窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

「あんぱん」(072)

  • 第15週「いざ! 東京」

放送日

  • 2025年7月8日(火)

概要

夜遅くに高知新報に連れてこられた嵩は、言われるがまま記事に合う挿絵を描くことに。締め切りが迫るなか夢中で絵を描く嵩を、のぶは陰から見守る。無事に描き上げた嵩は、高知新報に採用される。そしてのぶは、『月刊くじら』創刊号の発刊に向け大忙しの日々を送る。順調に記事がそろっていく中、入稿日にまさかの事態が。うろたえるのぶたちに対し、東海林(津田健次郎)の目がきらりと光り……。(NHKオンデマンドの解説より)

外部の作家(?)に依頼していた原稿を取りに行った岩清水が「逃げられました」と帰社したのは入稿の一時間前。いっそのこと娯楽に徹しようと、東海林は社会部に配属されていたたかしを連れて来て、漫画を描くよう指示する。

感想

ひとたび無茶な依頼を引き受けてしまうと、以後はナチュラルに無茶振りされるというお手本のような展開だった。

第一の無茶振りの件。のぶがたかしを連れてこようとするのを、別の記者が「オレが行く」と出かけた。事態は一刻を争う。恐らく新聞社は高知市内にある。たかしは御免与町の寛先生の家だ。まずは電話してたかしをつかまえ、今すぐタキシ―をつかまえて新聞社まで来てくれと依頼すべきだったのではないか。恐らく社用車で出かけたのだろうとは思うが、行くなら現地をよく知るのぶを連れて行くべき(のぶは同行すべき)だった。不案内な人間が行ったらそれだけで2時間以上経ってしまうのではないか。

第二の無茶振りの件。

入稿というのはどういう状態を意味するのかよくわからないが、もし原稿を受け取ってきたとしても、手書きなのだから、そこから活版を組み、校正をして、となると、1時間や2時間で済むとはとても思えない。少なくとも前日に原稿がもらえない時点で諦めるべきだった。いや、原稿の締め切りがあと1時間という意味で、そこから活版を組む時間を見ていたというなら、たかしが漫画を描く時間はまだ余裕があることになる。絵は、出来上がった循環にそれが版下になるんだから。

ところで震災孤児の座談会企画があったが、子どもたちを新聞社へ呼びつけ、椅子だけで机もなく、お菓子処か水も出さず、しかめっ面をした大人たちに囲まれて、まともな座談会にはならないだろう。あのシーンはもう少し工夫してほしかった。ただし、GHQの援助のものと、着々と復興が進んでいるということにしておきたいアメリカ側の事情と、それに忖度する人たち、および、復興なんて簡単には進まないし空襲で死んだ親が生き返るわけでもない、そのことを記事に死体とする人たちとの軋轢、という点では価値があった。
(2025-07-09 記)



映画ランキング