窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

make it count.「タイタニック」(三度目)

題名タイタニック【3D - REAL D】(三度目)
劇場イオンシネマ港北NT(スクリーン6)

雑感

11年ぶりに劇場で見る。まるで今回が初めての3D化であるかのように喧伝されているが、3D化は11年前にされている。今回、いまひとつCGはチャチく感じた。最近のすごいCGを見慣れてしまい、チャチく見えるようになってしまったというのは当たっていないと思う。前回がIMAXで今回がREAL Dだったからか? スクリーンもさほど大きくなかったし。

とにかく素晴らしい作品。これまでの生涯で700以上の作品を(劇場で)見たが、オールタイムベストワンは本作だという意見は変わらない。*1

ストーリーも映像も素晴らしいが、何と言ってもケイト・ウィンスレットレオナルド・ディカプリオが美しい。ジャックがローズに告白し、「私には婚約者がいるの、もう会わない」といったんは言っておきながら「I've change my mind.」と言って再びジャックの前に現われ、見つめ合った時の二人の顔は、至高の美しさだ。

撮影時、ケイト・ウィンスレットは21歳。ローズ・デウィット・ブケイターは17歳。初めて見た時は、ローズは箱入り娘だからといって、ちょっと幼過ぎるように感じたが、まだ高校生の年齢だとわかれば納得。その年齢で年上の男性と結婚しろと言われてもときめかないのは当然だし、キャルドン・ホックリーに怒鳴られて恐れおののき、怯え切ってしまうのも当たり前だ。キャルはキャルなりにローズのことを大切に考えていたようだが、30をはるかに過ぎたであろう男性にとって、17歳の女性が本当の意味で愛する対象になるかというと難しいところだ。アクセサリーのひとつとして大切にするというところだろう(だから反抗されると腹が立つ)。

最後、戸板の上にジャックも乗れたのではないかという話が再燃している。海水は摂氏0度か1度か2度だ。仮に乗れたとしても、前身ずぶ濡れのジャックは、あっという間に低体温症で死んだだろう。これはローズも同様なのだが、そこは何かの奇蹟が起きたのであって、ジャックが助かる道はなかったと考えるのが妥当だ。それに、11年前の感想で書いた通り、ジャックが生き残り、二人でアメリカに着いたとしたら、あまり幸せな人生は歩めなかっただろう。

101歳のローズばあさんが「碧洋のハート」(最高峰のブルー・ダイヤモンド)を海に投げ捨てたのは、わざとだろうか? うっかり落としたのか? 意志をもって投げ捨てたようには見えないのだが。

その後、彼女はまた自宅へ戻っただろうと思い込んでいたが、ジャックのことを思い出しながら、「年を取って、暖かいベッドの上で死ぬ」という約束を守って、そのまま死んだ(最後の映像は、死ぬ瞬間にローズが見たもの)という解釈があるのか。それは興味深い説だが、もしそうだとしたら、船で死なれた探索隊の人たちは後始末が大変だっただろう……

今日の英語

  1. It is.(101歳のローズが孫娘に「碧洋のハートは本当におばあちゃまのものなの?」と訊かれて)
  2. You have a gift, Jack.
  3. Make it count.(時間を大切に)

*1:ちなみに、オールタイムベストの2位は「ターミネーター」、3位は「アバター」だ。全部ジェームス・キャメロンやないかいっ!