窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

「きれいのくに」第四話

放送日

  • 2021年5月3日

あらすじ

パパ活に勤しむれいらだが、ある時会った男からセックスを迫られ、断わったら暴力を振るわれる。

雑感

  • 高校生がダラダラと過ごしているシーンは、波もなく発展性もなく、何が言いたいのかさっぱりわからない。前回現実の世界に吉田羊がチラと映って映画の中の世界と何かつながっていくのかと思ったが、今回は吉田羊も蓮佛美沙子小野花梨も登場せず。

(2021/5/13 記)


映画ランキング

「きれいのくに」第三話

放送日

  • 2021年4月26日

出演

あらすじ

宏之から見て、恵理はどう見ても20代なのだが、恵理自身は何も変わっていないという。確かに年齢より若く見られることはあるが、それの何がいけないの? 男の人は若い女が好きでしょ、なんでゆうべ私を拒否したの、と恵理はイラつくが、宏之にとっては全然別の人間に見えるわけで、話がかみ合わない。もう一緒には暮らせないと、宏之は家を出ようとし、激高した恵理はそこいら辺のものを片端から宏之に投げつける……

というのは、実は啓発映画だった。20年ほど前にトレンドの顔を真似して整形することが流行ってから、男はみな稲垣吾郎、女はみな加藤ローサの顔になってしまった。その反省から、現在は美容整形は固く禁止されている。

誠也と凛は家が隣同士でお互いに好意を抱いている。れいらはパパ活中。ある時凛が映画に行くと、そこで啓発映画に出ていた女を見かける……

雑感

  • 美容整形の絶対禁止とこの映画がどう関係しているのか不明。そもそもこの映画がなんの啓発になっているのかも不明。
  • せっかくの小野かりんだが、イライラして不機嫌な顔をしているか泣き叫んでいるかのシーンしかなかったのが残念。しゃべり方が蓮佛美沙子そっくりだったのはさすが。
  • 職員室では男子教員が全員稲垣吾郎で女性教員が全員加藤ローサなのかと思ったが、そういうわけでもなかった。
  • 高校生がダラダラとだべっているシーンはつまらない。
  • カラオケシーンはどうやって撮影したのか気になる。以前ならなんてことはないが、コロナ渦中だからな……

(2021/5/9 記)


映画ランキング

「大豆田とわ子と三人の元夫」第三話

放送日

  • 2021年4月27日

出演

あらすじ(公式サイトより)

とわ子の部下で、優秀な若手建築士の仲島登火が大学図書館の設計を手掛ける。デザイン案を見たとわ子は、その素晴らしいセンスに同じ建築士として感動を覚えるが、採算度外視のプランを会社の商品として採用するわけにはいかず、その案を不採用にする。社長として苦渋の決断だったが、そのことがきっかけで一部の社員から不満の声があがり、とわ子を悩ませる。

その頃、鹿太郎は、自分の部屋に飾ってあったとわ子の写真についてカメラアシスタントに聞かれ、ダンス教室で初めてとわ子と出会ったときからプロポーズまでのロマンティックな思い出を語る。離婚の理由を聞かれた鹿太郎が悲しそうに答えた、「しゃっくりを止めてあげることが出来なかった」の意味とは?

離婚してもなお、とわ子に未練がある。一方で、自分に好意を寄せてくれている美怜の存在も気になる――。新しい恋をするべきか悩む鹿太郎は、八作と慎森に相談するが、それぞれ早良、翼のことが気にかかり、相手にされない。その後、再び美怜の部屋を訪れた鹿太郎だったが……。

依然として社内に不穏な空気がただよい、慣れない社長業に悩むとわ子。皆が帰宅した夜のオフィスでひとり仕事をしていたところ、入り口から不審な物音がして……。

雑感

シーズン2の鹿太郎も、そもそもなんでこんな人と結婚したの? としか思えない人だったが、とわ子が彼と仲良くなった経緯はよくわかった。鹿太郎のことをバカにする若い女性に憤慨するところもよかった。「僕はあなたを引き上げることはできないが、下から支えることはできます」というセリフもよかった。しゃっくりを止められなかった、の意味は不明。別れた理由はドラマでは説明されなかったような?

