連続ドラマ第2〜3話「右では殴らない」

さっそく前後編。

出演

  • 生瀬勝久(井岡博満、所轄の巡査部長)
  • 武田鉄矢(勝俣健作、警視庁捜査一課捜査五係主任)
  • 戸田昌宏(朝倉圭吾、勝俣班。第一話にも登場)

出演(ゲスト)

  • 北見敏之(下坂勇一郎、医師・現総理大臣の政策ブレーン)
  • 大政絢(下坂美樹、勇一郎の娘)

粗筋

違法ドラッグが出回っており、恐らくそれが原因で変死を遂げる人物が3人(さらに一人増えて最終的に4人)。この3人に共通するするのはオンラインゲーム「ガチャゲー」のヘビーユーザーであったこと。ゲーム内で3人に接触していた「シド」を追って姫川班は総理大臣のブレーンまでたどり着くが……

感想

スペシャル版で登場し、第一話では登場しなかった井岡、勝俣が登場。タイトル「右では殴らない」の意味は最後の最後でわかる。このタイトルのつけ方は秀逸。

姫川班が追った相手はシロだった。勝俣に出し抜かれた。と思ったらこれも勝俣の勇み足だった。真犯人は――と物語が二転する。スペシャル版での勝俣は、自分の手柄に熱心過ぎる、嫌味な親父くらいのイメージだったが、違法捜査すれすれの行為を繰り返す危ない人物になっていた(「すれすれ」というのも、内部的には黙認の範囲内だが表沙汰になったら言い訳のしようがないレベル)。

玲子の失敗に勝ち誇る勝俣が足をすくわれる場面は若干の爽快感がなくもないが、真犯人は最初からわかるので、なぜこの人物と会って会話までしておきながら捜査対象の範囲外としてしまったのかは解せない。二話連続にするほどの話ではなかったと思う。

真犯人を取り調べる場面での玲子の態度も納得がいかない。確かに罪の意識を感じておらず、開き直る被疑者に腹が立つのはわかるが、刑事の役目は真相を解明することであって被疑者に説教をすることではない。しかもその説教たるや、順々に理を解くのではなく、脅迫、恫喝、最後はグーで殴りつけるなど暴力行為のオンパレード。この態度はとても支持できるものではない。

違法ドラッグによって変死した4人の責任を問うのはいいとしても、殉職した刑事の責任まで押し付けるのもいかがなものか。この刑事が死んだのは、ガンテツがヤクザ組織をけしかけて対立組織にカチコミをかけるようそそのかしたこと、またそれを見張っていた刑事が応援を待たずに一人で飛び込んだことが原因であり、違法ドラッグをばらまいた犯人の責ではないはずだ。

また、「ソープランドはいいのに援助交際はなぜ悪いの?」と問う犯人に対して玲子は「彼女たちは税金を納めている、ソープランドはちゃんと認可を取っている、ソープ嬢はそこで働く従業員」と答えるのだが、おいおい、玲子は本当に刑事なのか?

モラルとか倫理の問題を抜きにしていうなら、法律が処罰の対象にしているのは管理売春、強制売春等であり、自由意思によって個別に行われる売春は処罰の対象になっていない。ソープランドは表向きはサウナ風呂であり、入浴客と女性接客員が合意の上、勝手に性行をしているという建前である。だからソープ嬢は自営業であり、給与所得者ではない。従って確定申告を行なって税金を支払う必要があるが、まあ、ほとんどのソープ嬢は税金は納めていないだろう。つまり玲子の言うことは全くの見当違いなのだ。

ただし、多くの地方公共団体では18歳未満の淫行を禁じている。だから(どうしても言いたければ)「あら〜残念ね〜18歳を過ぎれば堂々とできたのに、今のあなただと完全にアウトね〜」ぐらいであれば良かったのだが。「18歳を過ぎれば堂々と……」はまずいか。