窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

「シン・ウルトラマン」(二度目)

題名シン・ウルトラマン(二度目)
劇場イオンシネマ港北NT(スクリーン12)

オープニングの字幕

最初の約1分半に流れた字幕を採録しておく。

巨大不明生物出現! 巨大不明生物を「ゴメス」と命名 想定をはるかに超える甚大な被害 自衛隊、総力戦でついにゴメスを駆除

再び巨大不明生物、出現 巨大不明生物第2号 命名「マンモスフラワー」 官民学の総力を上げマンモスフラワーの弱点を発見 炭酸ガスと火炎放射の両面攻撃により駆除に成功

三度、巨大不明生物、出現 巨大不明生物第3号 命名ペギラ」 ペギラは冷凍ガスを放出 東京氷河期! 大パニック! 都市機能がマヒ! 未曽有の事態 女性生物学者の弱点発見が決め手となりペギラを駆除

超自然発生巨大不明生物から敵性大型生物「禍威獣」と改名

敵性大型生物第4号 飛翔禍威獣「ラルゲユウス」 ラルゲユウス、取り逃す! 現在も消息不明のまま 禍威獣にステルス機能か!?

政府、防災庁を設立 同時に禍威獣災害対策復興本部を設立 防災庁内に5名の専門家による禍威獣特設対策室 通称「禍特対」を設置

防災庁 禍威獣特設対策室 室長 宗像龍彦 同・専従班 班長 田村君男 同・作戦立案担当 神永新二 同・汎用生物学者 船縁由美 同・日粒子物理学者 滝明久

敵性大型生物第5号 溶解禍威獣「カイゲル」 科特隊 初出動 自衛隊との連携攻撃によりカイゲルの駆除に成功 科特隊に称賛の声

敵性大型生物第6号 地底禍威獣「パゴス」 パゴス、放射性物質を捕食 放射性物質捕食禍威獣と改名 禍特対の指揮により、パゴスの駆除に成功

雑感(ネタバレあり)

一回目はよくわからなかったことがとてもよくわかった。

予告編で斎藤工ウルトラマンであることはわかっていたので、ネロンガが登場した時に、神永が逃げ遅れた子供を助けに行ったのは、変身するために一人になりたかったんだろうと思った。が、なんでウルトラマンが大気圏外からやって来るのか不思議だった。そういうお約束なら毎回そうすればいいのに、二度目からはそうではない。そもそもウルトラマンが登場して起きた爆風に神永が巻き込まれている?

真相は、外から地球を観測していたウルトラマンが、自分が登場すべきと判断して地上に降りた。ネロンガとの対戦に巻き込まれた神永は子どもをかばって死亡。それを知ったウルトラマンは神永と一体化した。という順序なんですね。

だから冒頭の神永は表情も豊かだしよくしゃべる。人間だから。それ以降とは別人みたいだけど、本当に別人だったわけだ。それで、初回の戦いの時のウルトラマンは、山を破壊することに躊躇がなかったが、二度目以降は単に禍威獣を倒すだけでなく、地球への環境破壊も最小限に抑えるよう努力しているのだ。

メフィラスが戦いを途中で放棄した理由がわからなかった。田村班長が疑問の言葉を口にしていたが、同じ疑問を持った。が、それもわかった。ゾーフィは既に現われていて、それに気づいたメフィラスは、ゾーフィとウルトラマンとのごたごたに巻き込まれたくなかったのだろう。ゾーフィは太陽系を消滅させようとしていたから、人類を利用しようとするゾーフィとも対立する立場だ。

ザラブ、メフィラス、ウルトラマンなどの外星人(高等知的生命体)は、よく言えば自立しており、概ね単独行動を旨としているようだ。地球の生命体は群れを作りたがる。それだけ個体としては弱いことの証左でもあるのだろう。しかし、自分だけコーヒーを飲んでいる神永に浅見が文句を言うシーンがあるが、これは浅見の考えが古過ぎる。今飲みたくないかも知れないし、コーヒーよりコーラがいいかも知れない。好きなものを好きなタイミングで飲むのが最も快適であり、そのためには自分で淹れるのが一番いいのではり、そのために自動販売機のような設備が各所に完備されるようになっているのだ。浅見に対しては、そのくらい自分でやれよ……と思った。

長澤まさみのセクハラシーンが騒がれている。言われているのは主に三ヵ所。

気合を入れる時にお尻を叩くこと

自分のお尻を叩くのはご自由にどうぞという感じ。励ますために、神永と船縁のお尻を叩くシーンもあったが、実際にやったとしたら、これはセクハラでアウト。ただし、そういうシーンが劇中にあったからといって、騒ぐほどのことはないだろうと思う。

神永が浅見の匂いを嗅ぐこと

匂いを追跡するために浅見の身体を嘗めるように嗅ぎまわるシーンがある。浅見は「ここんとこシャワー浴びてなかったから……」と嫌がるものの、任務だと思い耐えている。これ、厭らしいか? 警察犬がくんくんするのと同じだと思うが……。

浅見が巨大化した時、真下から映すアングルがあったこと

ネットざっと見ている限りでは、上の二つに比べてこの部分はあまり騒がれていない気がするのだが、自分としてはこれはヤバイなと感じた。フジ隊員は作戦服(パンツ)だったから問題にならなかったが、スカート姿の女性が巨大化したら、真下から見てみたいと考えるのは小学生の男の子脳。長澤まさみを前にしたら少なからぬ男が小学生脳になるはず。映画ではその期待(?)に応えて、真下から映すアングルがあった。もちろん薄暗くて下着などは全く見えないが、スカートの奥が半分くらい見えたことで、正直、ドキドキはした。

商業作品であり、この程度のサービスシーンは当然、という考えもあるだろうし、制作者側も(恐らく長澤まさみ自身も)そう考えたのだろうが、これはなくてもよかったとは思う。ついでに、脚を上げてビルを壊そうとするが(その時に太ももが露出するが)、これもなくてよかった。肘でビルを壊すだけで充分だった。

よくわからなかった(おかしいと思った)点。

ウルトラマンは神永と一体化したはずなのに、神永の死体を眺めるシーンがあった。一体化したのではなかったのか?

一方的な判断で人類の消滅を決めたゾーフィ(光の国の住人)は、結局、ザラブやメフィラスと同じ発想だ。

禍威獣だって知的生命体に違いなかろうに、ザラブ、メフィラスを(ウルトラマンも)外星人として区別するのはなぜだろう? どこで区別している? 禍威獣はもともと地球で自然に生まれたもの、というわけではないよね。

人類を滅ぼすのに、なぜ太陽系を消滅させなければならないのか。ゾーフィさん、やり過ぎだよ。



映画ランキング