窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

御園純は何者か

御園純が登場したのは2月13日だから、三週間が経ったことになる。IWAKURAの社長が女性であることに興味を持ち、記事にしたのがきっかけだ。記事は連載ではなく単発なので、それで終わりのはずだが、退場とはならず、ダラダラとドラマの中に居座り、舞を呼び出して食事に誘ったりしているのが不思議だった。一方、演じているのは 山口紗弥加だから、通りすがりの一過性の人物であるはずがない。終盤に向けてのキーパーソンになるのだろう、それはどんな役割か、という気持ちもあった。

金曜日の段階で、舞と二人で会社を設立することになる。全く予想がつかなかった。

御園は舞に、ブログを書くことを薦めたり、オープンファクトリーを紹介したり、記者として培った幅広い知識を舞に教えてきた。御園に言われてその気になった舞は実際に自ら行動し、これまでのところ、すべて成功を収めている。いわば舞にとってのブレーンであり、モチベーターですらあるのだと思う。

また、舞が貴司と結婚できたのも、御園が背中を押したからこそだと考えれば、恩人であり、一生足を向けては寝られない存在である。一緒に起業するということは、よほどの信頼関係がなければできない。舞は御園のことを相当に信頼していることが窺える。

しかし、私はまだ御園のことを信頼しきれていない。これは他の視聴者も同じではないだろうか。どこか胡散臭いのだ。

身元がはっきりしないせいもある。潰れた町工場の経営者の娘というのはわかっていて、その点で舞の行動に記者として以上の興味・関心を抱いたようだが、町工場の娘が何をしたくて、どういう経緯で新聞記者になったのかはわからない。

初対面でいきなり距離を詰めて来る態度は、記者特有のものなのかも知れないが、警戒心を抱かせるに十分なものがある。舞が、もう30近い大人なのに、裏表がなさ過ぎるほど素直なのとは対照的に、何か魂胆があって舞を利用しているのではないかという気がして仕方がないのだ。

共同経営者であれば、御園の側も同じリスクを負っているといいたいところだが、実態はまるで違う。普通、二人で会社を作りましょうとなったら、資金をどう分担するかがまず話題になるところだが、IWAKURAの子会社化したことで、御園は資金を出さずに済んだはずだ。何かあったら辞めれば済む。

そして、恐らく、このような御園につきまとう胡散臭さというのは、制作者も、役者も、わかっていてわざとやっているのだろうと思う。だから、意外な「正解」があるはず。残りはちょうど四週間。舞の今後と同時に、御園の思わくにも注目しよう。



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