題名
- 「鎌倉殿の13人」第3話「挙兵は慎重に」
放送日
- 2022年1月23日
登場人物
三浦氏
- 佐藤B作(三浦義澄、義村の父)
概要
1179年の平清盛による後白河法皇の幽閉に対し、以仁王は平氏打倒を決意。源頼政と諮り、各地に雌伏する源氏の残党に挙兵を呼び掛けた。頼朝のところへも源行家が以仁王の令旨を持参し挙兵を促すが、時政は頼政を信用できぬと言い、政子は、こんなに仰々しく打倒を呼び掛けて回ってはすぐに平氏に知られると言い、頼朝は協力を断わる。
以仁王は挙兵したがすぐに平定され、頼政に代わって伊豆国の目代として山木兼隆が遣わされた。
伊東祐親は北条時政に、いよいよ源氏もこれまで、頼朝をいつまでも匿っていると北条家も潰される、縁を切った方がいいと忠告。政子は山木兼隆に差し出せという。
時政は、いったん庇護すると決めた以上前言を覆すことはしない! と意気込むが、山木兼隆のところへ義時を連れ、取れたての野菜を籠一杯に入れて挨拶に行く。喜んでもらえると思ったが、野菜を足蹴にされ、今回も頼朝とともに挙兵するつもりだったのではないかと言いがかりをつけ、屈辱的な態度を取る。
三善康信は定期的に京都の様子を頼朝に連絡してくるが、今回の以仁王の反乱に怒った清盛は、反乱に加わらなくても、以仁王の令旨を受け取ったものはすべて征伐する方針だと頼朝に伝えた。これは三善康信の誤解だったが、頼朝は迎撃態勢を取らざるを得なくなる。
挙兵を薦める宗時・政子らに、頼朝は、必ず勝てる保証がなければ挙兵はできない、と答える。すると小四郎(義時)が「勝てます」と言う……
今日の小四郎
「挙兵される時、どのくらいの兵力となるか、割り出してみたのです。国衙にあった木簡から、それぞれの収める米の量を調べ、民の数を推し計りました。民の数がわかれば兵の数もわかります。北条、新田、加藤、加納、宇佐美、長野(?)、ざっと見積もって300。目代・山木の兵とは互角、この初戦、必ず勝ちます。そうなれば相模の三浦、和田、土肥、佐々木、佐殿に最も近い山内の首藤(すどう)、さらには武蔵の畠山、熊谷なども味方につくはず。伊豆の10倍にはなりましょう。つまりその数、3000。当面の敵は大庭・伊東、どれだけの兵をかき集めても200が限り」
雑感
今回は面白かった。ようやく面白くなってきた感じ。引き込まれた。
宗時らが打倒平氏を唱えても、ただ気に入らないというだけで具体性も見通しも感じられなかった。小四郎はどちらかというと、今のままで大きな文句はなく、リスクを取って兵を挙げる意味はないとこれまで考えていた。が、言っていることは地に足がついていて説得力がある。米の数ばかり数えている(と三浦義村らに揶揄される)→木簡を見てなにやら計算→兵の数を割り出す、という偉業には呆気にとられた。武芸を磨くことも大事だが、兵站は重要なのだ。
来年はこの一帯に飢饉が来ることを予測し、米を大切に節約して使うよう気を遣っている北条家と、北条家が貢物として差し出した野菜を足蹴にした山木との対比も興味深かった。これに関しては軒しのぶさんのtweetが的を射ていると思うので、下に引用する。
今日のtweet
何でも「平家憎し」に結びつける三郎や文覚より、人のいいJA伊豆支部長の時政父ちゃんや、ほっとけば平穏無事に暮らせればいいだけだった小四郎のようなタイプを本気で怒らせる方がこわい、と実感する今回。#鎌倉殿の13人
— 軒しのぶ (@nokishinobu) January 23, 2022