窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

「舞いあがれ」(012)

第03週「がんばれ!お父ちゃん」(火)

放送日

  • 2022年10月18日

登場人物

概要

浩太が仕事に追われているため、週末の遊園地行きが延期になり気落ちする舞。江戸時代の絵図を参考にして、ばらもん凧に翼をつけることを想像して凧を改造しようとする。しかし凧揚げを行うが、翼がもげてすぐに落ちてしまう。そのことを浩太に話すと模型飛行機を持った浩太の写真を見せてもらう。その後、模型飛行機の作り方を浩太に習おうとするが、浩太は仕事が多忙で舞は自力で勉強を始める。(NHKオンデマンドの解説より)

雑感

浩太は舞と遊園地に行くことを約束するが、仕事が入ってしまい行けなくなる。模型飛行機の作り方を教えてやるとも言ったが、その時間が取れない。初回で悠人が「期待しないで待ってるわ」と言った理由がわかった。浩太は忙しくてなかなか家族との時間が取れない。にも拘わらず安請け合いをしてしまうのだ。大人として浩太の事情はよくわかるが、約束すれば子供は期待するから、安請け合いはいただけない。

凧は微妙なバランスの上に成り立っているので、わずかでもバランスが崩れればうまく揚がらない。凧に翼をつけるとは面白い発想だが、飛ばなくても仕方のないところ。

浩太の工場にもう発注しないと突然言い出した購買部長はいただけない。恐らく、別の会社が安くて品質のいい製品を売り込んできて、そちらに鞍替えしたということだろうが、品質も価格も、これまでよしとしていたものを、突然やめるというのはビジネスの道に反する態度だ。普通は、三ヵ月とか半年とか期間を区切って、今後はこの品質、この価格でやってもらいたい、それができなければ三ヵ月または半年で終わり、その間によい提案をしてくれれば継続もあり、というように話を持って行くべきところ。時間があれば覚悟ができる。品質改善の努力もできるし、他の顧客を探す、転身を考えるなど、打つ手はあるというものだ。

購買部長は冷静にビジネスライクに判断したつもりかも知れないが、周囲に屍を築いていくようなやり方は、長い目で見た時には成功するとは言えないと思う。

古本屋の店名「デラシネ」はフランス語で「根無し草」の意味。店主の書いた詩を貴司は気に入って読んでいたが、貴司の心はそんなに孤独なのだろうか……(なお、この詩は桑原亮子の作だとのこと。良い詩だ)。


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