第03週「女は三界に家なし?」(月)
放送日
- 2024年4月15日
登場人物
- 福室莉音(小泉由紀子)
概要
生徒数が減り、存続の危機に陥る明律大学女子部。宣伝のため二年生の寅子たちは先輩の久保田、中山と法廷劇を上演することになる。演目は実際の判例を元にした「毒まんじゅう事件」。脚本は涼子が担当。よねでさえ、居場所を守るために参加すると言い、喜ぶ寅子。準備のため寅子の家に集まって衣装制作を行うことに。しかし花江は浮かない顔で――。(NHKオンデマンドの解説より)
寅子が入学して一年半が経った。三年生は久保田、中山の二名に、同級生は60人が20人に減り、一年生も42名入学して既に10名が退学。このままでは女子部存続の危機に……
今日の語り
「ちなみに優三さんはまた試験に落ちました」(棒読み)
感想
寅子は生理痛が重く、4日も学校を休む羽目に。朝ドラは女性が主人公であることが多いが、「生理痛」、いや「生理が毎月くるもの」ということを描いたのは初めてではあるまいか。いや110作を数える朝ドラの中でまだ6作しか見ていない自分が言うのもアレだが。女性にはそういう煩わしさがある、辛い人は辛い、ということをきちんと描くことは大切だと思う。どんな作品でも必ず描くべき、とまでは思わないが、これまではなかったことにされ過ぎていたんじゃないか。
前週で花江が、味付けに一度ダメ出しをされたことに一瞬不満げな顔を見せた、それに続きがあるのかと思ったが、それ自体は何事もなく一年半が過ぎた。が、そういう些細なことが織のように花江の中に溜まっているのだろう。
寅子の家にやってきた涼子、玉、梅子、崔香淑らに花江が茶を出すと、友人に女中だと勘違いされる。「寅ちゃんには嫁に来た人間の気持ちなんかわからないのよ」と言われ「はて」という顔をする寅子だが、食事の時に自分は父や兄と一緒に普通に食べているのに花江はおさんどんをしていて席に就けない。そのことに寅子は何も感じていないわけで。壁があるのは世間だけではなく、寅子の心の中にもいろいろあるのだ。
明律大学の幹部連が女子部存続の危機に、どうしたら入学者を増やせるかと頭を抱えていたが、まず男子生徒に女子を虐めるのをやめさせること、トイレの数を増やすことが焦眉の急ではないか。