第三話目にして神回か!? 非常に面白かった。
出演(ゲスト)
概要
- 列車の脱線事故が発生。事故で死んだ運転士の居眠り運転で処理されようとしていたが、遺族は神山多田法律事務所に依頼。ブレーキ痕がないことから、ブレーキを踏んでいない、つまり運転士は居眠りをしていたと判断されたが、遺族は、それは当人の単なるミスではなく、過重労働が原因だと訴えた。
- 過重労働の証拠をつかもうと必死で調査するも、やり手(?)の河合弁護士の打つ手も早く、証拠は隠され、関係者には口止めされ、調査が思うように進まない。が、東神鉄道の内部告発があり、ようやく追求できるようになった。東神鉄道はそれなら仕方ないと言って賠償金に応じる姿勢を見せる。物分かりが良過ぎるのではないかと杏子はかすかな疑念を抱く。
- 杏子は拘置所の壮一郎に面会に行く。過去の子育てで話がはずみ、初めて杏子は壮一郎の前で笑顔を見せる。壮一郎は杏子に、隼人が長時間机に向かっても成績があがらないのは、勉強のやり方自体が間違っている可能性が高い。そこから見直すようにアドバイスしてやってくれないか?」と伝える。
- 壮一郎の話を聞いた杏子は、事件のことでインスピレーションを得る。争点は、過重労働があったかなかったかではない。実は列車は整備不良で事故が起きる可能性があることを東神鉄道は知っていながら、修理に莫大な費用がかかることから、手を付けていなかったことが事故の原因だった。亡くなった運転士はブレーキを踏まなかったのではなく、踏んだのにブレーキが利かなかったのだ。
- 実は整備不良の件は過去に検察の立ち入り調査が入ったことがあり、この事情を壮一郎は把握していた。当時の担当者は脇坂。単なる調査にとどまり、立件や指導までいかなかったことが今回の事件を招いたとマスコミに批判され、脇坂の立場は急に厳しいものになる。
- 杏子は、壮一郎があのような話をしたのは、子供を気遣ったからでも、自分を励ますためでもなく、自分を利用して、脇坂を凋落に追い込むことが目的だったと気づき、泣き崩れる。そんな杏子を多田がそっと抱きしめる……
雑感
- どんでん返しといえばどんでん返しだが、過重労働を匂わせ、それを隠し、弁護側の調査でそれが明るみに出ると、折れる。それは真の原因を隠ぺいするためだった……。嘘のリークをする小川祥子の演技が見事。
- 河合弁護士のクソっぷりもなかなか笑えた。
- 壮一郎に利用されたことを嘆き悲しむ杏子だが、杏子であれば、わずかあれだけのヒントで真相にたどりつくと信頼されていたわけで、それ自体は喜んでいいことだと思う。
- 多田クンよ、さめざめと泣く杏子を抱きたくなる気持ちはわかる。杏子も、あの場面では誰かに暖かく包んでもらいたいという気持ちもあっただろう。しかし、事務所の中で(カーテンも閉めずに)そんなことをしてはイカンぞ。