窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

「私の家政夫ナギサさん」第四話(その2)

昨日は、うまく描けず断片的な話のみになったが(いつもそうだが)、今回のテーマは「結婚はなぜ、なんのためにするのか」であったのだと思う。

天保山製薬・横浜支店のMRで存在感のなさではぴか一の馬場が、結婚指輪をしていることに最初に気付いたのは薫だった。何があったのか問いただす、という名目で支店の飲み会を開催。冴えない馬場が、なぜ結婚できたのかと根掘り葉掘り聞くのだが、相手の女性は「馬場さんといると、気取らず、素の自分でいられる」から自分を選んでくれた、という話を聞いて皆は妙に納得してしまう。

薫と婚活をしていることを明かしたメイは、どんな相手と結婚したいかを訊かれて「今の生活を1ミリも変えなくていい人」と答え、突っ込みを入れられるのだが、これはメイの本音なのだろうなと思う。

もともと周囲の圧に屈した形で婚活を始めただけで、メイ自身に強い結婚願望があるかといえば、そうではない。仕事が忙しく、帰宅後も勉強に追われ、部屋を片付けることさえできないメイに、結婚相手の世話など焼けるはずがないのだ。

だから、今の生活を変えたくないのであれば、結婚はできないし、するべきではない、ということになるが、話はそう簡単ではない。本作はそっちの方向に話を広げるつもりはないようだが、男の場合は、結婚しても生活のスタイルを変えない人は少なくないし、変えずに済むことも多い。むしろ、変えたくないから結婚する、という側面もある。令和の世にそうした考え方が通用するかどうかは別にして、少なくとも昭和の頃はそうした認識は少なからずあっただろう。

仕事は生活費を稼ぐためだけにするのではない。メイは、たとえ高給取りと結婚したとしても仕事は辞めたくないだろう。となると、方法はふたつしかない。(ナギサのような)主夫が務まる男性と結婚するか、主フの仕事を(ナギサなどに)外注するかである。

メイは、田所は、どのような答えを出すのだろうか。



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