しかし、覗き見専門のパパラッチだった鹿太郎が、とわ子と付き合うことで、曲がりなりにもファッションカメラマンとして独り立ちできるとこまで行ったのだから、彼女の神通力はすごいのだ。

冒頭から「僕のおごりで飲む酒はおいしい?」と(本人は冗談のつもりで)声をかけるなど、人間の小ささが丸わかりなのだが、最後に「小さくたっていいじゃない」ととわ子に声をかけるシーンはよかった。飾らず奢らず、等身大で生きていこうとする姿は好感が持てた。

エンディング曲(ボーカル:松たか子)に泣きたくなる。
(2021/5/6 記)


映画ランキング

「きれいのくに」第二話

僕の好きな小野花梨が登場。

放送日

  • 2021年4月19日

出演

あらすじ

妻が10年前の容姿になった。肌の色艶がよくなったといった程度ではなく、別人かと見紛うほど変わってしまった。しかしそう感じているのは宏之だけで、本人に言っても(鏡を見ても)何も変わっていないという。また勤め先の従業員や客、妹なども、特に何かを感じた様子はない。ただ、髪形が(若者風だけど)似合っているとか、指がきれいだとか、よく褒める。恵理は半分お世辞だと思っている様子。

20年前、駆け出し美容師の恵理は駆け出しカメラマンの健司と付き合っていたが、妊娠が発覚すると、健司は堕胎するように言う。宏之とは子供を作らないことにしているのか、できないのかは不明だが、宏之が自分の子供をかわいがることに嫉妬心をむき出しにしているのはその事件が尾を引いているのか。

宏之は若い女の寝姿に欲情するが、その気持ちを妻にぶつけられず、マスターベーションをする。ゴミ箱に捨てたティッシュを見てから異様な臭いがし(恐らく)事情を察した恵理は、その晩自分から迫るが、宏之は拒否する。今の君は受け入れられないと。夫に拒否されたえりも傷つく。

その後、恵理はさらに10年若返ってしまう。そこにいるのは宏之の知らない(知り合う前の)恵理だった。

雑感

  • 離婚して家を出た健司はホテルに泊まる金もなく友人宅を泊り歩いているようだが、歩いている途中で突然死ぬ。理由不明。事故? それとも事件? それを知った恵理が之と抱き合っている最中に号泣してしまうが、それは別れたとはいえ愛情が残っていたから死を悼んでのこと? このエピソードは何かの伏線ぽかったが、よく理解できなかった。
  • 健太とは意外に長い付き合いだった。が、当初からクズだった。もっとも、妊娠したことに関しては健太ひとりが悪いとは言わない。恵理も子供ではないのだ。そして、この時の二人の状況を考えると、生まない決断をした健太の判断が必ずしも間違っていたとも思わない。ただ恵理は、堕ろした後は別れるべきだった。なんで結婚したのかな……
  • 夫の自慰の痕跡を発見した恵理の心中は複雑なものがあっただろうが、なんでそれを妹に言うかな……

(2021/5/4 記)


映画ランキング

「大豆田とわ子と三人の元夫」第二話

放送日

出演

あらすじ(公式サイトより)

ある日、八作のレストランで慎森と鹿太郎が出くわしたところに、さらに偶然とわ子と唄もやってくる。いつものように周囲に憎まれ口を叩く慎森だったが、どんなに煙たがられてもめげることなく、とわ子に近づこうとする鹿太郎に、強がった態度とは裏腹に一種のうらやましさを感じていた。そんな自分について慎森は、公園で会った小谷翼に対して「僕には人を幸せにする機能が備わっていない」と弱音をもらす。

一方、鹿太郎は仕事で出会った女優の古木美怜から自宅に招かれ、何やらいい雰囲気に!? 八作の店には、親友の出口俊朗が恋人の三ツ屋早良を連れてやってくるが……。

元夫たちに新たな出会いが訪れる中、唄の思いつきにより、元夫たちを招いて五人ですき焼きパーティーを開催することに。こだわりの食材や道具を持ち寄った三人が訪れたとわ子の部屋で、慎森は結婚当時の思い出が詰まったソファーが処分されていることに気づき、内心ショックを受ける。ひょんなことから、とわ子と二人きりになったタイミングで、その理由を問いただす慎森だったが、徐々に胸に秘めていた思いがあふれていき……。

しかし、その晩。どういうわけか、唄や元夫たちの目の前でとわ子はパトカーに乗せられ、警察に連れられていく羽目に……! 突然の出来事にあっけに取られる慎森……。とわ子にいったい何が!?

