窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

「舞いあがれ」(102)

第22週「冒険のはじまり」(月)

放送日

  • 2023年02月27日

概要

舞たちはオープンファクトリーの成功を工場の社長たちと祝うが、経営が苦しい工場は参加が難しいことを知り、そんな工場にも有益になるような事業を考え始める。(NHKオンデマンドの解説より)

皆がオープンファクトリーの成功を喜んでいるのを尻目に、小堺は、スクラムを組むこともできない会社もあると難癖をつける。小堺と親しい二代目曽根は、小堺の菱形金網は受注生産一本槍だが、近年受注量がどんどん減って来て、厳しい状況なのだという。話を聞いた舞は、金網を使ったオリジナル製品を作って販売することを提案するが、小堺は廃業を決意。

貴司の短歌教室の成功に気を良くしたリューは、全国津々浦々で短歌教室を開き、旅をしながら貴司自身も歌を詠むことを提案。しかし、デラシネを閉めたくない貴司は快諾できない。舞に相談したいが、小堺の件で忙しくしているため言い出せない……。

感想

舞は、IWAKURAだけでなく、東大阪全部を舞い上がらせようとしている。オープンファクトリーの成功で周囲の信頼も得られた。代替わりした会社が多く、若い経営者が多いことも幸いした。以前、舞は浩太に、お父ちゃんはIWAKURAのパイロットやな、と言ったことがある。今の舞の目指しているのは東大阪パイロットなのか。ただ、最後は本当のパイロットになると思っているが、あと4週間、どういう展開になるか。

受注が目に見えて減っているからオリジナル製品の開発へ、というのは、考え方としては正しい方向だとは思うが、いうほど簡単ではない。自社製品の開発・販売は、製品開発はもちろん、材料の仕入れも、宣伝・営業も、すべて自社のコストで行なわなければならない。ある程度売れて初めて回収ができるから、手許に相応の運転資金がないと難しい。売れればよいが、売れなければ大きな損失を抱える。売れても、「その次」を想定して開発を続けなければならず、なかなか儲からないのだ。大ヒットして、これで一息つける、と思った時は競合が参入して利益を横取りされるし……

貴司にとっては、旅をしながら歌を詠むというのは、ある意味では理想の生活でもあろう。実際、かつてはそれを行なっていたのだ。ただ、今の貴司にはデラシネがある。デラシネを閉めたくないのは、店を閉めると大樹や陽菜の行き場所がなくなるからだろう。ただ、かつては八木も、「時期が来た」と言って店を閉め、貴司を追い出した。大樹も自立すべき時が来たのかも知れぬ。
(2023-02-28 記)


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