- 第10週「トオリ、スガリ。」
放送日
- 2025年12月1日(月)
概要
松江に冬がやってきた。トキは、はじめての松江の寒さに震えるヘブンを温めながら見守る。そんな中、松江中学の生徒・小谷春夫がヘブンの忘れ物を届けに現れる。寒さのあまりお風呂にいってしまったヘブンを待つ間に、交流を深めるトキと小谷。どうやらトキと話すのが目的だったようで……数日後、トキの家の前をウロウロする小谷をサワが目撃する。(公式サイトより)
今日のさわ(と小谷)
「怪談」
「かいだん?」
「そうそう。昇る方のじゃなくて降りる方の。……うそうそ、そっちじゃなくて」
今日のさわ(と小谷)その2
「どこに惚れたかね」
「まあそれは……顔です」
「顔かあ。……だって顔好きだけんねえ中学生は」
「そうなんですか」
「知らんけど」
感想
以前松江中学から三人が訪ねて来た時、小谷くんがやけにトキをじろじろ見ていたような気がしたが、どうも一目惚れをした様子。朝っぱらからトキの家を訪ね、窓から覗こうとするのはちょっと普通じゃないが、思い込んだら一直線というところか。
さわの一人コントは初めて聞いたが、面白かった。
小谷くん、毎回ヘブン先生の家を訪ねるたびにトキに英語の手ほどきをしてあげると、喜ばれると思うよ。挨拶や、This is ~./I like ~. くらいがわかるようになると、ぐっと世界は広がるだろう。
ヘブンが寒がるが、確かに当時の日本家屋は冬は寒かろう。しかしトキもウメも裸足なのが気になる。足袋は昔からあったはずだが、なぜ履かないのか? あれは寒そうだ。演じる役者も寒そうだ。
冒頭で久しぶりに森山銭太郎が登場。強面を装っているが、実は「健康第一、返済額は少し減らしてもいいから、暖かく過ごすように」ということを伝えたかったのだろう。それはそれとして、「おたくらの借金は、宍道湖を埋め尽くすほど、まだまだたっぷりある」というのに驚いた。
私は以前書いたように、毎月20円ずつ返していたら一年で、10円ずつなら2~3年で返せるのではと考えている。そのため、女中勤務が何年も続くなら安心だが、もし一年で終わるとするなら赤信号、残った借金をどうする? 雨清水家への仕送り10円をやめ、3円ぐらいに留めた方がよくはないか……というのが現在の問題だと思うのだが、「まだまだたっぷりある」のだとすると、話は全く変わって来る。しかし、司之介の甲斐性で、そこまで多額な借金ができるはずがない。
定期的に、このペースで返済すればあと何年何ヵ月、という清算状況を提示すべきだと思うが、実際、あといくら残っているのだろう? 本ドラマは実に緻密に作られていて、感心することが多いが、こと借金に関しては極端に解像度が悪い。しかしトキの行動指針も松野家の生活も、すべて「借金ありき」のものなのだから、そこがはっきりしなければ何も語れないと思うのだ。