雑感

とわ子がそれぞれの夫と離婚した理由はわからないが、見ている限りでは、鹿太郎、慎森に関しては言われなくても明らかだろう。というより、そもそもなんでこんな人と結婚したの? と思うが、今回は、慎森と出会った時の回想シーンが入り、とわ子が慎森を一度は好きになったことがある、それはわかった。別れた理由も、慎森の中ではとわ子とのことは終わっていないことも。強気で嫌味ばかり言う慎森の弱い面が垣間見えてよかった。

とわ子は別れた後も次々と新しい人と出会って結婚し、前回もまた斎藤工の船長に惹かれたりと、熱しやすく冷めやすい性格のようだが、三人の元夫は、三人ともいまだにとわ子に気持ちが残っていて、全員が独身である。が、今回は全員に女性の影が。もっとも、うまくいきそうには見えないのがなんとも。

エンディング曲(ボーカル:松たか子)がとてもいい。こういう歌を歌うのは難しいと思うのだが、松の歌手としてのすごさを感じさせる。毎回テイクが違うようだ。
(2021/5/3 記)


映画ランキング

「きれいのくに」第一話

たまたま録画を視聴。思ったより面白い。

放送日

  • 2021年4月12日

出演

  • 吉田羊(恵理(43歳)、美容師)
  • 平原テツ(宏之、会計士)
  • 蓮佛美沙子(恵理(33歳))
  • 橋本淳(健司、カメラマン)
  • 村川絵梨(由香里、恵理の妹)
  • 稲垣吾郎(男)

あらすじ

まず現在の恵理と宏之が旅行する光景を映し出す。その後、10年前のシーンとなり、また10年後に戻ってくる。時系列にそって並べるとこんな風になる。

恵理は美容師で独立して店を持ち忙しく働いていた。夫の健司は失業状態だが、仕事を探すでもなく家事をするでもなく、怠惰な生活を送っており、言い争いに。切れた健司が暴力をふるい、離婚となる。

その後、相談に乗ってもらっていた会計士の宏之が最近離婚したことを知ると、話がはずみ、意気投合する。のちに再婚。小さなけんかをすることもあるが、休みを合わせて一緒に温泉旅行をしたり、それなりに仲良く過ごしている。

ある日、恵理が目を覚ましたら10年前の顔になっていて……

雑感

とにかく不気味な話だ。ところどころで稲垣吾郎が恵理、宏之にインタビューするシーンが差し込まれているが、そもそも吾郎ちゃんがいったい何者なのか、謎である。

10年くらいの経過では、普通はメイクや衣装を変えるだけで役者を変えたりはしないが、本作はわざと別な役者を当てている。最初に蓮佛美沙子が登場した時、同じ名前の別人かと思った。これは10年の時間の経過をはっきりと視聴者に印象付けるためと思われる。

冒頭で吉田羊が登場した時、顔や手を嘗めるように映し、うーんここまでやると肌のたるみやシワがはっきり見えるなー、吉田羊はきれいな人だと思っていたけど、こうして見るともう結構な年だなー、と思っていたが、これはわざとだった。蓮佛とは肌の張りが10年分違うでしょうと。もっとも、宏之は10年前も今も同じ役者で、あまり見た目も変わらないのでややこしい。
(2021/5/2 記)


映画ランキング

「大豆田とわ子と三人の元夫」第一話

放送日

  • 2021年4月13日

出演

スタッフ

あらすじ

「大豆田とわ子はこれまでに三回結婚して三回離婚した、いわゆる「バツ3」。建設会社「しろくまハウジング」の社長に就任し、最初の夫・田中八作との間に生まれた中学3年生の娘・唄と暮らしている。……」(公式サイトより)

