題名 | エージェント・ライアン(Jack Ryan: Shadow Recruit) |
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原作 | トム・クランシー |
監督 | ケネス・ブラナー |
出演 | クリス・パイン(ジャック・ライアン)、キーラ・ナイトレイ(キャシー・ミューラー、医師/ジャックの婚約者)、ケビン・コスナー(ウィリアム・ハーパー、ジャックの上司)、ケネス・ブラナー(ヴィクトル・チェレヴィン、ロシアの実業家)、他 |
公式サイト | 映画『エージェント:ライアン』公式サイト |
制作 | USA(2014年2月14日日本公開) |
時間 | 105分 |
劇場 | TOHOシネマズ 川崎 |
内容紹介
ジャック・ライアンシリーズ5作目だが、過去の作品とは無関係の新作。特にベースとなるトム・クランシーの作品があるわけではなく、設定のみを借りたオリジナル作品。クリス・パインは4代目のジャック・ライアンになる。
ハーパーに能力を高く評価されたジャック・ライアンは、CIAへスカウトされる。表向きは銀行に勤めているが、実は経済界の不審なお金の流れを探るCIAアナリストを務めることになった。ある時、モスクワの投資会社の不審な動きに気づき、調査のためにロシア出張を命じられる。モスクワに到着早々命を狙われることに。スパイではなく、スパイとしての訓練も受けていなかったジャックだが、襲ってきた敵を殺してしまう。動揺するジャックにハーパーは「君はもはや単なるアナリストではない、エージェントだ」と告げる……
自分がCIAであることを、友人・知人はもちろん、恋人にも告げることができないため、キャシーと微妙なすれ違いが生まれてしまう。外部スタッフとの接触のために利用した映画館の半券を見つけたキャシーは、誰と行ったのか悩む。モスクワ到着早々、命の危険に見舞われたジャックの元に、キャシーから「無事に着いた?」という電話が入る。「無事だよ」と答えるジャックの態度がどうもよそよそしいと不安に駆られたキャシーは、ジャックを追いかけてモスクワに行くことを決意する。
雑感
ジャック・ライアンものなら面白くないはずがないと期待していたのだが、まあ面白くなくはなかったが、期待ほどではなかった。
極秘情報を映画館でやりとりするシーンだが、映画館はごく小さな声でしゃべっても劇場内に響いてしまうため、秘密の取引には向かないと思う。むしろ野球やフットボールなどのスタジアムの方が向いていると思うが、それはさて措き、なんでその時の映画の半券をずっと持っているの? 即座に処分するべきじゃないの? ちょっと脇が甘すぎる。
また、いくら不安に駆られたからといってキャシーがモスクワに行くのは酷過ぎ。僕のようなぬるい仕事をしていても、出張先にもし家族が黙って訪ねてきたら困る。一般的に出張の際は通常よりも仕事やお客様にコミットする割合は高くなることが多いから。つまり、どうせホテルに帰っても一人でしょう、夜は地元をご案内しますよ、などと言われてお付き合いするケースも多いし、逆に客先でトラブルが起きれば基本的に他に頼る人がいないため、解決のため深夜まで仕事をしなければいけないこともある。
とにかく、断わりもなしに仕事先に現れるなどというのは、教養ある人の取る態度ではない。率直にいえば「なんだこのバカ女は」と思った。だから、当然その後彼女は敵に拉致され危うく命を落としそうになるが、全く同情できず、殺されてもしょうがないじゃんと思うと、全然ハラハラしないのだった。
もっとも、モスクワ出張とはいっても、泊まるホテルまでは教えていないのに、なぜキャシーが知っていたのかは謎。また、なぜタイミングよくハーパーもモスクワにいたのかも謎。この謎は公式サイトでも強調されているから、理由があるのだろう。キャシーのロシア行きには、仕組まれた「裏」があるのだとしたら、また話は別だ。
参考
ジャックが行った映画「私は殺される(Sorry, wrong number)」は、1950年5月23日公開のアメリカ映画。
日本語タイトル
珍しくうまいと思った。
- 原題をうまく意訳できている
- 原題より短い
- ジャック・ライアンシリーズであることがすぐわかる
いつもこうならよいのだが。
今日の英語
ジャックが、今忙しいからとあれこれ言い訳を並べるセリフで tied up と言っていたのはわかった。また、納屋を探せ! という場面で warehouse も聞き取れた。これらは、今年(2013年度)の入門ビジネス英語を受講していなければ聞き取れなかっただろう。たったこれだけとも思うが、進歩はあるのだ。