窓の向こうに

月に数回映画館に通う程度の映画ファンです。自分が見た映画やドラマの感想を書いています。

「どうする家康」(04)

題名

  • 「どうする家康」第04話「清須でどうする!」

放送日

  • 2023年1月29日

登場人物

概要

松平元康は信長が待つ尾張・清須城へ向かった。幼き頃に織田に捕らえられていた元康は、信長から再会のあいさつ代わりに相撲の相手を命ぜられる。くせ者・木下藤吉郎や信長の妹・市を紹介される中、信長から盟約を結ぶ代わりに、驚くべき条件を提示される。一方、駿府に残された元康の妻・瀬名は、今川氏真から元康と離縁して、自分に仕えろと迫られる。(公式サイトより)

駿府にいた松平家の家臣の家族はことごとく殺されたが、瀬名は、氏真の女になれば、家族の命を助けるという。巴(瀬名の母)は「側室ならば結構なことだ」と喜ぶが、側室ではなく遊び女、単なる夜伽の相手役だった。瀬名は「子供の頃より氏真さまをお慕いしていました。どのような形であれ、お側においていただけるのは幸せです」と言い、役目を果たそうとするが、氏真は瀬名の指を切り、その血で「たすけて」と手紙を書かせ、元康に送りつける。

信長が元康に出した条件は「市を嫁とせよ」だった。「信長協奏曲」の家康ならば、むしろ大喜びで受け入れたかも知れないが、本作の元康は「駿府に妻子がいる」と断わる。「捨てて来たのではなかったのか」と問う信長に、「元康、今川領をことごとく切り取り、今川を滅ぼしまする。そして、我が妻と子をこの手で取り返しまする」と宣言する。

雑感

瀬名はてっきり「私は殿の妻です」と言って氏真の申し出を拒絶するのかと思った。が、そうしなかったのは、もちろん、自分だけでなく、我が子や両親の命がかかっているからだろう。「子供の頃より氏真さまをお慕いしていました」と言う瀬名の目には光がなかった。ついに有村架純も目を光らせたり止めたりすることができるようになったのか……

氏真が瀬名を抱くのを中止して、元康に手紙を書かせたのは、口や態度はどうあれ、瀬名の心が元康の許にあることを悟ったからか? 瀬名が手にしていた兎のアクセサリーは元康との記念の品? 記憶にない。

信長との対面でビクビク恐れをなすが、追い詰められた時に跳ね返す元康の力強さはなかなかいい。

市の初恋の相手が元康だったとは主人公補正だが、そういう世界線も、確かになくはなかった。後年、互いの子が結婚している。秀忠と江だ。

配役

  • お市は戦国時代を代表する美人のはずだが、これまでの大河ドラマでは(失礼ながら)人を得ていない。そもそも市が重要な役割を演じる戦国大河が少ない。今回の北川景子は、そういう意味で市の決定版になると思われる……が、10年前とは言わないが、せめて5年前に演じていれば、と思う。川口春奈帰蝶を演じたのは僥倖だった。
  • 柴田勝家も、これぞ鬼柴田という役者が見当たらない。そもそも勝家が重要な役割を演じる戦国大河が少ない(「軍師官兵衛」ではもっと活躍させるべきだったと思うが)。今回はどうか。
  • 瀬名は悪女で名高いが、「おんな城主直虎」での菜々緒が誇り高く可憐な瀬名姫を演じ、これが今のところ決定版だ。有村架純は超えられるか? 役者の問題というより脚本の問題かも知れないが。

(2023-02-05 記)



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