窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

「舞いあがれ」(028)

放送日

  • 2022年11月9日

登場人物

概要

記録飛行当日、フライトには絶好の天候となる。舞が目指すのは、女性パイロットの世界記録15.44キロメートル超え。舞は仲間たちの思いに応えようと懸命にペダルを漕ぐ。そしてスワン号は琵琶湖上の空へ飛び出していく。気持ちに余裕が出来た舞は、自分が飛んでいることを実感して感動する。しかし、挑戦は始まったばかり。湖上では、ボートから無線連絡で刈谷と由良がサポートする。(NHKオンデマンドの解説より)

今日の刈谷先輩

「お前のおかげで琵琶湖に来られたったい。スワン号も、おれたちも」
「スワン号をお前に任せてよかった」

感想

結局、スワン号が飛んだのは約10分、3.5kmだった。世界記録には遠く及ばない。が、この数字がリアルだった。

準備している間、刈谷をはじめ、皆、記録記録と言っていたから、記録を実際に塗り替えるのはともかく、記録に迫るようなことになるのか、刈谷がどれだけ優秀だとしても、数ヵ月練習しただけの舞がそんなことになったら嘘くさいと、危ぶんでいたのだ。しかし、制作陣はそんな疑惑を軽々と乗り越えた。

本当は、刈谷にしても、由良にしても、世界記録が狙えるわけがないということは、内心ではわかっていたのだろう。彼らの本当の目的は、スワン号をちゃんとした形で飛ばすこと、悔いなく部活を終えることだ。だからといって、飛びさえすればそれでいいというわけには行かない。記録を狙って、エンジンも機体も、最高性能を追求してこそだ。

練習でやっと60分漕げるようになった舞は、本番で60分は無理ではないかと思っていたが、60分どころか10分だった。60分できても10分。ということは、もし記念飛行だから10分でもいいなどという気持ちでいたら、琵琶湖に出た途端に落ちていたかも知れない。だから記録を狙って努力したのは間違いではないし、結果として、10分しか飛べなかったとしても、失敗ではないのだ。

放送ではほぼ10分かけで飛行シーンを映した。それを見ているだけで、10分飛び続けることがどれほど大変か実感した。そして、こうして見ている10分がいかに長いかということも感じた。

とにかく、本作のこれまでのハイライトであり、最高の回だったのは間違いないところだ。

その他

  • 最後にTシャツ姿で登場した舞は、どこで着替えたんだろう?

(2022-11-26記)


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