窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

エピソードIV(第九話〜最終話)

出演(レギュラー)

出演(ゲスト)

  • 古山憲太郎(木内、新たに尾形の下に配属された新人SP)
  • 山本圭(麻田雄三、総理大臣)
  • 近江谷太朗(高島、麻田総理の第一秘書)
  • 伊達暁(梶山、警備部理事官、西島の後任)

雑感

エピソードIIIとは違った緊迫感があり、これはこれで面白かった。しかし、本来最終回は、いろいろな謎が解けていく爽快感があってしかるべきだが、そういうものはなく、その点、はなはだ消化不良でもあった(これが最終回ではないのかと、あちこち検索して確認したほど)。

気になるのは3点。ひとつは、エピソードIIIは「つづく」となって終わったのに、どこにも続いていないこと。ひとつは、最終回だというのに新たに登場したキャラクターが二人もいること。しかも、二人ともいろいろ思惑がありそうな様子。次回から新シリーズ、というのならわかるけれども。それから井上の両親が死んだ時の謎。

麻田の選挙演説中に山西が現われ、演説を聞いていた井上の母親を刺す。逆上して向っていった井上の父も刺し、二人は結局死に至る。取り押さえられた山西は、20年の実刑を受けることになる。で、この真相なんだが、井上の母を刺すのは明らかに予定外だったようだ。本来は麻田を刺すつもりだったのかというとそれも微妙で、どうも高島あたりが仕組んだことらしいのだ。被害者になって同情を引こうとしたのか、あっという間に取り押さえて、テロに強い政治家というイメージを植え付けたかったのか。このあたりの説明がない。

山西にとっても高島にとっても井上の母を刺したのは予定外だったらしいのは、出所した山西に札束を渡そうとしたが山西が拒否したからだ。山西はお金ではなく、麻田の命を狙うが、その理由も不明。たとえ、もともと麻田側からの依頼で狂言テロをするつもりで、井上の母を刺してしまったのは偶然(?)とはいえ、刺したのは山西。高島(麻田)が刺せと命じたのでもない限り、自分だけが懲役を受けてその間に麻田がとんとん拍子に出世していまや総理大臣……というのを怨むのは逆恨みというものだ。

これまでもたびたび、井上が総理大臣の顔写真を見ながら眉をひそめたり拳銃で撃つ真似をしたり、という様子が描かれたが、どうやら井上は総理を心の底では怨んでいる様子で、それは麻田側があの時あの場に山西を呼び寄せたりしなければ、父母が死ぬことはなかったから……とはいえ、なぜコトの真相を井上が知っているのか。

ついでにいえば、黒幕だった西島は、なぜこんな大それたことを仕組んだのか、真相は解明されないまま。しかしどうも西島の後任として着任した梶山と尾形の会話からすると、この二人も全く無関係ではなさそう。SPの重要性を認知させるため、わざと危機的な状況を作り出したとか?

テレビドラマ本編でいろいろ謎を仕掛けておいて、「すべての謎は劇場で明かされる」ということだとしたら、少々悪質だ。