雑感

  • タイムラインで皆が口々に褒めているのを見て、松たか子松田龍平も好きなので、見てみようかと録画視聴。まさかこんなぶっとんだドラマだとは思わなかった。
  • とにかく笑えた。ドラマを見てこんなに笑い続けたのってずいぶん久しぶりな気がする。
  • その昔、乙葉が水着になるのを嫌がったところ「水着にならなくていいのは松たか子だけ」と言われたという有名な話があるが、その松たか子は、映画「夢売るふたり」ではオナニーしたりオシッコしたりするシーンが割り振られた。松たか子だってそういうことをしなければいけないのである。今回も割と長めの入浴シーンがある。しかし入浴中に歌う歌の歌唱力は半端ではない。
  • エンディング曲(ボーカル:松たか子)もいい。


映画ランキング

「麒麟がくる」第三十三回「比叡山に棲む魔物」

出演

あらすじ

1570年、織田は宇佐山城に陣を張り朝倉と対峙したが、比叡山に陣を張った朝倉とは膠着状態に陥った。光秀は山崎吉家に話をつけて朝倉義景に会い、間もなく越前に雪が降る、その前に戻りたいでしょうと和議を持ちかけるが、比叡山を支配する覚恕は信長に京の町を荒らされたことを許さない。

その間に尾張の小木江城を守る織田信興(信長の弟)が、石山本願寺にけしかけられた伊勢長島一向一揆の衆に討たれた。窮地に立たされた信長は京を捨て終わりに戻ろうとするが、光秀に「再度和議を」と止められ、正親町天皇に和議を願い出る。

覚恕は正親町天皇の実の弟だったが、兄に対するコンプレックスを極限まで肥大化させていた。金を貯めこみ、金の力で権力を握り、酒を飲み女色に溺れ博打にうつつを抜かすありさま。

信長に助けを求められた正親町天皇は、どんなに御所が荒れ果てても弟は金を出そうとしなかったが、信長は修理をしてくれた、信長を助けてやろうといって和睦の仲立ちをし、双方、兵を引く。

翌年、今度こそ比叡山をつぶすと戦力を整え、改めて攻め込み、片端から焼き払う……

今日の朝倉義景&十兵衛

「昔、美濃の国を追い出され、越前へ来た若侍がおった。妙な男で、公方様に気に入られ、どこぞの田舎大名を巻き込み、上洛まで果たした。今では幕府もこの男の顔色をうかがうほどの大物じゃという。出世をした者は、昔世話になった者に恩を返すというが、仁義も礼も廃れた今の世では、望むべくもないか」

今日の朝倉義景&十兵衛(その2)

「わしはな、越前で勢いを伸ばしてきた一向宗徒たちと長年戦うて、ひとつだけわかったことがある。お経を唱える者との戦に勝ち目はないということじゃ」

今日の公方様と摂津晴門

「では、なにゆえ戦がやまぬ」
「わーかーりーまーせん」

雑感

印象に残ったのは平吉のエピソードだ。第25回で登場した平吉が再登場。駒に薬を売らせてほしいと頼みに来た。聞けば、あまりの貧しさに親が妹を売ってしまったのだとか。だから金を稼いで妹を取り戻したい、比叡山の僧たちは金持ちで芳仁丸を持って行けばいくらでも高く買ってくれるからという。なお妹を買ったのも延暦寺の僧だということだ。

話を聞いて驚く駒だが、後日、平吉は比叡山で芳仁丸を売っていたから、仕入れを認めてやったのだろう。が、残念ながら織田の軍勢に攻め込まれ、一緒に殺されてしまう。

人間も金で売買されていた時代に、金に困って子を売った親を責めることはできない。妹を取り戻したければ買い戻すほかはないから、特別に転売を認めてやったということだろうか。

薬を連日売り歩いたところでいくらにもなるまい、長い時が経てば妹はどうなるかわからない。まずは妹を取り戻すことが先決ではと思うが、駒がため込んだ金はこういう時に使うべきではないのか。あるいは公方様におすがりして、その子を返してもらうよう交渉することはできなかったか。

