窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

「私の家政夫ナギサさん」第一話

制作

  • TBS

サブタイトル

  • 「28歳独身女子おじさんを雇う! 散らかった部屋も心も綺麗にして!」

放映日

  • 2020年7月7日

出演

概要

メイは28歳のキャリアウーマン。幼い頃から母親に「主婦なんてつまらない。男に負けずに仕事ができるよう頑張りなさい」と言われて育った。昨年は最優秀社員賞を受賞、今年も営業成績は事務所でトップで、新しく赴任してきた支店長からグループマネージャーを任されることになった。

仕事は順風満帆だが、忙しさにかまけて部屋は散らかり放題。ベッドの上にも荷物が溢れて寝られず、ソファーで寝ているほどだ。そんな姉の生活を心配する唯は、自分の勤める家事サービス会社のエースである鴫野ナギサに、4日間、メイの部屋の家事を依頼する。

当初は知らないおじさんが部屋をいじることに抵抗を感じたメイだったが、部屋が片付けられ、風呂場のカビもきれいになり、テレビのリモコンが5個、リップクリームが10個発掘され、失くしたと思っていたお気に入りのピアスも発見されるに及んで、家政夫もいいかなと思い始める。

天保山製薬の競合・アーノルド製薬は、メイの担当する北横浜地区を重要視し、エース田所を投入。メイが新規開拓し受注は堅いと期待していたクリニックをまんまと田所に取られてしまう。早々に家に帰ってヤケ酒を飲むメイだったが……

雑感

ちょうど四ツ原フリコのデビュー作について感想を書いたところだった。最新作が実写ドラマ化され、放映が始まったばかりだということを知り、しかも主演が多部未華子なので、見ようと思った。

ネットで「おじキュン」という言葉がバズりかけている。多部未華子はかわいいし、来ている服もセンスあって目の保養になるし、部屋のインテリアも素敵なのだが、なんといっても大森南朋がかわいい。かわいいとしか表現のしようがない。

さて、ドラマ自体も面白かったが、営業職の経験者として、メイの仕事ぶりについてコメントしておきたい。

肥後すこやかクリニックの跡取りが急に態度を硬化させた時に、アーノルド製薬のパンフレットを持っていたため、競合の存在を知った。この時、顧客に「アーノルドさんはどんな提案をしてきたんですか?」と訊くべきだった。教えてくれないかも知れない。それならそれで仕方ないが、顧客も、相手の提案内容を漏らすことによって、さらによい提案を相手がしてくるかも知れない。そうすれば顧客の側にもメリットはあるのだ。とにかく、訊くのはタダだ。

その後、ふとしたきっかけで田所と知り合うことになるが、ここでも名刺交換をするだけでそれ以上の話をしないのは残念だ。話をした方が良かった。相手からなにがしかの情報を引き出すためだ。もちろん、それは相手方も同じなので、にこやかに会話をしているように見えて、実は真剣の斬り合いをすることになる。結果、何も得られないということもある。それでも、ここは闘いを挑むべきだ。手ごわい相手だと思わせるだけでも意味があるからだ。ここは、雑談をした新人の瀬川クンの方が見込みがある、と言っておきたい。

三つ目。肥後すこやかクリニックを落として悔しかったのはわからなくもないが、がっかりし過ぎだ。そんな顔を顧客に見せてはいけない。また、前夜頑張ったのだから、その日は早めに帰宅し一杯やるのもいいだろうが、それで気分転換したらさっさと次にいかないと。ここで大事なのは、アーノルドを試してみても、何かトラブルが起きて、天保山さんだったらどうだろう、とふと思う時があるかも知れない。そういう時に気軽に連絡してもらえるような道を残しておくこと。また、クリニックの一軒や二軒落としたところで、病院やクリニックなんてたくさんあるんだから、他で取ればいいのだ。「まっ、しょうがないな。じゃあ以前行ってダメだった病院に三軒ほど寄ってから帰ろうか」とパッと切り替えられる人が営業に向いている。また、それができないとなかなか成績は伸びないだろう。

以上の三つはメイの行動に対してだが、新任の支店長さんにも不満はある。この営業所のエースがメイなら、メイには営業に専念させ、余計な雑事に関わらせない方が、本人もしあわせだし事務所全体の(つまり支店長の)成績も上がるはずだ。もっとも、エースになんでもやらせてしまう管理職は昔も今のたくさんいるから、この点に関しては古藤だけを責められない。

ただし、競合会社がこの地区にエースを投入してくるという情報をつかんでいながら、それが誰で、どういう営業スタイルの人なのか、何も調べないのはあきれるばかりだ。彼が以前いた地区の担当だった天保山製薬のMRから情報を入手できないのか。赴任してきたばかりで、右も左もわからないと言いながら田所がいきなり受注をあげているのは、絶対に事前に調査をしているはずだ。事務所全体でバックアップする姿勢がなく、MR個人の頑張りに期待するだけ、という管理手法は前時代的だ。

メイが横になってタオルをかけた時に、そのタオルに「火曜ドラマ 私の家政夫ナギサさん」と広告が入っていたのはちょっと粋だった。あのタオルほしい!
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(2020/7/8 記)