窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

「ばけばけ」(011)

  • 第03週「ヨーコソ、マツノケヘ。」

放送日

  • 2025年10月13日(月)

概要

無事にお見合いもうまくいき、トキと銀二郎の新婚生活がはじまった! 働き者の銀二郎のおかげで、松野家の生活も少しは楽になり、祖父・勘右衛門、父・司之介も、跡取りとなる銀二郎への期待が膨らむ。幸せ絶頂のトキ。しかし、仕事場である雨清水家の機織り工場では不穏な空気が流れ始めていた。(公式サイトより)

感想

一緒に日の出を見、一緒に朝食をとる。朝餉のしじみ汁を飲んで銀二郎はおいしくて「あーっ」と声を漏らす。二人仲良く肩を並べて仕事場へ。うしろを歩くサワは視界に入らない。途中、源助柱を見つけて感慨にふける。松江の人間は周知だが、銀二郎が源助柱を知っていた! 夜は銀二郎が鳥取の怪談を聞かせてくれた。貧乏で、布団を引きはがされて凍死する兄弟の話……。

と、まあ、いい人を婿に迎えてしあわせな日々を送るトキであり松野家であったが。

銀二郎が働いてくれたおかげで今月はこーんなに収入が! と喜ぶ家族。まんざらではなさそうな銀二郎。そこへ借金取りが表われて、その大部分を持って行ってしまう。銀二郎が驚くと、トキは、「(借金があることを)見合いの前に聞いちょらんかったんですか」と訝しむ。どうやら、多少の借金があることは知っていたようだが、ここまでだとは思っていなかったようだ。

傳がきちんと伝えなかったのか、傳から聞いた銀二郎の父親が銀二郎に話さなかったのかはわからない。そもそも傳が正確に知っていたかどうかも怪しい。いずれにしても、銀二郎を迎えたあと、早い段階で、現在の借金の額と返済計画について、直接話すべきではないか。それをせず、「聞いちょらんかったんですか」は酷いではないか。もっとも、松野の人間に返済「計画」があるかどうかは怪しい。金貸しに言われるまま、最低限の生活費を残したあと、有り金を渡しているだけで、いくら借金があるのか正確に把握しているかどうかも怪しい。

それなのに、松野家の人からは「苦労をかけて申し訳ない」の一言もない。司之介は、これは本来自分が一人で返さなければならないものだという認識があるかどうかも怪しい。「もっと仕事をしなければ」と深刻になる銀二郎に「気に入った!」と能天気にはしゃぐ始末。

一方、雨清水家では、傳が「氏松が融資の話に出かけたきり帰って来ない」と言うと、タエが「氏松の部屋にこれが」と文箱を差し出す。「出奔したようです」。そこには置き手紙と借用書の山があった。どうも世間はたいへんな不況で、傳は「こういう時こそ腕の見せ所」と前向きにとらえていたが、工場の内情は火の車で、氏松は日々金策に走り回っていたものの、疲れ果てた、ということらしい。先週、氏松が懸念してゐのはこれだったか。

月曜日からいきなり不穏な空気を漂わせた。どうなる今週。



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