窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

2011年ピンク映画傑作選・2本立て「囚われの淫獣」「となりの人妻 熟れた匂い」

2本立てなんて何十年ぶりか。この2本を入れて、今月10本目、今年30本目。

題名囚われの淫獣
監督・脚本友松直之
出演倖田李梨(ユリコ、女性客)、若林美保(アケミ、従業員)、津田篤(タナカ)、藤田浩(ヤマダ、映画に消えた人)、如春(スズキ)、柚本紗希(サオリ、スクリーンの中の人)、他
サイト囚われの淫獣
制作日本(2011年5月27日)
題名となりの人妻 熟れた匂い
監督・脚本後藤大輔
出演なかみつせいじ(加藤作造)、冨田じゅん(照子、作造の妻)、松井理子(弘美、謎の調査員)、瀬名りく(春奈、就職活動中)、世志男(蒲生捨吉、漁協長)、他
サイトとなりの人妻 熟れた匂い
制作日本(2011年4月29日)
劇場銀座シネパトス

粗筋(囚われの淫獣)

オープニングは爺さん風の操り人形の過激トークから。「さあ、映画を始めよう」といってサオリの行為のシーンがアップで映し出されるが、相手の男は不明。で、これが劇中劇になっている。

気が付いたら、閉ざされた環境にユリコ、アケミ、タナカ、ヤマダ、スズキの5名が。場所は上野オークラ劇場の旧館らしいが、外から映したシーンでは名前のところにぼかしが入っている。とはいえ(意図的か)ぼかし方が雑で名前が読み取れる。上野オークラ劇場はピンク映画の聖地(?)。2010年に新館がオープンし旧館は閉鎖中である。その中に閉じ込められてしまったのだ。

脱出するには各自の妄想を実行するしかないと暗示をかけられ、タナカはユリコをレイプし、アケミとスズキは観客席で絡み始める。タナカがエスカレートしてユリコを殺してしまい、止めようとしてアケミがタナカを殺してしまい、ショックでアケミが自殺する。そしてヤマダはスクリーンの中に消えていき、サオリと結ばれる……

実はこれらは操り人形(?)の見せた妄想であり、全員生きているのだが、ヤマダが「中の人」になってしまったのは事実らしい……と、なんともシュールな筋書きであった。その間に「ピンク映画はフィルムの特性を生かすなどといっても、所詮予算がなくてデジタル化できないだけ」「ピンク映画を見に来るような女はレイプされても当然」などと過激なセリフが飛び交い、公開当初は話題になったらしい。

粗筋(となりの人妻 熟れた匂い)

かつて芝浜一の漁師といわれた作造は、わが子を連れて船に乗せた際に波にさらわれ、亡くしてしまった。子供を殺した責任と、わが子を失った寂しさからろくに仕事もせず酒びたりの日々を送っている。照子のパートだけでは生活できず、漁協長の蒲生捨吉からたびたび借金をしてなんとかしのいでいる状態。その借金は溜まり溜まって500万を超えたが返すあてはない。

ある時、照子に無理に漁に行くようせき立てられた作造は浜に来たが、船を出す気になれず、ぶらぶらしていたところ、札束の詰まった甕を発見。中身は推定1億円以上。これで捨吉からの借金も耳を揃えて返せるし、あとは一生遊んで暮らせるとほくそ笑んだ作造は甕を家に持ち帰って気持ちよく酔って寝てしまうが、翌日確認すると甕がない。酔って見た夢だったのか……?

そこへ捨吉がやってくる。急遽、作造が死んだことにすることとし、照子は喪服を着て迎える。もともと照子に恋していた捨吉は、こんな仕事もしないでぷらぷらしていた男のことは忘れて自分と再婚してくれるよう頼む。それを耳にした作造は、「お前の言う通りだ、俺は本当にダメな男だった……」と言い姿を消す。作造を追いかける照子。

実は二人の子は死んでいなかった。波にさらわれ、流されたところをポルトガル人?(スペイン人?)に拾われて育てられていたが、日本にきて実の両親を探していた。そして作造・照子と再会。

3年後、心を入れ替えた作造は、再び芝浜一の漁師の腕を取り戻していた。そんな矢先、照子がまっぱで作造の前に現われ、土下座をする。実は夢だと言いくるめたが、あんたが大金の入った甕を拾ってきたのは夢ではなかった。しかしあれがあると本当にダメになってしまうと思い、黙って警察に届けてきた。落とし主が現われず、正式に自分たちのものになったが、これまでずっと黙っていた。あなたを裏切った私は裸で家を出ます――もちろん、作造は感謝こそすれ、咎めるわけもない。久しぶりに酒でも飲むか、ということになったが、やはりやめておくことに。「また夢になるといけないから」。元ネタは落語の芝浜でした。

舞台挨拶

それを狙ったわけではないが、ちょうど本日、映画終了後「囚われの淫獣」の監督(友松直之氏)および主要キャスト(倖田李梨さん、若林美保さん、津田篤さん、藤田浩さん)の舞台挨拶があった。*1実にラッキーだ。

写真を見てもらえばわかる通り、女優さんたちはどちらも特に露出度の高い服装というわけでもないし、話すことは到って普通の(映画製作にまつわる)話なのだが、先ほどまでスクリーンでその肢体を見ていたご本人が目の前にいるわけで、かなりドキドキしてしまった。

観客にも女性(若い女性)が少なからずいた。これにもびっくり。

リンク

もちさん、当日、会場にもいらしてました。

監督のブログ。

*1:舞台挨拶を経験するのはこれが2度目である。前回は1979年11月7日、「エロス学園・発情時代」の試写会で鹿沼えりさんの挨拶があった……のに参加したことがある。その時以来だから33年ぶり。あの時もピンク映画でしたな。