公方様と親しい駒には、比叡山と織田がきな臭いのはわかっていたはずだ。また信長の言を信用すれば、攻め込む前に、関係ない人は比叡山には行かないよう再三にわたってアナウンスをしていたとのこと。そんな中、比叡山の僧に売りに行くという平吉をなぜ止めなかったのだろう。ここでの駒の行動は解せない。

覚恕は信長や藤吉郎とはまた違った意味のサイコパスであった。

摂津は覚恕と組んで信長の追い落としを画策しており、公方様からの停戦の指示を握りつぶしていた。

森可成が宇佐山城を守り切った話(宇佐山城の戦い)は描かれなかった。

ようやく1571年になった。このままずっと元亀元年をやって本能寺の変は起きないのではないかと思ったよ。

菊丸再登場。21回以来、5ヶ月ぶり。


映画ランキング

(2020/12/10 記)

「タリオ 復讐代行の2人」(7)(最終回)

サブタイトル

  • 父は正義か悪なのか? 最後の復讐

放送日

登場人物

  • 遠藤憲一(白沢正弘、真実の父)
  • 殺陣剛太(橘道三、巨大詐欺事件の犯人)
  • 須藤公一(橘明義、橘道三の甥)

概要

公式サイトより引用:

真実は黒岩と共に、巨大詐欺事件の首謀者と疑われ、行方をくらました父の謎を追うことに。そしてかつて父の同僚だった弁護士・鮫島を訪ね、思わぬ情報を手に入れる。果たして父はぬれぎぬを着せられた正義の士なのか? それとも悪の首謀者だったのか? シリーズ最大の事件に二人が挑む。

Talio

Talio

ネタバレを無視して経緯を説明すると次のようになる。

真実の父・正弘は初回から登場している。真実にはいい父だったが、巨大詐欺事件に関わっていると疑われ、警察に追われると失踪してしまい、以来音信不通である。

白沢正弘と旧知の間柄である鮫島良平は、巨大詐欺事件の被害者弁護団の団長を務めており、被害者の救済に当たっている。前回の終盤で真実に会い、この事件は橘道三が犯人ということで捕まったが、彼を動かした黒幕がいる。それが君のお父さんだという。何よりの証拠は、行方をくらましていること。無実なら、堂々と姿を現わし潔白を示せばよいのだという。

橘道三が10年の懲役を終えて出所してきた。そもそも白沢正弘が首謀者だと証言したのはこの男である。が、出所後、「正義の士」を名乗る男に殺害されてしまう。

ふとしたテレビの報道番組に父らしき人が映っているのを見た真実は、現地を訪ね歩き、津笠町の水産加工の会社で住み込みで働く岸田という男を見つける。瀕死の重傷を負って津笠町に流れ着き、地元の人に助けられてこの地で働くようになったが、それ以前の記憶を失っていた。持っていた荷物の中にあった遺書や書類から、自分が相当な罪を重ねた人間であることだけ自覚している。この岸田が白沢正弘だ。

岸田から遺書や当時のお金の流れを記した資料を盗み取った真実は、それを鮫島に渡し、岸田の居場所を教える。これで真相が解明されると思いきや、鮫島は記者会見で「橘が死に、すべては闇に葬られてしまった」と語る。訝しむ真実だが……ここまで真実は単独行動だったが、ここで黒岩から連絡が入る。お父さんは潔白だ、この事件の真の黒幕は鮫島なのだと。

鮫島は白沢正弘を真犯人に仕立て上げ、偽の遺書を持たせて崖から突き落とした。死体と遺書が発見されれば一件落着のはずだったが、死体が発見されず、ずっとやきもきしていた。最近になって、白沢は生きているらしいということがわかったため、真実に情報を流し、発見させるように仕向けたというわけ。

岸田が危ない! と真実は慌てて岸田の許に向かうが、暴漢に襲われ重傷を負っていた。駆け付けた真実に岸田は、自分と共通する癖を指摘し、君は俺の娘ではないのか、と訊くが、真実は否定する。そして短刀を忍ばせ鮫島を襲う決意をする。が、いざ実行しようとした瞬間に黒岩に止められる。

