相変わらずの三谷劇場「記憶にございません!」

まあ、見逃せないよね。

題名記憶にございません!
監督・脚本三谷幸喜
出演■主人公の家族など/中井貴一(黒田啓介、内閣総理大臣)、石田ゆり子(黒田聡子、啓介の妻)、濱田龍臣(黒田篤彦、啓介の一人息子)、斉藤由貴(寿賀、首相官邸料理人)、ROLLY(鱒淵影虎、衆議院議員・聡子の兄)
■総理スタッフ/ディーン・フジオカ(井坂、首相秘書官)、小池栄子(番場のぞみ、事務秘書官)、迫田孝也(野々宮万作、秘書官補)、藤本隆宏(古賀、SP)、田中圭大関平太郎、警察官→SP)、山口崇(柳友一郎、啓介の恩師)、佐藤浩市(古郡祐、フリーライター
■政治家/草刈正雄鶴丸大悟、内閣官房長官)、後藤淳平(八代、鶴丸官房長官の秘書官)、吉田羊(山西あかね、野党第二党の党首)、市川男女蔵(桜塚、厚生労働大臣・国会を休んでフィリピンパブに行く)、小林隆(森崎、財務大臣省エネルック)、飯尾和樹(牛尾、外務大臣・福耳)、木村佳乃(スーザン・セントジェームス・ナリカワ、米国初の日系女性大統領)、宮澤エマ(ジェット・和田、ナリカワ米国大統領に同行する通訳)
■その他/小澤雄太(戸波、脳外科医)、阿南健治(定食屋の店長)、近藤芳正(通りすがりのサラリーマン)、梶原善(小野田治、小野田建設社長・啓介幼なじみ)、栗原英雄(啓介行きつけのレストラン店長)、寺島進(南条実、大工)、川平慈英(スナイパー)、有働由美子(夜のニュースキャスター)、天海祐希(TVドラマの主演女優)、他
公式サイト映画『記憶にございません!』公式サイト
制作日本(2019年9月13日公開)
時間127分
劇場TOHOシネマズ日比谷(スクリーン1)

概要

  • 黒田啓介は支持率が史上最低の、嫌われ者の総理大臣だった。ある時、演説中に観客から石を投げられ、それが頭に当たり、記憶喪失に陥る。そのため自分の名前も総理大臣であることも一切わからなくなってしまう。
  • 事実を知った秘書官は、このことが公になれば大変な問題を引き起こすと判断し、井坂、番場、野々宮らごく一部の者だけの秘密とし、家族にも隠蔽しようとするが……

雑感(ちょっとネタバレあり)

  • 笑えます。
  • 黒田総理の公務の執行は事実上不可能だが、対外的にそのことを隠しておくのであれば、裏で操る人間が必要である。かつて政治家を目指した井坂は、自分がその役をやり、黒田を操ることで自分の思い描く理想の政治を行なおうとする……のかと思ったが、別にそういうわけではなかった。総理の側近たちは、実にあっけらかんとした、裏表のない、素直な人たちなのだった。
  • これを機に、しがらみのない、善政を行なうというが、何が善政なのか、具体的に示されることはなかった。何かをやろうとすると邪魔になるのが鶴丸官房長官の存在だから、彼を失脚させることに力を入れることになる。
  • 実在の与党政府のしてきたことを連想させる場面がいくつかあり、以て現行政権への批判であると解釈する向きもあったようだが、上記の2点から、風刺などの意図はなく、単なるドタバタコメディであると思われる。それが悪いというわけではない。深く考えず気持ちよく笑えるというのも大事である。
  • 安倍晋三クンは第90代・第96代・第97代・第98代内閣総理大臣。黒田啓介は第127代内閣総理大臣。とするとこれは近未来の出来事か。米国大統領が女性というだけでなく日系人とは、現状では将来においても実現可能性は薄いと思うが、黒人の大統領だって実現したしな……

配役

  • ジェット・和田は、いわゆる「可愛げのない」人だったが、宮澤エマは、画像検索したらとっても美人! あそこまで変われるものなのか。え、宮澤喜一の孫なの!?
  • ROLLYはミュージシャンでギタリストだった。劇中で見事なギターを披露するが、それも納得。
  • 佐藤浩市はこすっからい役が本当にうまい。
  • 中井貴一は本当にいい人になっちゃうなー。
  • 有働由美子は初の役者業。実に艶めかしく色っぽい。こんな役ができる人だとは思わなかった。これは新たな発見(最初、有働由美子だとは気づかなかった。エンドロールを見てびっくり)。
  • 山口崇、年取ったな……
  • 迫田孝也は「風雲児たち」のような役回り。あれは良かった。

(2019/10/28 記)