- 第13週「サンポ、シマショウカ。」
放送日
- 2025年12月23日(火)
概要
トキがヘブンの家で働く間に、松野家を訪ねてきた銀二郎は、サワとバッタリ再会。その声を聞きつけたフミにも見つかってしまう。勘右衛門、司之介、フミに、かつて逃げ出したことを謝罪する銀二郎。謝罪を終え、松江に来た目的を話し始める。その頃、イライザ(シャーロット・ケイト・フォックス)が松江に上陸する。(公式サイトより)
今日のトキとヘブン
「知り合い、ナイ」
「知り合いではなく連れ合いでした」
感想
改めて、松野家の人たちの性根の悪さが浮き彫りになった回。
トキとヘブン。休みの前日も怪談で盛り上がる。帰り間際、トキはヘブンに「明日会う人は、前の夫なんです」と告げ、「ヘブンさんも、明日、イライザさんに会うんですよね」と言う。ヘブンは、「人の手紙を勝手に見たのかっ!?」と怒鳴る代わりに、ヤベえバレた? 的な顔をする。
銀二郎はトキに会う前の日に松野の家を訪問。三人に黙って家を出たことを詫びる。おじじ様は、いろいろ思ったこともあったが忘れた、と水に流す態度を見せる。何の用か、と訊かれた銀二郎は、トキとやり直したい、自分は今会社を経営していて月に200円の稼ぎがある、と答える。200円と聞いた司之介は狂喜乱舞し、「こんなこともあろうかと松野の籍は抜いていない、だから、家を出ていた婿殿が戻って来ただけだ」と説明。何も問題がないと告げる。「あとはトキの気持ちだけだな」。
翌日、日本にやってきたイライザを迎えるヘブン。握手しようと手を差し出すと、「あなたって人は!」と怒ったふりをしたイライザはヘブンに抱きつく。が、ヘブンはイライザを抱きしめられずにいる。
トキは、今ごろヘブンはイライザに会って何の話をしているんだろう……とでもいいたげな様子で外を見る。
という展開。イライザを抱きしめられないヘブンと、銀二郎に会うことよりもイライザと会っているヘブンを気にするトキ。まあ、この二人に関しては、答えは出ていると言えば出ている。
日本で恋人(?)が待っていると信じて日本にやってきたイライザは哀れ。当時、アメリカから日本までは時間もかかるしお金もかかる、戻って来られる保証のない命懸けの旅でもあったはず(「いだてん」では竹野内豊演じる大森兵蔵が、ストックホルム五輪のため日本を出、帰って来られなかった)。それなのに、着いた時には心変わりしているとは。
それにしても松野家は酷い。相変わらずといえば相変わらずなのだが、銀二郎に再会して誰一人詫びの言葉がないとは。松野家のことを本当に考えていたのは、当時は彼一人で、寝る間も惜しんで働いていたにも関わらず、あの態度。トキは出ていかれて初めて酷いことをしていたと気づき、上京して再会した時に謝った。勘右衛門、司之介、フミには反省のかけらもないのか。
銀二郎はいい人だ。格が、格がなどと言っている人よりよほど高潔な人格者だ。トキにとっては、銀二郎と結ばれるのが一番いいように思える。しかし、銀二郎は、松野家とは縁を切った方がいい。
