窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

連続ドラマ第1話「シンメトリー」

スペシャルドラマから約1年2ヶ月、2012年1月6日より全11回。

出演(レギュラー)

出演(回想)

出演(ゲスト)

粗筋

線路の上に横たわった米田靖史の上を列車が通り真っ二つにしてしまうという事件発生。事故か、他殺か?

感想

期待通り面白かったし、前作と違いいかにも連続ドラマ風でその点も興味深かった。たとえば、橋爪管理官が姫川に手を焼き、怒鳴りつけ、今泉はそれをとりなす図式は、早くもカリカチュア化、パターン化されつつあること(こうなると渡辺いっけいなだけに、ギャグにしか見えない)。玲子の母親のくどいお説教や、葉山ノリの過去に何かあったらしい話など、のちの話へのリンク(恐らく)が埋め込まれていることなど。

大塚がいなくなった代わりに葉山、湯田が増えた。が井岡、ガンテツは登場せず。登場人物は整理され、わかりやすい。もっとも、日下の登場は相変わらず不明。登場するなら見せ場が欲しいがいなくても問題ないはず(役者がエンケンでなければ、その他大勢の一人なんだろうと気に留めないのだが)。

玲子は、女であるというただそれだけで、男社会である警察組織で嫌な思いをしている。橋爪の言うことは、出るとこ出れば立派にパワハラとして処罰の対象になるだろうが、あれに近いことは今日でもまだまだあちこちで普通に言われているのかも知れない。しかし、玲子自身が、自分が女であることを(無意識的にだろうけど)利用しているから、一方的に同情する気にはなれない。

そういえば、テレビで放映されていた頃、誰かの評で「竹内結子の姫川玲子が男前で格好いい」というのを目にしたことがある。男前な女子は好きだから、楽しみにしていた。そして、スペシャル版ではそういう部分もなくはなかったが、改めて見てみると、彼女は「男前」からはかけ離れているなあ。むしろ、女王様と言った方がぴったりだ。

だって、菊田なんか完全に玲子に惚れているじゃん。はるかに年下の玲子に「菊田!」と呼びつけられて、いそいそと付き従う図なんか、間違いなくM男君じゃん。歩く時はごく自然に玲子の鞄を持ち、そのことに玲子自身何の疑問も持たず、平気で荷物持ちをやらせているところがもうね。いや、いいんだけどね。

死んだ大塚なんかも玲子に惚れていた口だろうね。「姫川主任の一番弟子です。……自称ですけど」とわざわざ口にし「私もそう思っているよ」と言われて有頂天になったりしてたしね。だから姫川班恒例の飲み会は、部下の男たちが玲子に忠誠を誓う場でもあり、かつ、牽制し合う場でもあるんだろうね。先に帰ろうとしたノリに注意する菊田の目は、普通じゃなかった(笑)。

ラストの、「捜査会議始めるぞ!」「あのー、もう捕まえちゃいました……」のギャグも秀逸。これは毎回の定番でもいい。橋爪はさぞ怒り狂うだろう。

いずれにしても、病み付きになりそう。

追記

親の子に対する心配は、子にとってはうっとおしいものだが、姫川瑞江の玲子に対する態度は、過剰を通り越して病的である。玲子の高校時代の「事件」で最も傷ついたのは、もしかしたら玲子ではなく瑞江だったのかも知れない。しかし、「あんなことはきれいさっぱり忘れて、幸せな人生を送ってほしい」と言いながら、日々「あんなこと」を玲子に思い出させるように仕向けるのはひどい。せめて父親が母親を止めれくれればいいのだが。玲子はとりあえず身を守るために、あの家は出た方がいい。でもきっと出られないんだろうな。

配役

田中要次は「ぐるりのこと。」ではリリー・フランキーの友人、「麒麟の翼」ではトラック運転手。「はやぶさ 遥かなる帰還」にも出演しているようだが役柄不明。

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