お前はお父さんの許に行けと言われて戻るが、岸田は身の危険を感じたのか再び失踪したあとだった。なお鮫島は黒岩の細工により、被害者の救済に当たるふりをして被害者から集めた金を不当に着服している資料を警察につかまされ、人生が終わる。

という話であった。

雑感

うげーっ、つまんねー。これがシリーズ最大の謎で最終回かよ……というのが正直な感想。

父が被疑者として警察に追われる、失踪して以後連絡なし、親しくしていた弁護士から父こそが黒幕だと教えられる、これだけのことで敬愛していたはずの父を犯人だと信じ込む真実にまず疑問。まあ瀕死の重傷を負って記憶を失っているとは思わないから、一切の連絡なしで失踪した時点で信頼をなくしていたのかも知れないが、(元)弁護士として、何の証拠もないのに父が真犯人だと信じてしまうメンタリティも納得いきかねるものがあるが、黒岩から、お父さんは潔白だ、真犯人は鮫島だと言われて、これまた何の証拠もないのにそれを信じてしまうのも納得がいかない。

そもそも真実の父が極悪人だということはないだろうと思っていたので、まずまず妥当な結末ではあるのだが、僕がそんなところだろうと思っていた通りだった、ということは捻りがなさ過ぎる。

また、復讐するのに短刀で襲うなど最も愚劣な方法で、同期の中で一番頭が良かったんじゃないのかよ、と情けなくなる。

ドラマ全体を通してあまりいいところのなかった黒岩が鮫島を陥れるのはちょっと爽快感があったけど。

真実の子役の子までが、あのシュシュシュッ、という忍法のような不思議な仕草を完璧に真似していたのはよかった。が、全体としてはユーモラスなシーンは少なく、といって真面目なシーンはあまりにもご都合主義でボロがぼろぼろ。面白い回もあったんだけどなー。ちょっと残念な最終回だった。



映画ランキング

(2020/12/01 記)

「麒麟がくる」第三十二回「反撃の二百挺」(2)

摂津晴門が、もはや織田信長は必要ない、朝倉や上杉謙信武田信玄らにも上洛を呼びかけ、彼らに幕府を支えてもらおう、というセリフがある。

これは、ある意味その通り、というか、それが実現できれば理想的である。各自の勝手に任せておけば各地で小競り合いが絶えず、平らかな世など訪れない。この当時、一人で日ノ本を統べるだけの力のある大名はいないが、有力大名を集めて将軍の臣下として認め、現在の領土を安堵する代わりに互いに不可侵条約を結ばせれば戦はなくなる。幕府の言うことを聞かない小大名がいたとしても、連合政権が圧力をかければ逆らうことはできない、というわけだ。

ではなぜ、たびたび将軍が諸侯に上洛を呼び掛けても誰も応じないのか。それが問題である。上洛に応じたのは信長だけだったが、信長にしても比較的近い美濃にいたからできたことである。が、金ヶ崎の退却のあと、浅井が寝返ったことで京と美濃が分断され、美濃に帰ることができなくなった。

数万の兵を率いて京まで行くとなると、往復の道中および京での滞在中の莫大な兵糧を手配しなければならない。その上、自国を空ければその間に周囲の敵に攻め込まれ、乗っ取られないとも限らない。よほど完全に領土支配を確立していないと、主力を率いて家を空けるなどできないのだ。そこまでして上洛したとて、大金がもらえるどころか、将軍家を支えるためにむしろ金を出さないといけない。

自国を掌握し、周辺の国と戦い、勝って領土を広げることを繰り返すのは意味があるが、特に京から遠隔地の大名の場合、一足飛びに京まで出かけることに恐らくメリットはないのだ。だから朝倉も武田も上杉も、口ではなんと言おうがこれまで重い腰をあげなかったのだ。

摂津晴門らはいとも簡単に「上洛を呼び掛ける」というが、具体的な報奨を用意している様子もない。それとも、京まできてくれたら、自分らがやっているような、私腹を肥やすやり方を教えてやろうとでも思っているのか。



映画ランキング