窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

「ばけばけ」(042)

  • 第09週「スキップ、ト、ウグイス。」

放送日

  • 2025年11月25日(火)

登場人物

  • 木全晶子(江藤ルイ、知事の妻)

概要

トキとヘブンは、リヨにプレゼントされたウグイスを花田旅館でお披露目していた。なかなか「ホーホケキョ」と鳴かないウグイスに違う鳥ではないかと疑いはじめるトキとヘブンだったが、平太の解説でウグイスだと納得する。数日後、ヘブンはリヨに招かれて知事の家でディナーをする。積極的なリヨの姿勢に知事と錦織はヘブンへの恋心に気づく。(公式サイトより)

花田旅館にて、ウメは、ホーホケキョと鳴かないのはもしかしてウグイスではないのでは? と言い出すが、平太は、ウグイスは繁殖期にしか鳴かない、だから鳴かなくても不思議ではない、これはウグイスだと断言。そこへやってきた梶谷が、これはウグイスではなくメジロだと解説する。アバンで謎が解けた。ただしこの時点では、リヨは自分が贈った鳥がメジロであることを知らない。

江藤知事家でヘブン・錦織を招いて晩餐会。リヨは張り切って調理をすべて担当する。知事はこれも島根と松江の繁栄のためと信じていたが、ルイに「違いますよ」とあっさり断言される。リヨがヘブンに好意を抱いているからこそだと聞かされた知事は激怒し、思い直すように娘を説得するが、リヨは「本気なんです」ときっぱり。困った知事は錦織に、リヨとヘブンの仲が進展しないように指示を出すが……

感想

大騒ぎした割にウグイス・メジロ騒動はあっさりけりがついた。と思ったが、twitterでは、あれはメタファーなのではと読み解く人がいた。うぐいす色だからといってメジロをウグイスだと決めつけたように、英語を話すというだけでアメリカ生まれだと思い込んだり、既婚者でも日本では妾を求めるものだと決めつけたりすることの……。面白い説だが深読みのし過ぎではという気もする。本件は(週タイトルになっているくらいだから)もう少し引っ張るはずなので、次の展開を待とう。

娘の恋心に父親は全く気付かないが母親は気付いているというのがリアル。父がそれに反対するのは当然だろうが、頭ごなしに叱るのではなく、理を解いて説得しようとしたのが意外だった。いわく、ヘブンは一年契約だ、一年経ったら国へ戻る。もちろん契約延長の交渉はするが、決まった話ではない。国際結婚は皆無ではないがほぼ例がなく、さまざまなトラブルがつきまとう。そして結婚すると日本国籍を失う……

これは近い将来、トキが直面する問題でもあるのだ。

それにしてもヘブン先生は一年契約なのか。トキは、20円をすべて借金返済に当てれば一年で返し終わるかも知れないが、10円だと厳しいだろう。早く三之丞に仕事を見つけてもらい、仕送りは打ち切らないと。

リヨのヘブンへの好意について、昨日は次のように書いた。

うがった見方をすると、自分は英語が話せてヘブン先生ともお付き合いができるのよ、今松江で著名人であるヘブンほどの人物こそが、私に釣り合う相手なのよ、という感覚が感じられなくもない。

東京の女学校でいっとき「自由」を味わってしまった彼女は、松江の閉塞感が耐えがたいのではないか。ヘブンと付き合うことが唯一、そこから脱する道のように見えているのかも知れない。



映画ランキング