第15週「1976-1983」(水)
放送日
- 2022年2月9日
概要
初恋の相手・ビリーとひと言も話せなかったひなた。ラジオ英語講座で勉強していたのに、記憶の奥底に眠ってしまったフレーズは口から出てきませんでした。ずっと勉強を続けていたら話せたかもしれなかったのに、と後悔するひなたを、るいは優しく慰めるのでした。あくる日、回転焼き屋「大月」に驚くべきお客さんが現れます!(NHKオンデマンドの解説より)
ビリーと一言も話ができなかったことで落ち込むひなた。ジョーがおやつを一緒に食べよう、と言っても、回転焼きなんか飽きた、食べたくないと言い、お父ちゃんと半分こしよ、と言って差し出した回転焼きを「いらないって言ったでしょ」と手で振り払うと、飛んで行って床に落ちた。ジョーは激怒し、大きな声でひなたを叱る。謝れと。しかしひなたは謝らず、家を飛び出していく。
「ひなたが悪いんや」というジョーの言葉を背に、川原で黄昏ているひなたにやさしく近づくるい。子どもだっていろいろ抱えているもんね。何でわかるの? おかあちゃんも昔子どもやったから。
夏休みの宿題しかり、英語の勉強しかり、やると決めても長続きしないことに自己嫌悪を感じているのだった。
翌日、「大月」にやってきたのはなんと桃山剣之介だった。ひなたの差し入れた回転焼きを食べたらおいしかったので、スタッフに差し入れてやろうと買いにきたと。ちょっとした騒ぎになる中、るいが産気づいた。タクシー呼んで……と訴えるるいに、モモケンは「私がお連れします、自動車で来ていますので」と男前な申し出を。その日、るいは第二子を出産。男の子だった。
雑感
ジョーはトランペット以外は何もできないポンコツ、のように描かれていたが、決してぐうたらを決め込んでいるわけではない。朝はちゃんと早起きをしている。ひなたに対しても、ただ甘やかすのではなく、厳しくすべき時は雷を落とすこともある。
以前、ひなたを叱ったるいをたしなめたこともあるジョーだが、どうも、宿題をやらないとか、お小遣いを欲しがるとかは、ジョーにとっては微笑ましく、怒鳴るようなことではないらしい。が、食べ物を粗末に扱うのは重罪なのだった。食べ物を商売にしているから、商品である回転焼きを投げ捨てるような真似はダメだということか、それとも飢えた少年時代を過ごしたジョーにとって、食べ物を粗末にすること自体が許せないのか。いずれにしても、ジョーが叱った時はるいがやさしくひなたに接しているのがいいなと思った。
ビリーはアメリカへ帰ってしまった、後悔しても手遅れだとひなたは言う。手遅れなんてことはないですよ。もしかしたら一年後もまた日本にやってくるかも知れない。これきり勉強をやめてしまったら、次に会った時も同じことの繰り返しだが、またラジオを聞くことを再開したら、次回は挨拶ぐらいはちゃんとできるよ思うよ。それに、一人でやっていると空しいけど、これから小夜ちゃんと挨拶は英語でするとか、そういう遊びもできるし。
「山口さんちのツトム君」がかかった。これはNHKみんなの歌(1976年4月)だから堂々と流せるな。