で出来ている」

放映日

  • 2020年6月11日

出演

  • 林遣都(望月泰斗、三つ子の長男・会計士/望月勇人、次男・商事会社勤務/望月三雄、三男・農園経営)

スタッフ

概要

冒頭で勇人が自宅でオンライン会議をしている様子が映し出される。大勢を前にして調子よくしゃべっているが、しゃべり方にどこか「普通でなさ」を感じる。やや統合失調症の気があるのか……

そこへ兄・泰斗が訪ねて来る。三か月前に、自らのことを「ポンコツ」といい、退職しようか悩んでいた勇人のことを気にしていて、緊急事態宣言が解除されたからやって来たのだ。そうでなくても勇人はコミュ障のところがあって周囲とうまくやっていくのが難しいのに、新コロナ騒動のせいでよけい窮地に立たされていたりはしないかと。泰斗はしっかりしていて、真面目そうだが、こいつもちょっとおかしなところがある……

雑感

このようなドラマが放映されていたことを知らなかったのだが、twitterですごいだの神だのとフォロワーさんが騒いでいるので、では見てみようかと思ってタイムシフトを見てみたら、本当にすごかった。twitterをやっていなかったらこのドラマには巡り合えなかった。

とにかく役者は一人しかおらず、それで三人を演じ分けているのがすごい。三つ子の設定だから顔が同じなのはまあいいとして、性格、しゃべり方、姿勢などがきちんと見事なまでに演じ分けられていて、本当に三人いるとしか思えなかった。だいたい髪型もあまり変わらないし、ヒゲもはえていない、それで区別がつくように演じるというのがすごい。

役者の演じ分けだけでなく、合成技術もすごい。一人が投げたものをもう一人が受け取る、など、一体どうやっているのか?

しかし、そうした役者やスタッフの技量も素晴らしいのだけど、それを見せるドラマでないのがなんと言ってもすごい。新コロナ騒動で市井で何が起きたか。勇人はリモートワークが転機になった。が、実家の近所にあって兄弟が幼い頃からなじみだったラーメン屋が潰れた。そうしたことを飲み込みながら、前向きに生きていくという、まさに今だからこそ共感を呼ぶドラマに仕上がっている。

泰斗は勇人を心配するが、三人とも欠点もあって、だがそれを互いに気遣う気持ちもある、というところもいい。

ちょっとCMが多過ぎて、ぶつ切りだったのが残念。BD/DVDが出たら買おうかな……


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(2020/6/18 記)